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ひらけ駒!return 全2巻 |
[総合評価] B+ 絵:B+ ストーリー:B+ 構成:A キャラ:B+ |
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【著 者】 南Q太 | ||||
【出版社】 講談社 | ||||
発行:2018年11月〜2019年10月 | ISBN: | |||
定価:659円 | 184ページ/cm |
【本の内容】 |
ベビモフにて一部読めます。 〔1巻〕 ファーストコンタクト!/楽しい日曜日!/宝君の好きな場所/挑戦!指導対局/あたらしい友だち!/最強!穴熊囲い/運命の級位者将棋大会!/宝、初段への道 ・(番外編)ヨーロッパ将棋選手権 in Berlinに行ってみた ◆内容紹介 〔1巻〕 指し直し物語再開!宝が将棋を始めたばかりの頃に時間は巻き戻り。将棋を通じてライバルや友達も生まれます。 宝が将棋を始めたばかりの頃に時間を戻して物語再開です。少しずつ級を上げていく宝には、将棋で友達も生まれます。 〔2巻〕 指し直し物語最終巻!将棋を通じてライバルや友達も生まれた宝は、奨励会入会試験を受けるまでに。心配しながらも宝を見守るママ。親子で将棋が面白い、最終巻です! |
【レビュー】 |
将棋ファンの母子の日常を描いた将棋マンガ。『ひらけ駒!』の続編で、前作より1年前から話が始まる。 〔あらすじ〕 小学三年生の宝が将棋にはまった。 〔主な登場人物〕 [菊池宝(きくち・たから)] 小学三年生、♂。学童で敵なしになり、道場に行ったら8級に認定された。 [ママ] 宝のママ。駒の動き方を知っている程度の将棋初心者。 [森重真(もりしげ・まこと)] 下連雀将棋サロンの席主。丸サングラスを掛けたおじさんで、ダジャレ大好き。 [金城リカ(かねしろ・りか)] 宝の将棋友だち。非常に少年っぽい風貌・言動だが、女子らしい。 〔寸評〕 ・前作と比べて、画風は変わっていませんが、若干ラフになった感じです。 ・巻末のおまけマンガで、2018年7月にドイツ/ベルリンに引っ越した旨が書かれているので、アシスタントなしで単独作業していると思われます。 ・冒頭の「息子が将棋にはまった」は前作と同じスタート。ただし、前作では宝が小4で初段だったのに対して、今作は小3で8級。前作の約1年前からスタートです。 ・ママも前作では「観る将」だったが、今作ではまだ超初心者で、観戦もほとんどしていない状態。先崎学の『千駄ヶ谷市場』を読んで感心し始めた。 〔総評〕 前作が、珍しい「日常の将棋マンガ」で楽しみにしていたのが、宝が「奨励会に入りたい」と宣言した時点で休止になっていて、その先がどうなるのかずっと気になっていたのですが、まさかの「時間巻き戻し」でした。 宝君が将棋に興味を持つところから…ではなくて、すでに興味を持った状態で、将棋道場の門を叩くところからになります。ここは一つのハードルになりますので、お子さんが「将棋やりたい」と言い始めたときは、大いに参考になるでしょう。(道場によって雰囲気は違うとは思いますが、ネットで探してTEL問い合わせををして実際に訪問するところはすごく参考になると思います。単純なことなんですけどね、ハードルが高く感じますよね。) 日常を緩く描いていく感じなので、すでに将棋ファンの人は自分が将棋に興味を持ち始めたころを思い出しながら、「あるある〜」とか「えっ、そういうのもあったの?」とか感じていきましょう。「なんか最近将棋が流行ってるけど」くらいの人は、「へーっ、こんな感じでやれるんだ」となると思います。(2018Nov25) |