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■「将棋世界」誌の付録:2018年

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表紙 タイトル・著者・発行 内容 備考

詰め手筋サプリV
繰り返し解いて使える詰め手筋を脳にインプット!
5手詰から9手詰まで、終盤力向上の詰将棋40題

児玉孝一
2018.10
 
次の一手問題集
地下鉄飛車で右玉退治
解いて覚えよう、右玉破りの決定版。使える手筋満載

北島忠雄
2018.09
△右玉への対抗策を解説した本。

右玉対策として、「バランスのよい駒組みと、わかりやすい攻め筋を選んで」(はしがきより)ある。流れとしては、「地下鉄飛車(狙い)から後手の焦りを誘い、動いてきたところを反撃する」(同)というもの。タイトルでは「地下鉄飛車で」となっているが、本書で地下鉄飛車が実現しているのはNo.31〜39だけで、実際には地下鉄飛車にはこだわらない指し回しが必要となる。

※なお、現在のプロの右玉対策は、堅く囲って細い攻めをつなげるのが主流だが、指し直すのは難しい、とのことです。

No.1〜No.24 角不換(▲矢倉模様)の△雁木右玉
  [3筋の歩を角で交換して、▲3六銀型を作る] 〔左下図〕
 No.2〜No.8 △急戦
 No.9〜No.24 持久戦〜▲地下鉄飛車狙い〜後手が中央へ転居〜▲4筋攻め

No.25〜No.39 角換わりの△右玉
  [▲4八金-2九飛型〜▲銀矢倉〜▲片銀矢倉〜▲地下鉄飛車] 〔右下図〕
 No.29〜No.30 ▲4五桂から仕掛け
 No.31〜No.39 ▲地下鉄飛車



本書は次の一手形式を採っているが、「次の一手をじっくり読み切る」というより、「良い形を覚える」という感じ。ヒントの誘導に従って手を選択していこう。

変化はあまり深くないが、対右玉での視点で書かれた貴重な一冊。右玉に対してどうしたらよいか分からない人は、ぜひチェックしておこう。

(2018Aug07)
定跡次の一手
魅惑の角交換相振り飛車
解いて覚えよう、使える手筋満載! 相振りの新機軸

西田拓也
2018.08
角交換振り飛車の次の一手問題集。「角交換振り飛車」ではないので注意。

角交換相振り飛車は、3手目▲7五歩の石田流模様に対して、後手が角道オープンの相振飛車から角交換してガンガン攻める作戦。▲7五歩の形が角交換での相振り飛車に不向き、というのが後手の主張で、角交換で手損しても先に攻撃形を作れる。

同じ号の本誌でも本戦法の講座(井出隼平四段)があるが、玉型に違いがある。本書では自陣は金無双に限定。(本誌講座では△2二銀〜△3三銀〜△7二金を推奨)

〔チャート〕
初手より
▲7六歩△3四歩▲7五歩△4二飛!▲7八飛△8八角成▲同銀△8二銀▲5八金左△2二銀〔右図〕
(以下は省略)

(※本書では便宜上先後逆になっているが、本チャートでは元に戻しています)

現時点ではどちらがいいという訳ではないが、本誌講座では先手に7筋歩交換をさせて、その歩を反撃に使っているが、本書の指し方では歩交換の反動は不要で、自陣も安定しているので、個人的には本書の方がオススメ。

ただし金無双は、相手に万全の攻め形を作られるともたないので、チャンスがあればどんどん攻めを狙っていこう。どちらでも△5四角の筋は狙い目なので、常に意識しておこう。

力戦形なので、超序盤以外は本書と全く同じ展開にはならないと思うが、いろいろな攻め筋を学べるのは○。また、自陣の金無双の考え方や、相手の玉型によって攻め方を変えるなど、考え方が随所に散りばめられているのも○。

