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■殺人の棋譜

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殺人の棋譜
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コミックノベルス(23)
殺人の棋譜
[総合評価] B

絵:B
ストーリー:B
構成:A
キャラ:B

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【原作】 斎藤栄 【画】 藤堂りょう
【出版社】 講談社
発行:1985年1月 ISBN:4-06-103823-0
定価:480円 205ページ/19cm


【本の内容】
◆内容紹介(表紙見返しより)
将棋界の俊英・河辺真吾八段の愛娘が誘拐された。河辺八段、将棋最高位戦を賭けての対局の時だった。……最高位戦の展開と共に進む非常な誘拐劇。愛娘の生命は、対局の栄冠は!?


【レビュー】
推理小説を漫画化した本。原作は同名の『殺人の棋譜』(斎藤栄)で、1966年初版、以降5回も文庫化されている(2007年4月現在)。

あらすじ:

河辺八段は“最高位戦”において優勝、名人との三番勝負に挑むチャンスを得た。しかし、その対局中に愛娘・万里が誘拐されてしまう。そして身代金要求の電話が。義父・内田の勧めもあり、河辺はすぐに警察に通報。須川ら刑事たちが駆けつけたが、犯人の巧妙な連絡手段により居所はつかめず、ついには身代金を奪われてしまう。

万里は帰ってこないままだが、それでも河辺は最高位戦三番勝負に出場。一方、須川は犯人の手がかりをつかみ、潜伏先を突き止めた。しかしそこには容疑者の刺殺体が!

警察は公開捜査に踏み切った。須川は怪しい男の情報をつかみ、関西行きを決めた。その日、河辺宅に万里の肉声が入ったカセットテープが投函される。万里は生きている!内田は須川に志願し、関西に同行することを決めた。

万里の安否は? 犯人は誰なのか、その動機は? 最高位戦の行方は?


(以下ネタバレの内容を含みます。反転してご覧ください。)

絵があまりきれいではないが、描き分けはできてるし、構成もまずまずなので一気に読み切ることができた。登場人物はほぼ全員怪しく(笑)、終盤直前まで誰が犯人かまったく分からず、推理小説として立派に楽しめた。

犯人を追い詰めるとなぜか崖で独白を始めるのは火曜サスペンスそのもの!(笑)また、犯人が分かるきっかけは「あ!そこはうっかりしてた!」と感心したが、「動機と結末はそれでええんかい!」とも思える。

ただ、最初は「一回読んだから終わりかな、推理ものだし」と思っていたので評価
Cにするつもりだったのだが、日を置いたらもう一度読みたくなった。よって、Bに格上げ。

ちなみに、対局シーンは出てくるが、「棋譜」はまったく出てこない…。途中で暗号らしきものが出てくるので、それが棋譜と関係あるのかと思ったが、登場人物の会話にさえ上らなかった(涙)
(2007Apr18)

○一般人にとって……犯人そいつかよ!
○将棋ファンにとって……ラストの最高位戦のシーンで、大山名人(らしき人)がシブイぜ!



【関連書籍】

[ジャンル] 
コミック
[シリーズ] 
[著者] 
斎藤栄 藤堂りょう
[発行年] 
1985年

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