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■振り飛車はどこに行くのか? プロが教える全振り飛車の定跡最先端

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振り飛車はどこに行くのか? プロが教える全振り飛車の定跡最先端
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マイナビ将棋BOOKS
振り飛車はどこに行くのか?
プロが教える全振り飛車の定跡最先端
[総合評価] A

難易度:★★★★

図面:見開き4〜6枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:B+
上級〜有段向き

【著 者】 門倉啓太
【出版社】 マイナビ出版
発行:2018年1月 ISBN:978-4-8399-6548-8
定価:1,717円(8%税込) 248ページ/19cm


【本の内容】
第1章 四間飛車 藤井システム
角道オープン四間飛車
四間飛車対銀冠穴熊
四間飛車穴熊
100p
第2章 中飛車 先手中飛車
ゴキゲン中飛車
58p
第3章 三間飛車 石田流
コーヤン流
後手4三銀型三間飛車
菅井流三間飛車
52p
第4章 向かい飛車 先手向かい飛車
後手向かい飛車
30p

・【コラム】(1)▲5七飛 (2)昇級の一局

◆内容紹介
本書は、門倉啓太五段が居飛車対振り飛車の最新形について、プロの実戦を交えて解説したものです。近年よく指されている形を、戦型ごとに流行の変遷を追いながら説明していくので、より深い理解が得られます。将棋を指すときの助けになることはもちろん、対局を観戦するときにも大いに役立ちます。


【レビュー】
居飛車対振飛車の対抗形の最新形を解説した本。「将棋世界」に連載された「最新定跡講座(振り飛車編)」を加筆修正してまとめたもの。

本書では、だいたい2012年ごろから2017年までで、プロでよく指されている対抗形の流行戦型を39テーマ扱い、流れと現状を解説している。戦型によっては、2000年くらいから振り返ることもある。

同時期に出版された『対抗形の急所がわかる! 居飛車VS振り飛車の重要テーマ』(上村亘)との大きな違いは、本書は「流行形を、広く、浅く」ということ。幅広い戦型を扱っているので、「自分の得意なあの戦型は、いまどうなっているんだろう?」という需要に応えやすい。

一方で、テーマ図までの指し手はなく、変化が細かい分岐になっているわけではないので、「この戦法を詳しく知りたい」とか「マスターしたい」というのにはあまり向いていない。

なお、タイトルに「振り飛車はどこに行くのか?」とあるが、「振り飛車全体がどの方向に向かっているのか」などの総合的なまとめはなく、個々の戦型の展望にとどまる(各節ごとのまとめが節末にある)。


各テーマの内容を、図面を添えながら紹介していこう。

第1章 四間飛車

第1節 藤井システム

p8 ▲1六歩・▲4六歩型

▲1五歩よりも▲4六歩を急いでいる。

○ 後手が居飛穴なら、手厚く攻めることができる。
○ ▲1五歩の1手を▲2五桂の先攻に回せる。
× △5五角〜△7五歩の急戦で、▲4六歩が負担になりやすい。


p第1図 ▲5八金左まで
p19 ▲1五歩型

○ 居飛車からの仕掛けに強い。
× 攻撃力はやや劣る。

※p19の第17図は激しく間違っています。図面を直すなら右図が正しいです。

※掲示板での名無しさんのご指摘(2018年2月24日)によれば、久保vs糸谷戦をベースにしているそうで、以下のように進行しているそうです。(下線部が棋譜が飛んだ部分)
△3三角▲4六歩△8四歩▲1五歩△8五歩▲7七角△5二金▲5八金△2二玉▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三金
第17図
p24 窪田流

▲4八玉と上がっている、端歩を突いていない。居飛穴に組ませてから端を標的にしようとする。4筋を抑えて角筋を穴熊に直射させる。「理にかなった優秀な作戦」(p28)と著者のコメント。
第25図 △1二香まで
p29 △9五歩・△4三銀型

