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■四間飛車穴熊の急所(2) 【相穴熊編】

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四間飛車穴熊の急所(2) 【相穴熊編】
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最強将棋21
四間飛車穴熊の急所(2)
【相穴熊編】
[総合評価] S

難易度:★★★★☆

図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
有段向き

【著 者】 広瀬章人
【出版社】 浅川書房
発行:2012年6月 ISBN:978-4-86137-036-6
定価:1,575円(5%税込) 254ページ/19cm


【本の内容】
第1章 銀冠穴熊編 ・銀冠から穴熊へ
第1型 最大の違いは「深さ」
第2型 袖飛車へのカウンター
第3型 持久戦へ
第4型 最有力のぶつけ
第5型 居飛車、攻めを警戒
第6型 片銀冠からの移行
●後手番の場合は?
第7型 バランス重視
第8型 コンパクト型
第9型 持久戦へ
・まとめ
・チェックポイント
92p
第2章 相穴熊編(ベイシック型) ・「目には目を」の相穴熊
第1型 相穴熊のセオリー
第2型 △5五歩の反発
第3型 △1一玉の条件は?
第4型 △5二金右からの持久戦
第5型 △3二金からの持久戦
●後手番の場合は?
第6型 速攻タイプの研究
第7型 一手の差をカバーするには
第8型 後手番の序盤戦略
・まとめ
・チェックポイント
106p
第3章 相穴熊編(カウンター型) 第9型 カウンター狙いの4四歩型
第10型 バランス重視の▲5八金
第11型 堅さで勝負の▲5九金
●後手番の場合は?
第12型 千日手がからむ変化
・まとめ
・チェックポイント
50p

◆内容紹介
本書が大切にしているのは、手順の裏にある考え方。「なぜこの手を指すのか(指さないのか)」という基準そのものを身につけることで、あなたの将棋はより深みを増すことでしょう。

銀冠穴熊編では、基本の構えと方針の立て方を学ぶことで、すぐに一貫した戦い方が身につきます。また、早い段階で居飛車が反撃してくる場合についてもていねいに解説。アマチュア高段者でも知らない手筋が満載です。

そして本書のメインとなる相穴熊編では、2つの型に分けて基礎から徹底解説。基本的な狙い筋に始まり、失敗例を経て最善の結論へと流れていくので、実戦さながらの思考を追うことができます。穴熊をこれから指す方にとっては、予習としてこれ以上ない教材になります。実戦例の積み重ねと、著者の研究がふんだんに盛り込まれた珠玉の手順をぜひ味わってください。読み終えたとき、あなたの目には、相穴熊の戦いがそれまでとまったく違ったものとして立ち上がってくるはずです。

さらに上を目指す方のために、後手番の場合についてもフォローしました。一手の差が大きいと思われる箇所にポイントを絞って解説を加えました。難度はやや上がりますが、切れ味の鋭さも増しています。
本書は振り飛車はもちろん、居飛車党の方にとっても必読の書物です。


【レビュー】
四間飛車穴熊の定跡書。対銀冠穴熊と、相穴熊を解説。

大雑把ではあるが、穴熊が一般的になり始めた1980年代、振飛車穴熊は[A図]のような陣形で戦うことが多かった。1990年代は[B図]のようなイメージがある。ところが現代では、[C図]のような陣形が頻出している。


A図、B図、C図の違いは何だろうか?プロはどのように使い分けているのだろうか?それを教えてくれるのが本書である。

A図がダメな理由は、すでに前著『四間飛車穴熊の急所』(2011.04)で示された。本書では、B図とC図の使い分けを念頭に読み進めたい。

各章の内容をチャートを添えながら紹介していこう。


第1章は、vs銀冠穴熊。人によっては、通常の相穴熊よりもこちらの方が苦手かもしれない。居飛車が角筋を通したまま堅く囲われるし、何よりも銀冠穴熊が載っている棋書が少なく、急所が分からないかもしれない。そんな方は、ぜひ本章を読み込んでほしい。

銀冠穴熊は、銀冠に比べて玉頭の厚みはそのままに深さをゲット。半面、柔軟性には劣る。弱点は補強のできない3四の地点。振り飛車は、袖飛車からの一歩交換を原点に、とにかく弱点(3四)を狙う。逆に言えば、攻めるとすればそこしかない。

基本的な手筋として、銀交換してから▲4六銀(△6四銀)と設置する手がある。そこを気に留めつつ読んでいこう。逆に▲4六銀とセットした瞬間、居飛車はゆっくりできないので仕掛けてくる。カウンターの取り方をマスターしよう。



第2章は、相穴熊−ベーシック型。ベーシック型とは△4四銀型のことで、四枚穴熊を狙っている。単純に穴熊の組み合いとなると、左銀を3七まで持ってこれない振飛車が作戦負けになる。そこで、△1二香に▲5六銀と上がるのが急所で、居飛車の駒組みに制約を与える。居飛車は、△1一玉と引けるように備える手を模索することになる。

なお、冒頭のC図が出てくるのは本章で、先手番の5-4〜と後手番の6-1〜に登場する。これは、「囲いはとりあえず完成とし、優先度の低い手(さらに金を寄る、など)は後回しにする」という考え方であり、『最新戦法の話』(勝又清和,浅川書房,2007)で紹介された「現代将棋の基本思想」に基づいている。



第3章は、相穴熊−カウンター型。カウンター型とは△4四歩型のことで、四枚穴熊は狙えない代わりに、振飛車からの急戦が難しくなり、駒組みの安全度が高い。半面、4筋に争点ができているので、振り飛車は4筋(後手番では6筋)に飛を回って戦うことになる。居飛車は右銀を△4二銀(▲6八銀)と低く引き付けてカウンターを狙っていく。



本書は戦法の急所だけでなく、狙い・考え方なども明確に言語化されており、『現代四間飛車穴熊の思想』というタイトルでもいけそうな感じだった。後手番のフォローもできており、前著『四間飛車穴熊の急所』と併せて読めば、四間穴熊の理解は相当に深まると思う。

まえがきによれば、「(2012年6月より)一年ほど前には一度出来上がっていた」ものを「すべて書き直」したそうで、2011年夏の王位戦七番勝負など最新の将棋の内容も含まれている。書き直しただけのことはある、素晴らしい出来だった。将棋ファンであるならば、四間穴熊を指さなくても蔵書しておきたい1冊(というか2冊)である。(2012Sep20)

※誤字・誤植等(初版で確認):
見つかりませんでした。



【関連書籍】

[ジャンル] 
四間飛車穴熊
[シリーズ] 
最強将棋21
[著者] 
広瀬章人
[発行年] 
2012年

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