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■これが最前線だ!

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これが最前線だ!
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最強将棋塾
これが最前線だ!
【最新定跡完全ガイド】
[総合評価] S

難易度:★★★★☆

図面:見開き4枚
内容:(質)S(量)S
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:B
有段〜高段向け

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【著 者】 深浦康市
【出版社】 河出書房新社
発行:1999年4月 ISBN:4-309-72182-6
定価:1,400円 238ページ/19cm


【本の内容】
第1部 振飛車最前線 (1)新旧山田定跡 (2)斜め棒銀 (3)4五歩早仕掛け (4)棒銀の基本
(5)棒銀対策△6五歩型 (6)▲四間飛車vs△斜め棒銀
(7)5七銀右戦法 (8)左美濃vs藤井システム (9)居飛穴vs藤井システム.1
(10)居飛車穴熊vs藤井システム.2 (11)▲藤井システム.1
(12)▲藤井システム.2 (13)居飛車穴熊vs浮き飛車
(14)銀冠vs振り飛車穴熊 (15)銀冠穴熊vs振り飛車穴熊
(16)相穴熊急戦篇 (17)相穴熊持久戦篇 (18)向かい飛車の挑戦
(19)最新の三間飛車 (20)近藤流ゴキゲン中飛車
(21)立石流最前線
21テーマ
86p
第2部 矢倉最前線 (22)▲3五歩早仕掛け (23)飛車先不突き雀刺し (24)郷田流▲3八飛戦法
(25)森下システム物語.1 (26)森下システム物語.2 (27)△7三銀型の攻防
(28)▲3七銀戦法 (29)△8五歩型 (30)△8四歩・△9四歩型
(31)△4五歩の反発 (32)△8四歩・△9五歩型 (33)△9五歩・△7三桂型
(34)脇システム (35)矢倉中飛車最新版
14テーマ
84p
第3部 居飛車最前線 (36)角換わり腰掛銀同型 (37)角換わり腰掛銀△6五歩型
(38)角換わり腰掛銀△6三金型 (39)角換わり△棒銀 (40)角換わり▲棒銀
(41)相横歩取り (42)横歩取り△3三桂戦法
(43)空中戦△5二玉・△8四飛型(内藤流) (44)空中戦△8五飛型
(45)(相掛かり)中原流▲3七銀戦法 (46)(相掛かり)塚田流▲5八玉
(47)(相掛かり)1筋省略型▲3七銀戦法 (48)ヒネリ飛車拒否の△3四歩
(49)相掛かり腰掛銀最新形 (50)最新のひねり飛車対策
15テーマ
61p

◆内容紹介(まえがきより抜粋)
本書は、今現在、私たちプロ棋士が最も注目しているテーマ図ばかりを集め、その局面の焦点、過去の実戦例、筆者独自の研究と今後の見所などをまとめたものである。
一口に最新定跡といっても、ここ数年で大きく変貌を遂げた形もあれば、昭和の時代からいまだに生き続けている形もある。その中で、節目となった重要対局、タイトル戦などで指された有名な将棋などは極力取り上げたので、結果としてここ10年くらいのささたかな「将棋戦法史」にもなった。主要な戦型もほぼ網羅した。
本書を辞書として手元においてタイトル戦やテレビ将棋、観戦記などを見ていただければ、これまで以上にプロの将棋を楽しめるはずである。


【レビュー】
総合定跡書。「最前線シリーズ」の第1冊目で、完全書き下ろし。

「この戦型がタイトル戦に出る!」が本シリーズの基本コンセプト。プロで注目されているテーマ図ばかりを取り上げている。現時点(2006年9月)で3冊目が出版されている。本書は1冊目ということで、過去10年間くらいでテーマとなってきた局面を幅広く見ているため、あとの本より“浅く広くの総合定跡書”の色が強い。

各テーマの冒頭1ページで、テーマ図の説明、背景、考え方、思想、現在の傾向と対策などをひとまとめにしてある。ただし、テーマ図までの指し手は書いてない場合が多いため、ある程度いろいろな定跡の基本形を知っていることが求められている。その後の解説ページでは基本変化と実戦例、考え方や今後の展望など。樹形図的に変化を埋め尽くすようなことはせず、主要変化とそのポイント、思想重視の記述になっている。また、テーマ末に筆者自身の見解が示されていることもあるが、内容が“最前線”なので基本的に先後どちら側にも肩入れしていない。

かなり幅広い内容を詰め込んであるため、ページレイアウトが独特。国語の教科書のような散文形式であり、変化によっては指し手がズラズラーッと二十数手も羅列されるため、普通の定跡書(「羽生の頭脳シリーズ」など)のレイアウトに慣れた人にとってはやや読みづらく、戸惑うかも。

出版から7年半が経過しているので、すでに“最前線”でない局面もあるが、あとに出版されるシリーズは本書をベースにしている。また、他の戦型が流行したために研究が進まず、本書がいまだに最前線なテーマ図もある。

いずれにしても、本書は定跡書として、タイトル戦ガイドとして、読み物として、戦法史として、いろんな見方で面白い。ある程度の棋力は必要になるが、「“有段者を目指す”以上」の将棋ファンなら必携中の必携の一冊だと思う。(2006Oct07全面的に書き直し)



【関連書籍】
 『
最前線物語
 『
最前線物語(2)
[ジャンル] 
総合定跡書
[シリーズ] 
最強将棋塾
[著者] 
深浦康市
[発行年] 
1999年

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