なお、5手目に▲6六歩と角道を止めたらどうなるかは不明。

(2018Jul07)
あの時流した涙を忘れない……
四段昇段の記 セレクション

2018.07
「将棋世界」本誌に掲載されている『四段昇段の記』から、26人分を撰集したもの。

『四段昇段の記』とは…
・三段リーグを抜けて四段になった棋士が、本誌1pの手記を寄せる。
・1992年11月号から掲載開始。
・棋士番号204以降の棋士がは『記』を書いている。

〔掲載棋士〕
三浦弘行/久保利明/窪田義行/中座真/近藤正和/野月浩貴/木村一基/佐藤紳哉/山崎隆之/安用寺孝功/渡辺明/村山慈明/佐藤和俊/阪口悟/戸辺誠/佐藤天彦/稲葉陽/佐藤慎一/阿部健治郎/菅井竜也/牧野光則/佐々木勇気/船江恒平/阿部光瑠/今泉健司/藤井聡太


・表紙の写真は現在の姿で、本文中の写真は四段昇段当時の姿なので、比べてみると面白い。
・本文以外のデータとして、生年月日、出身地、奨励会昇段歴(入会時、入品(初段)、四段)が載っている。
・文末に三段リーグの成績と同時昇段者が掲載されており、どのくらい苦労したか(またはスムーズに通過したか)の目安になる。
・気持ちを素直に書く人、文学的・小説的に書く人、詩を書く人、意思を誓う人、などさまざま。

〔トピックス〕
・野月と木村のカラミは必読!
 野月─(大親友)→木村(p19)
 木村─(子分)→野月(p21)
昇段時期がずれているので、掲載時には(同時に載っていないので)気づかなかったろうな。
・佐藤紳がフサフサです!(p24)
・安用寺が師匠(森信雄)に「何やこのはげおやじ」(p30)

「奨励会を抜ける」という、稀有な経験者の貴重な生の声なので、文章のできにかかわらず、ノンセレクトで単行本化しても良いんじゃないでしょうか。(2018Jul20)
新手年鑑 2018年版
阪田流三間飛車、雁木、矢倉4三金左型……
驚愕の新手満載の最新プロ将棋観戦ガイド!

勝又清和
2018.06
2017年度の新手を解説した本。(2018年度ではない)

2017年度は、将棋の駒組みに対する考え方が大きく変化した年度だった。特に大きかったのが「矢倉囲い・穴熊囲いの価値低下」、「飛先歩交換よりも優先すべきこと」といったところだろうか。ここ数十年の価値観が大きく変わった年だった。

コラムも含め、載っている戦型を挙げてみよう。主にNo.10までは新戦型、No.11以降は従来戦型での重要新手といってよいだろう。

No.1〜 雁木(新型/旧式)
No.4〜 矢倉4三金左型 (※「右」ではない!)
No.7 △一歩損相掛かり (初手より▲7六歩△6二銀▲2六歩△3二金▲2五歩△7四歩!)
No.8 相掛かり9手目▲6八玉 (初手より▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲6八玉!)
No.9 ゴキゲン中飛車の出だしから△三間飛車 (初手より▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△3二飛!)
No.10 初手より▲5六歩△3四歩▲7八飛!
No.11 △阪田流三間飛車 (※「向飛車」ではない!)
No.12 角交換向飛車、▲7九金
No.13 △ゴキゲン中飛車▲超速、▲9七角
No.14 ▲中飛車△角道不突き左美濃、△7三桂
No.15 ▲中飛車、▲5七飛
No.16 △藤井システム、△7三銀
No.17 △ノーマル三間飛車▲居飛車穴熊、△7二飛〜雁木(和俊流) (※本文中で「トマホーク」と「銀冠穴熊」も)
No.18 ▲三間飛車コーヤン流、△5五歩
No.19 △角交換振飛車、△5二金右 (※「左」ではない!)
No.20 相振り飛車、△4五銀