▲3六歩〜▲3五歩△3二飛▲4六歩〜▲4五歩が、従来は決定版の仕掛けとされていた。

▲3五歩に△同歩▲4六銀△3六歩▲2六飛△3二飛の展開を本書で再検証。後手もやれる。
第32図 △1五歩まで
p36 △9五歩・△3二銀型

ここから△藤井システム。

〔右図〕から▲7七角△7四歩▲3六歩△6二玉▲8八玉△6四歩▲9八香△7三桂▲6六歩△4五歩▲6七金△8五桂▲8六角△6五歩▲7八玉!で先手良しが従来の結論。

しかし、さらに△6六歩▲同金△6三金が新工夫。▲6四歩と打たれるのは大丈夫という判断。
第47図 △5二金左まで
p44 △9四歩・△6四歩

▲藤井システムの▲1六歩・▲4六歩型とほぼ同じ意味。▲3五歩〜▲4六銀の急戦に対し、△3六歩だけでなく△4五歩でも戦えそう。
第61図 △5二金左まで


第2節 角道オープン四間飛車


p50 先手番での採用は減少傾向

角交換振飛車において、△4四銀型から△3五歩▲同歩△同銀に▲6六角(〔右図〕)△4四角▲同角△同銀▲3八飛と、「歩を謝らずに銀をバックさせる手筋」が発見されたことで、振り飛車に課題がある状態。

△ダイレクト向飛車と▲角交換四間飛車は穏やかに進めば同一局面になることがあるため、先手番である▲角交換四間飛車で打開できるかどうかが課題。

角交換のタイミングをずらすのも一法。居飛車の右金の動きを見てから態度を決める。


p52第4図の先後逆形 ▲6六角まで
p55 4手目△1四歩

▲1六歩と端歩を受けると、西川流△2四歩がある。相振り模様は先手の勝率が悪い。

▲1六歩△2四歩に▲9六歩は今後の課題。
第10図 △1四歩まで
p61 後手角道オープン四間飛車は待機策

・△角道オープン四間飛車は安定して指されている。
・新しい構想も。千日手狙いで、先手の無理攻めを誘う。
 


第3節 四間飛車 対 銀冠穴熊


p67 △6二銀型

△5三銀とせず、△6二銀型で駒組みを進めると、(▲4五桂が両取りにならないので)角道を開けたまま駒組みできる。△3一玉のまま片銀冠を組み、△1二香を先に指して(〔右図〕)、△2二玉〜△1一玉と入城。

振り飛車の手段は、5筋攻め、玉頭攻め、角交換など。居飛車は右銀の活用がネック。


p67 第2図+△1二香
p75 ▲6六角・▲5七銀型

今後は▲5七銀と上がるが、▲6六角!(〔右図〕)で、(△6五桂が両取りにならないので)角道を開けたまま銀冠穴熊を目指せる。△6五歩なら▲7七角で、手損だが△6五桂がなくなる。

この戦型では、▲8八玉型のときに後手から角桂を使った玉頭攻めが来た場合、▲7九玉と引く柔軟性を考えておくこと。また、△8四歩に▲同角と取れるかどうかはケースバイケース。

後手も角交換や中央開戦などの仕掛けがあるので、穴熊に入る前に仕掛ける備える方法が研究課題。
p76 第16図 ▲6六角まで


第4節 四間飛車穴熊


p86 先手四間飛車穴熊

いつの時代も指されている。相穴熊になることが多い。

△1二香に▲5六銀(〔右図〕)が常用で、△4四銀か△4四歩かの二択になる。


p87 第2図 ▲5六銀まで
p87 △4四銀型

△4四銀には▲4六歩、△5一金を見てから▲6五歩。先に▲6五歩は△5三銀と角交換になって振り飛車が指しづらい。

〔右図〕で△4二角か、△5五歩〜△8四飛か。
p88 第3図 ▲6五歩まで
p91 △4四歩型

△4四歩には右四間の攻撃形を採る。

振り飛車から仕掛けるか、待機して居飛車から仕掛けさせるか。

左金を囲いに寄せる指し方(〔右図〕)は、現状では振り飛車が苦戦。
p92 第10図 △3二金寄まで
p96 ▲5八金型(対△4四歩型)

