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■ロジカルな将棋入門

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ロジカルな将棋入門
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ちくまライブラリー(41)
ロジカルな将棋入門
[総合評価] B

難易度:★☆

図面:見開き1〜4枚
内容:(質)A(量)A
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
初心〜初級向き

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【著 者】 野崎昭弘
【出版社】 筑摩書房
発行:1990年5月 ISBN:4-480-05141-4
定価:1,165円 278ページ/19cm


【本の内容】
1 将棋の歴史 創始伝説/最古の将棋/将棋の変化と伝播/日本への伝来
/日本での発達/将棋の普及
28p
2 将棋の遊び方 対戦の前に/対局開始/序盤・中盤/成りについて
/利きについて/終盤/詰み形/打歩詰めの禁止
/駒を打つときの注意/引き分けと無勝負
38p
3 将棋の楽しみ方 実戦のすすめ/新聞を読む/将棋・次の一手 34p
4 将棋がちょっぴり強くなる 初心者向き詰将棋/大駒の問題/詰将棋・総合問題
/総合問題正解/序盤の指し方/十枚落ちの指し方
/八枚落ちの指し方/六枚落ち以上について
78p
5 詰将棋の楽しみ 傑作短篇/ユーモラスな作品/意地悪な問題
/詰将棋の規則の特徴/傑作長篇
58p
6 将棋と数学 指し手の木/有限か、無限か/指し手の木の大きさ
/将棋は先手必勝か?/グランディ数/将棋とコンピューター
38p

◆内容紹介
数学者が書いた、もっとも分かりやすく、もっともエレガントな入門書。
(あとがきより抜粋)将棋に関心の薄い人々にも呼んでいただけるように、「将棋の用語を説明なしで使ったりしない」「細かいところでも初心者が気にするところは丁寧に説明する」ことを心がけてみた。それが表題の中の「ロジカル」という言葉の含みである。


【レビュー】
「ロジカルな」将棋入門書。著者は論理学の先生。

「ロジカル」とは、「論理的」ということ。早い話が、説明が非常に理屈っぽい筋道立てて解説されている。入門書でありがちな「○○はこういうものだと思って覚えてしまってください」的な解説はほとんどない。もっとも基本的な「アタマ金」についても徹底的に解説されている。

また、駒の動き方やルールよりも、将棋の歴史を先に紹介しているのも特徴的。さらに最後の第6章では、将棋と数学の関係、コンピュータとの関係についてやさしく解説しているのが異色。“グランディ数”なんて出てくる入門書は本書しかないんじゃないかな(^-^; ルールしか知らないような初心者でも、第1章と第6章を読むだけでちょっとしたウンチクを語れるくらいになっている。逆に、ルールや指し方、手筋についてはあまり解説されていない。

レイアウトは上下二段組。上段が説明文、下段が図面。説明文では、重要な語句はゴシック体太字で強調している。図面は矢印や表、樹形図などをふんだんに使っていて、他書に比べて非常に見やすい。ただ残念なのは、本文と図面のページがずれていて、見開きで完結していないこと。

本書は、「小学生のときにちょっと友達の間で流行ったけど、もう何年もやってないな。ちょっと本格的にはじめてみようかな」という大学生の方にオススメしたい。

指し将棋が強くなりたい人はもう一冊別の入門書を読むと良い。(2004Sep28)



【関連書籍】

[ジャンル] 
入門書
[シリーズ] ちくまライブラリー
[著者] 野崎昭弘
[発行年] 
1990年

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