〔コラム〕
(1) 旧式雁木
(2) 4八金・2九飛型に△4七銀@
(3) 4八金・2九飛型に△4七銀A
(4) 塚田スペシャル
(5) △3二飛シリーズ
(6) 雁木の△3三金
(7) 阿部健の△5一銀(△一手損角換わり)
(8) 初手▲6八銀(嬉野流ではない。力戦振飛車狙い)


過去には「力戦狙い」「奇襲」「B級戦法」とされていた形が大きく価値を上げているのが分かる。1年将棋を休んでいた人が見たら「何これ、どうなっちゃってるの?!」という感じだろう。

毎年この時期に恒例の「新手年鑑」だが、大きな変化の概要を掴むことができるので、今回分だけは絶対に読んでおくことを推奨する。(2018May27)
中田章道 実戦型詰将棋作品集
7手詰〜15手詰まで39題+1。実戦型だからためになる

中田章道
2018.05
短手数の詰将棋問題集。

No.1〜No.5 7手詰(5問)
No.6〜No.10 9手詰(5問)
No.11〜No.20 11手詰(10問)
No.21〜No.34 13手詰(14問)
No.35〜No.39 15手詰(5問)

本書では実戦形にこだわり、全ての問題で△1一香と△2一桂を配置。問題図を見る限り、囲いの痕跡はほとんどないが、なるべく自然な形になるようにしているようだ。

また、「(持ち)駒のタダ捨てではなく、(中略)(盤上の)駒を取って捨てる手段が実戦型らしくて(中略)多用した」(p60)とのこと。特に11手以上では、「駒取りからの捨て駒」を意識すると、解きやすいかも。

とはいえ、わたしの詰め棋力では半分くらいしか解けないので(涙)、解けない問題は解答を見て鑑賞してみた。「実戦で使える手筋を学ぶ」というよりは、「実戦で使える詰め方の考え方」を学べるように思う。例えば、「駒を清算した後、△△に捨てられると上手く行きそうなので、最初に○○に細工をしておく…」という感じだ。

詰将棋(創作)は生涯現役」(p80)と力強い言葉が書かれているので、今後も期待!(2018May27)
手筋問題集
初段 受けとしのぎ2018

武市三郎
2018.04
「詰み逃れ」と「詰めろ逃れ」の問題集。

No.1〜19 詰みをしのぐ
No.20〜39 詰めろを受ける

「詰み逃れ」は、王手を掛けられている状態から、「詰めろ逃れ」は詰めろをかけられている状態からスタート。どちらも絶体絶命のように見える形だが、一つだけ助かる手がある。

基本的には、自分の持駒は「残り駒全部」だが、たまに持駒が限定されているので、問題図をよく見ること。

タイトルに「初段〜」とあるが、難易度は結構高く、「初段ならしっかりと解説を読めば理解できる」というレベル。これを実戦で2〜3分で読み切るとなると、三〜四段クラスでもかなりミスりそう。

いろいろな実戦的詰み筋を学ぶことができるので、寄せ・受けのどちらも強化することができる。解説は、完璧にはちょっと届かないくらいの分量なので、間違えたときは解説をしっかり読み、不足分は自分で考えよう。(2018May11)
羽生善治 永世竜王への一手
──竜王7期の全勝局+アルファを収録した保存版付録!

勝又清和
2018.03
羽生善治が竜王を獲得した7期分の勝局を、次の一手で解説した本。

羽生は、2017年12月に竜王通算7期獲得で永世竜王の資格を獲得し、同時に永世七冠を達成し、大きな話題となった。のちに国民栄誉賞も授与されている。

本書では、羽生の竜王通算7期の勝局(各4局×7期=28局)を次の一手形式で振り返る。「+α」として、1989年8月竜王戦本戦の▲羽生vs△大山戦と、矢倉四手角に結論を下した2002年10月の竜王戦第1局千日手指し直し局の▲阿部vs△羽生の2局が入っている。

