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■これで初段になれる!将棋実力アップのコツ50

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これで初段になれる!将棋実力アップのコツ50
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コツがわかる本
これで初段になれる!
将棋実力アップのコツ50
[総合評価] A

難易度:★★

図面:見開き2〜3枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:A
読みやすさ:A
初級〜中級向き

【著 者】 高橋道雄
【出版社】 メイツ出版
発行:2012年5月 ISBN:978-4-7804-1159-1
定価:1,680円(5%税込) 128ページ/21cm


【本の内容】
・初段の規定と意味について=2p
・この本について=1p
第1章 初段になるための
ベストノウハウ21
・初段になるために得意な戦法について書いた本を読むときの注意点は?
・実戦で指すことを前提として読もう
・得意な戦法を作れば、初段も間近
ほか
43p
第2章 初段になるための
「負けない」指し方
・自分の玉が薄くても何でも構わず攻めたくなります
・攻める前にしっかりとした陣形作り
・負けない将棋への第一歩です
ほか
23p
第3章 初段になるための
「寄せ」のコツ
・王手が大好きです。一番強い手だと思っています
・“王手こそ最強の一手”まずはこの考え方を消し去りましょう
ほか
23p
第4章 初段になるための
高橋流「格言」あれこれ
・玉の固め方のコツがあったら教えてください!
・格言その一 駒をガッチリ連結、固さ倍増!
ほか
23p

・【コラム】(1)歩がぶつかりやすい相矢倉戦 (2)たまには振り飛車も (3)本当に指したい将棋

◆内容紹介(表紙より)
もう一歩強くなる、「将棋指し」の虎の巻
ポイントを抑えて、段位を取得しよう!
・分析して攻略、苦手な相手の克服法
・積み重ねが強さになる、効率的な日々の勉強法
・詰将棋の見方・説き方・考え方


【レビュー】
級位者が初段になるためのノウハウを解説した本。

初段は、指すファンにとっては大きな目標の一つである。初段であれば、子供のころにクラスで将棋が流行ったときの「自己流」からは完全に一線を画す実力といえるし、プロの将棋もある程度の理解ができるようになる。つまり、「ちゃんと修行を積んで、ちゃんと“将棋の型”ができている」と認められる存在なのである。

ただし、変なクセが付いてしまっているとなかなか初段には到達しない。また、齢を取ってからだと上達スピードもなかなか上がらない。しかし、正しい方向を向いていれば、必ずたどり着ける領域である。

本書は、初段を目指す級位者を正しい方向に指南する本である。


本書では、初段を目指す「八級さん」を高橋がQ&A形式で指導する。「八級さん」(「一休さん」みたいだな…)は、イラストから察するに40代〜50代の男性。高橋のイラストは似てるっちゃぁ似てる(笑)。

レイアウトは、〔右図〕のように見開き完結で、右ページ最上段にQ(質問)、左ページ最上段にA(回答)、下段が解説となっている。全ページがフルカラーで、ルビはなし(=小学生以下には非対応)。

図面のフォントには、勘亭流(江戸文字の一種)が使われており、棋書としては非常に珍しい。極太でクッキリなのはよいが、普段見慣れていない(駒にもこういう字は使われない)ので、逆に見づらいのは玉にキズ。他書へ移行するときにも障害となるので、ここは普通の明朝体・ゴシック体ベースの方が良かったかと思う。


Q(質問)は全部で50個。下記に書き出してみた。何か気になるものがあるだろうか。

 Q1 初段になるために得意な戦法について書いた本を読むときの注意点は?
 Q2 苦手な相手や戦型があるのでとても困っています
 Q3 序盤で大差をつけられてしまうときの原因は何でしょうか?
 Q4 四間飛車で穴熊にされると勝てません、対処法はありますか?
 Q5 「一手損角換わり」など常識を覆す戦法がなぜ生まれるのでしょう?
 Q6 △8五飛戦法やごきげん中飛車など新しい戦法に取り組むべきでしょうか?
 Q7 詰将棋が苦手です。詰将棋はなぜ必須なのでしょうか?
 Q8 初段になるためには、何手詰の問題が大切でしょうか?
 Q9 詰将棋の作り方に裏技のようなものがありますか?
 Q10 詰め将棋にパターンがあれば教えてください

 Q11 先手番と後手番、それぞれの時の心構えがあったら教えてください
 Q12 大会での対局の持ち時間は30分です。終盤で秒に追われない方法は?
 Q13 定跡を覚えるのは面倒です。なぜ大切なのでしょうか?
 Q14 正しい形勢判断には「大局観」が必要だと聞きました
 Q15 効率のいい攻めとはどのような指し方でしょうか?
 Q16 プロの投了図から試に指し継いでみたら負けてしまいました
 Q17 棋譜並べを行ううえで効果的な方法はありますか?
 Q18 駒落ちはむずかしい、どうしても尻込みしてしまいます
 Q19 プロとアマで、将棋に対する意識で大きな違いはありますか?
 Q20 どんな一局でも感想戦は行った方がいいのでしょうか?