△4四歩型に対し、右四間から▲5八金型で先攻する。

ただし、現状は▲四間飛車穴熊はあまり上手くいっていない。
第17図 △8五歩まで
p98 後手四間飛車穴熊

後手では早めに△5四銀と揺さぶる。▲6六銀なら後手は美濃囲いに作戦変更(〔右図〕)もありうる。

(確かに途中まで「四間飛車穴熊模様」だったけど、これじゃもう「四間飛車穴熊戦法」ではないような…)
p98 途中図 △7二銀まで
p100 ▲6六歩型左美濃

相穴熊模様から△5四銀が早いとき、先手が左美濃にチェンジして角交換を迫る作戦(〔右図〕)。

後手が△3三角と自陣角を打つのが従来はツラいと思われていたが、現在は「振り飛車が指せる」に変わっている。
p100 途中図 ▲7八銀まで
p102 ▲6六銀型相穴熊

後手は△6四歩を突かずに千日手含みで待機する作戦(〔第26図〕)。先手は▲3六歩△4五歩(▲3五歩△同歩▲3八飛への対応)▲6五歩と角交換を迫ると、△6四歩保留の効果で△7三角と反撃できる。先手は角を転換するのが主流。

他には青嶋流もある。〔第31図〕から△6五歩▲同歩△同銀がありそうでなかった仕掛け。(本書では紹介レベルで、これ以上の突っ込んだ研究はない)
第26図 △7四歩まで

p105 第31図 △6八銀まで


第2章 中飛車


第1節 先手中飛車

p108 中飛車左穴熊

左穴熊の登場により相振り対策ができ、先手中飛車は全戦型対応戦法になった。

以前は、後手の作戦は△4四銀型や△4四歩型が主流だったが、大駒の働きを妨げていた。

後手の有力な作戦は、△5一銀〜△6三銀左のダイヤモンド美濃(〔第3図〕)と、丸山流△2四歩〔右下図〕の2つ。

ダイヤモンド美濃はバランスが良くて堅く、△5四歩から逆襲できるのが魅力的。

丸山流△2四歩は、△2五歩〜△2四飛で手薄な2筋を攻めるのが狙い。それを阻止しようとすると、陣形の不備を衝かれやすい。

中飛車左穴熊は、以前ほどは上手くいかなくなっている。


p110 第3図 △5二金左まで

p113 途中図 △2四歩まで
p115 △5四歩型

角交換〜△6四銀で、5筋歩交換を阻止する形。

郷田流△4三銀-△5二金右の駒組み〔右上図〕が優秀なので、先手の工夫は菅井流▲8八飛〔右下図〕。後手の陣形が整わないうちに飛交換を挑む。

▲8八飛に△4二銀なら、後手陣が堅くならないので、銀冠から地下鉄飛車の構想が有力。

なお、郷田流に対する▲5五歩の仕掛けは上村本に詳しく、▲5五歩△同歩▲同銀に△5八歩▲同飛△6九角の筋が常にある。本書コラム(p123)では、〔右上図〕で▲5七飛!として△6九角の筋を消す指し方が紹介されている。
p116 第12図 △5二金右まで

p117 第14図 ▲8八飛まで


第2節 ゴキゲン中飛車


p124 丸山ワクチン

約20年前からある丸山ワクチンに新たな展開が2つ。

一つは、▲7九玉型で銀冠を急ぎ、後手も△8四歩と銀冠を目指した瞬間に▲7五角〔右上図〕が「飯島流」。角を手放してでも△8四歩を取り、後手に固めさせない狙い。

もう一つは、▲3九銀型の左美濃に△4四角〔右下図〕の「菅井流」。先手陣が乱れれば、2筋からの逆襲を狙っている。


p126 第3図+▲7五角

p128 第7図+△4四角
p129 ▲5八金右超急戦

これも約20年指されている。激しい戦いだが、結論は出ていない。

都成流▲3三香〔右図〕は先手が勝ちそう。なので、▲1一龍に△5四銀が研究課題。
p131 途中図
p137 ▲7八金型

3手目▲9六歩の升田流で端歩を突き合えば▲7八金型が有効で、先手は2筋歩交換ができる。

▲2四同飛に角交換〜△2二飛のぶっつけは、飛交換後に△9五歩から△9二歩〜△9一飛の筋がある。
p140 第27図 ▲7八金まで
p141 超速▲3七銀(菅井流△4四歩について)