基本的には問題図1p、解説1pのいつものスタイルだが、問題によっては解説3pだったり、他棋戦の有名局の解説や、他棋士のコメントが入ったりしている。

羽生の勝負術や得意技、手筋の上手い使い方や強さの秘密などが随所に現れ、下記のコラムを含めて、この一冊で「超ミニ羽生全集」の感じになっている。

【コラム】
(1)すごみを感じると金
(2)羽生の3手トン死
(3)羽生の玉さばき
(4)第3期竜王戦第4局
(5)羽生の1手トン死
(6)鬼手

羽生の将棋は、全集やムックなどでも詳しく解説されている。まずはこの一冊で羽生将棋に触れてみるのも良いし、すでに詳しい解説を読んだ人がこの一冊で「ああ、あれね!あったね!」と振り返るのも良いと思う。(2018Mar03)
攻めて楽しい
痛快!先手中飛車
中央突破で居飛穴攻略。解いて覚える定跡次の一手

西田拓也
2018.02
▲中飛車の次の一手問題集。対△居飛穴と、対△左美濃に絞って解説。

本書での▲中飛車のコツは、美濃囲いが完成したらどんどん攻めること。

No.4〜 △居飛穴に対して、▲6五銀〜▲5四歩で棒銀ライクで攻める。一気に潰すのではなく、△6二銀の動きを封じて玉を堅くさせないのが真の狙い。

No.14〜 後手が5筋の位を取らせず、かつ居飛穴にする。この戦型では5筋歩交換後に▲6六銀(▲5六銀ではない)が急所。▲5五歩△同歩の時に銀取りにならないので▲4五歩と突ける。

No.20〜 後手、角道を開けない左美濃。後手が角道を開けるまでは▲5五歩を突かないのがポイント。後手の形は、△6四銀型、△6三銀型、△7三桂を急ぐ型、左美濃完成を急ぐ型に分かれる。

本書の形では、先手は常に角筋を生かした攻めを心掛けるのがポイント。角交換した形は扱っていないので注意。(2018Feb05)
7棋士が競演!
若手棋士の詰将棋


斎藤慎太郎
宮田敦史
及川拓馬
村田顕弘
都成竜馬
藤井聡太
上田初美
2018.01
詰将棋問題集。10代〜30代の若手棋士のうち、詰将棋創作が得意な7棋士の作品を計39題収録。

斎藤慎太郎七段 No.1〜No.5(5問)
宮田敦史六段 No.6〜No.11(6問)
及川拓馬六段 No.12〜No.17(6問)
村田顕弘六段 No.18〜No.23(6問)
都成竜馬四段 No.24〜No.28(5問)
上田初美女流三段 No.29〜No.33(5問)
藤井聡太四段 No.34〜No.39(6問)


作者名、手数の表示はある。手数は5手〜17手。(No.11は原図が19手なのに17手に収めるために変な配置が追加されている…)

手筋モノから構想作まで、内容は様々。

基本的には初出作ではなく、朝日新聞、将棋世界などに掲載されたものから、変わりどころでは「北九州将棋フェスティバルでの人間将棋用」に発表されたものまで、出典は様々。

わたしはこういった作品性の高い複雑な詰将棋を解く能力がないので、鑑賞に徹しました。ちなみに手数はこんな↓感じ。

 5手=1問
 7手=2問
 9手=6問
 11手=6問
 13手=13問
 15手=4問
 17手=7問


うん、鑑賞で正解(滝汗)。答を見てから「これなら挑戦してみればよかった」と思ったものもありますが、かなり難しめの限定打・合駒限定なども頻出するので、うんうん唸り続けるよりも精神的にはよろしい。

個人的には、村田のNo.22はぜひ見てほしい。少ない駒数ながら盤上をいっぱいに使ってあり、変化も並べてて「おお〜」と思うので、わたしのような詰将棋凡人でも鑑賞し甲斐のある作品でした。(2017Dec30)


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