 Q21 自分の指し手だけで、精一杯!相手の手が見えていません
 Q22 自分の玉が薄くても何でも構わず攻めたくなります
 Q23 勝てそうになって焦って攻めてトン死で負けてしまいます
 Q24 押さえ込みの指し方をするときの心得などはありますか?
 Q25-1 厚い陣形とは、どのような駒組みのことをいうのでしょうか?
 Q25-2 プロのような手厚い指し方のコツを教えてください
 Q26 まったく働きのない遊び駒があると勝てないと聞きました
 Q27 ピンチに陥ったときに一瞬で立場を逆転する技を伝授してください
 Q28 受けは相手が攻めてきたときに考えればいいのでしょうか?
 Q29 少しでも形勢が苦しくなるとすぐに勝負を諦めてしまいます
 Q30 いつも王手を掛けられてからあわてて玉を逃がしています

 Q31 玉の逃げ方についてのアドバイスをお願いします
 Q32-1 王手が大好きです。一番強い手だと思っています
 Q32-2 プロはいつもいい手を指すイメージです。常に完璧なのでしょうか?
 Q33 最も基本となる寄せの手段というのはあるのでしょうか?
 Q34 一生懸命に玉を捕まえようとしてもいつもスルッと逃げられてしまいます
 Q35 玉を目指して直接攻めるのが一番いい寄せ方なのでしょうか?
 Q36-1 自分の玉と相手の玉、どちらの詰みを先に読んだらいいでしょうか?
 Q36-2 自玉が少しでも攻められるとすぐに詰まされそうでこわいです
 Q37 将棋の醍醐味はどのようなところにあるのでしょうか?
 Q38 終盤戦を乗り切る大事な考え方を教えてください
 Q39 取れそうな駒があったらまず取ってから次を考えています!
 Q40 質駒についてはどのような見方をすればいいのでしょう?

 Q41 玉の固め方のコツがあったら教えてください!
 Q42 駒の動きを重視した、プロらしい戦い方を知っておきたいです
 Q43 容易に負けない粘り強い指し方を目指してみたい
 Q44 いつも焦って攻めすぎて途中で息切れすることがあります
 Q45-1 矢倉戦でこの形になったら“よし”というものはありますか?
 Q45-2 矢倉戦で攻めを成立させる、重要なポイントはなんでしょうか?
 Q46 盤面のマス目は多く押さえると有利なのでしょうか?
 Q47 遠くにいる成り駒はいつも最後まで残ってしまいます
 Q48 勝ちを掴むための大事な感覚ってありますか?
 Q49 飛車はとても強い駒なので攻めだけに使いたいのですが…?
 Q50 入玉されてしまったときの対処はどうしたらいいでしょうか?

個人的に目を引いたのは、

 Q32-1 「王手が大好きです。一番強い手だと思っています」
 Q39  「取れそうな駒があったらまず取ってから次を考えています!」


の2つ。わたしも級位者時代に(無意識に)思ってしまっていたことで、初段になるためにはまずこれらを直すことが必須だと実感している。

こういうのは、教わらないとできないことである。将棋には「教わらなければできないこと」がいくつかあり、それをマスターするためには、本書のような本を読むのが王道で、かつ近道だ。そこに本書の存在価値がある。


上記のQにすべて目を通してみて、「そうそう、それって自分も思ってた!」というのが一つでもあれば、本書を読んでみる価値が十分あると思う。『初段になるための将棋勉強法』(浦野真彦,白夜書房,2011.01)と併せて読めば、相乗効果が得られるだろう。また、指導者を目指している方にもオススメしたい。


※誤字・誤植等(第1版第1刷で確認):
p68 ?「▲3五歩と取る手が自分な感じですが」 おそらく「▲3五歩と取る手が自然な感じですが」
p85 ×「▲3二桂成して」 ○「▲3二桂成して」
p88 ×「△4八桂成の好手あって」 ○「△4八桂成の好手あって」
p95 ×「△6七桂成▲5八歩△7八桂成…」 ○「△6七桂成▲5八歩△7八成桂…」
p100 ?「刃も折れて矢も尽きた感じ」 普通は「も折れて矢も尽きた感じ」
p112 ?「△1四歩受ければ」 おそらく「△1四歩受ければ」



【関連書籍】

[ジャンル] 
上達法
[シリーズ] 
[著者] 
高橋道雄
[発行年] 
2012年

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