すばやく銀を繰り出す超速▲3七銀に対して、居玉を解消して△4四歩と「歩越し銀には歩で対抗」を銀が出る前に歩を突くのが斬新だった。

しかし菅井流△4四歩には、2012年の羽生流▲7八銀(〔右図〕)が有力。
p145 第37図 ▲7八銀まで
p147 銀対抗型(超速)

銀を向い合わせて、先手の早い動きを止める。

先手は急戦なら左銀を繰り出す。後手は△2二角とあえて2筋歩交換をさせるか、美濃囲いの銀も進出させて押さえ込みに対抗するか。

持久戦なら相穴熊。角交換後に▲6八金上(〔右図〕)で離れ駒をなくす指し方が斬新。
p152途中図 ▲6八金上まで
p154 △3二金型

カウンター狙い。従来多かった▲5五銀右に替えて▲3八飛(〔右図〕)が優秀で、採用が減少した。

なお、△3二金型では、数年前までは△5六歩▲同歩△同飛に▲5五歩と飛を閉じ込め、△同飛▲同銀△同角とする激しい戦いがよく棋書に載っていたが、本書では言及なし。
p155 第52図 ▲3八飛まで
p156 △4二銀型

〔右図〕から、△2二角から成銀が下がっていく定跡と、菅井流△4四角に分かれる。この戦型は同時期発売の上村本に詳しく載っている。

△2二角以下は、▲2四歩△同歩▲同飛△5四飛▲3五歩△3三歩▲2三銀成△2四飛▲同成銀△2七飛▲2五飛△同飛成▲同成銀△2七飛▲2六飛△4七飛成までが長いがワンセット。

△4四角は目標となる角をかわす指し方。
第54図 ▲3四銀まで


第3章 三間飛車


第1節 石田流

p166 升田式石田流

〔右図〕から、▲8六歩の開戦と、▲6六銀からの持久戦に分かれる。▲8六歩は手が広くて難しく、▲6六銀は振り飛車の勝率が良い。

よって、序盤に△8五歩まで突き越すメリットが乏しく、この戦型自体があまり指されなくなっている。(本書ではそこまで突っ込んだ書かれ方はされていないが)




p167 第2図 △3三銀まで
p174 居飛車左美濃

宮本流▲2六歩(〔右図〕)が斬新で、▲3九玉型で玉頭攻めを含めた盤面全体での戦いを狙っている。対左美濃の藤井システムと似た狙い。

銀冠にしづらくなった居飛車は、袖飛車で動くようになった。いい勝負。
p175 第15図 ▲2六歩まで
p180 4手目△1四歩

端歩を受ければ相振飛車、受けなければ端の位を取って居飛車にする狙い。

端を受けずに▲7八飛は、△8八角成〜△3二銀〜△1五歩が有力で、局面を収めれば端の位が生きる。

相振りも未解決部分は多いが、後手から端を先攻できる。
第25図 △1四歩まで


第2節 コーヤン流


p188 コーヤン流

居飛穴に対して、角道を開けて△8五桂から猛攻する狙い。テーマ図は〔第5図〕で、上村本とほとんど同じだが、本書ではコーヤン流が後手番なので、居飛穴側に▲6九金(▲5九金から)の1手が入っている。

居飛車の選択肢も上村本とほぼ同じで、▲2四歩から仕掛けるか、▲5七銀から右銀を活用するか。

上村本と同じ将棋がベースになっている場合もあるので、必要に応じて比較してください。上村本では▲2四歩〜▲同角の仕掛けがメインだが、本書では▲2四歩〜▲3五歩や▲2四歩〜▲5五歩の仕掛けも形によっては書かれている。



