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チャレンジシリーズ 一番わかりやすくて面白い! 詰将棋ドリル(1) 1手詰入門編 例題&ドリルで勝てる実戦的300問! |
[総合評価] B 難易度:★〜★☆ 見開き4問(右1,左3) 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:- 解説:B(左頁はなし) 初心〜初級向き |
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【著 者】 森信雄 | ||||
【出版社】 廣済堂出版 | ||||
発行:2011年9月 | ISBN:978-4-331-51575-4 | |||
定価:690円(5%税込) | 160ページ/18cm |
【本の内容】 |
・駒の動かし方と棋譜での表記方法/詰将棋(一手詰め)のルール/禁じ手/符号と解答の表記方法 ・一手詰め300題 金の問題=72問 飛車の問題=48問 銀の問題=48問 角の問題=40問 桂の問題=16問 香の問題=20問 姉妹作=56問 ◆内容紹介 詰将棋や次の一手の創作には定評がある、森信雄七段の詰将棋ドリル。 一手詰入門編では「例題」で丁寧な解説を行い、その応用で解ける「ドリル」を提示する方式なので初心者にピッタリ。持ち運びもラクなポケット版。 |
【レビュー】 |
1手詰限定の詰将棋問題集。 将棋は「玉を取れば勝ち」のゲームだが、単純な王手では玉を取ることはできない。勝つためには、「どうやっても次に玉が取れる状態」、すなわち「詰み」に持ち込むことが必要だ。そして、最終的に詰みにいたる1手詰は、初心者にとっては非常に重要である。いや、一桁級の棋力がある人でも、複雑な詰み形になると分からない場合も多い。1手詰を体験し尽くすことは、上級や有段者を目指すための「はじめの一歩」だといえる。 本書は、1手詰のあらゆる形をドリル形式で300問出題したものである。 本書のレイアウトは、右図のようになっている。 〔右ページ〕 例題、解答図、解説文。 解説には注意すべき点や考え方など、また失敗例の説明もある。 〔左ページ〕 類題。 右ページの例題と似た問題が3問。類題の方は解説はない。答は、めくった次のページの左側端にある。 同じ森信雄の著作で、1手詰ドリルのものに『スイスイ解こう 詰将棋オール1手 412題』(森信雄,実業之日本社,2008)がある。基本的には同じコンセプトで作られており、基本的な詰め形をほぼ網羅し、わずかな形の違いで詰め手が変わるということを学習できるようになっている。 ただ、『スイスイ〜』の方は、ずっと1手詰の問題のみが続き、単調な感じがあったため、強烈な眠気を誘うという欠点があった。 そこは本書では工夫されている。まず、例題をしっかりと考えることで基本の形を覚えられる。そして、例題に似た3問を解くので、メリハリが生まれる。『スイスイ〜』は「ポク、ポク、ポク、ポク…」とまるで木魚のようなリズムだったが(=だから眠くなる)、本書では「ズン、タ、タ、タ」と綺麗な四拍子でノッていける。実際、ちょっとお疲れ気味でトライしていたのだが、一度も眠くなることはなかった。 問題数を求めるなら『スイスイ〜』。最後までやりきりたい人には、本書を推奨したい。(2011Oct19) |