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■ボクは陽気な負け犬

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ボクは陽気な負け犬
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ワニの本 ベストセラーズ
ボクは陽気な負け犬
強いばかりが人生じゃない
[総合評価] C

負けが多くなり始めた
年配の将棋ファン向き?

【著 者】 木村義徳
【出版社】 KKベストセラーズ
発行:1983年2月 ISBN:4-584-00493-5
定価:690円 244ページ/18cm


【本の内容】
第1章 ボクは三流の勝負師 弱い奴がバカにされる/名人の斬られ役
/弱さを人にうつす
30p
第2章 勝つも負けるもたかが将棋 「待った」をさせなかった親父/弱い奴とやるのが楽しい
/負けたときの気分転換法
30p
第3章 ヘボとスランプ 十八連敗、二つの反則負け/反則負けの真相
/強い奴はここが違う
36p
第4章 俗手の好手 必勝の将棋がなぜ負ける/油断大敵 24p
第5章 弱いのが強いのに勝つ方法 運を頼りの浮き沈み/わが輝ける十二番勝負
/弱いのが強いのに勝つ方法
44p
第6章 盤外の争い 将棋界で生きる法/朝日対毎日、升田対大山 30p
第7章 努力しても強くなれない 飢えと強さの関係/四十過ぎたら金のある奴が勝つ 22p
第8章 負けをプラスにする極意 恩返しとは師匠に負けることだ/身のほど知って長生きしよう 15p

◆内容紹介(裏表紙より)
私はプロ将棋界という勝負の世界の住人だ。もともと浮き沈みの激しいところだが、最近激しい浮き沈みを経験した。特に沈み方が激しかったので、棋界の窓際族として週刊誌が特集してくれたほどだ。(中略)勝負の世界に限らないが、勝者・成功者の発言ばかりがめにつく。まことに不愉快ではないか。敗者・失敗者にも言い分があるはずなのに、なぜかあまり日の目を見ない。不公平だ。その意味で本書はユニークな存在理由がある。(後略)


【レビュー】
木村八段のエッセイ集。

木村八段は、木村義雄十四世名人の息子で、史上初の親子棋士。B2が定位置の中堅棋士だった木村七段(当時)が、1978〜1979年に突然B1→A級と昇級し、ちょっとした話題を集めた。彼は自分自身でその理由を分析し、A級昇級ついでに(?)『弱いのが強いのに勝つ法』(1980)として一冊にまとめた。この本には、プレッシャーを抑え自分の力をできるだけ100%に近づける精神的な方法と、自分より勝る相手と互角に戦うための盤上の作戦などが書かれている。部分的に微妙な理論も混じっているが、全体的には面白い本だった。

ところが、1980〜1981年には、順位戦18連敗を含む1勝20敗という散々な成績で、B1→B2と連続降級して定位置に戻ってしまった(木村義徳八段の順位戦成績順位戦データベース内))。この状況を自分自身で分析し、エッセイとしてまとめたのが本書である。

今年(2004年)は「負け犬女」という言葉がプチ流行した。「30代・未婚・子なしの女性」のことらしいが、本書の「負け犬」は文字通り「負けが込んでしまった棋士」の話である(とはいえ、B2なら全体の中では上位だが…)。「負け犬にだって言い分はあるし、たかが将棋、勝ちに執着するばかりの人生じゃ大変じゃないか。勝ち組になれなかったのだから、ある程度あきらめの境地に至ったほうが精神的にも楽だよ」というのが本書の基本的姿勢。なにかホントにダメなようだが、本人や他棋士のエピソードを交えて語られているので、文章自体はなかなか面白く読める。特に、何度も出てくる西村七段(当時)やほかの中堅棋士の「率直発言(失言)」から将棋界の一部を垣間見ることができる。

なお、木村八段は棋士としての諦めの決断も早く(?)、1990年度にB2で降級点を取った時点で引退している。

内容的にはBでもいいかと思ったんですが、「1回読んだらもういいや」と思ったのでCにしました。(2004Sep17)



【関連書籍】

[ジャンル] 
エッセイ
[シリーズ] 
[著者] 
木村義徳
[発行年] 
1983年

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