p190 第5図 △4二飛まで


第3節 △4三銀型三間飛車


p198 △4三銀型三間飛車

大昔からある形ではなく、「三間飛車+藤井システム」というべき作戦。

対居飛車急戦には△4二飛〜△3二金のような対応ができる。対居飛穴には、右四間へのチェンジや、森内流の袖飛車へのチェンジがある。

居飛車側は、ミレニアムの復活や、▲7七角〜▲6八角からの決戦が試されている。


第3図 △7二銀まで


第4節 菅井流三間飛車


p206 △5四歩型三間飛車

ゴキゲン中飛車の出だしから△3二飛!とする。△5四歩は、「▲6五角問題」を防ぐ意味。

素直に進めば、△4二銀型角交換向飛車になり、銀の活用に柔軟性がある。

角交換から▲5三角の馬づくりが怖いが、将来の2筋逆襲がある。

持久戦のときに、他の角交換系振飛車と同様(以上)に△3四歩が浮きやすい点には注意。▲6七角などの筋違い角で狙われると、3四歩を取ってからの1筋攻めが厳しくなりやすい。


第1図 △3二飛まで
p212 △3三金型三間飛車

阪田流向飛車の出だしから△3二飛!とする。

序盤は振飛車の意図が見えにくいが、△3五歩〜△3四金〜△3三桂が主眼。途中は金と△3二飛の力のおかげで反発されにくい。

ただし、序盤で角交換されなければ、別の将棋になる。
第11図 △3二飛まで


第4章 向かい飛車


第1節 先手向かい飛車

p218 (升田流向飛車)

▲5六歩型で角道オープンのままの向飛車。相当昔からある将棋で、本書では1976年の将棋も紹介されている。

△6二銀や△4二玉には居玉で仕掛ける筋があり、△3四歩には角交換から互いに馬を作る。囲い合う例も多い。





第1図 ▲8八飛まで




第2節 後手向かい飛車


p226 角道クローズ型

向飛車から左銀を動かさずに美濃まで組む。〔右図〕から▲9八香(居飛穴を目指す)でも、▲7八金(離れ駒をなくす)でも、▲7八銀(左美濃)でも、△2四歩と動くことができる。


第1図 △7二銀まで


p230 ダイレクト向飛車

「▲6五角を打ってみろ」といきなり△2二飛とする。角交換四間飛車よりも1手得を目指す意味。

▲6五角以下の2016年時点の最新の駒組みが〔右図〕

飛車先逆襲が上手くいけば振飛車ペースだが、玉の薄さや▲3一角の筋が気になるところ。現時点では先手持ちか。
第10図 △3四銀まで


p234 角道オープン型

初手から▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角に対し、▲7六歩△2二飛(〔右図〕)とする作戦。

▲3三角成△同桂▲6五角の展開が後手有利かどうか、再検証が課題。
第14図 △2二飛まで


p237 角頭歩戦法

4手目△2四歩!(〔右図〕)が成立しそう。

すぐ▲2五歩は無理筋。持久戦なら△4二銀型で手損なしの向飛車なので後手不満なし。

▲6八玉or▲9六歩or▲7八金などで、△5四歩を待ってから▲2五歩が成立するかどうか。

上村本では、5手目▲7八金の展開が本書と少し異なる。12手目△2二飛と飛をぶつけられた時、上村本では13手目▲同飛成、本書では▲2三角。

また、上村本では5手目▲6八玉△5四歩▲7八玉△8八角成▲同玉△3三桂が基本テーマ図になっているが、本書では△3三桂のところで△2二飛である。

序盤の乱戦が乗り越えられれば有望な戦法。
第20図 △2四歩まで





自分が見たい戦型を探すのがなかなか大変なので、気になるところには付箋を貼っておくことを推奨。

上村本と比べて、深掘りはしていないので、「一つでも気になる戦型があったら…」とは言いにくいかも。「気になる戦型群(たとえば四間飛車の全体像)があれば、読んでみてください」という感じかしら。

どちらかといえば、「自分はここに振る」と決めている振飛車党よりも、「飛を振る筋はその日の気分で決める」という振飛車党や、どこに振られるか分からない居飛車党が読むべき本なのかもしれない。



【関連書籍】

[ジャンル] 
振飛車総合
[シリーズ] マイナビ将棋BOOKS
[著者] 
門倉啓太
[発行年] 
2018年

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