「嗚呼 大トン死」公募! あなたの大トン死(>_<")イタッ をこのページに載せてみませんか(笑)? あなたの実戦譜・プロの手・etc何でも構いません。 棋譜・ポイントとなった手(局面)・簡単な解説と感想を添えて mailto:deguchi@rr.iij4u.or.jpまでお送りください。 |
嗚呼 大トン死・・・ |
File No.002 |
FILE No.002も私の実戦から。△が私です。(便宜上、▲△反転) 自陣は即詰みはないとはいえ、飛馬桂と に殺到されて、持駒の角桂では受けようがない形。 ただし、と金が玉に迫るまでには、2手のスキがある。 |
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ここで、△91龍と香を取った。 香を追加しても、受けがないことには変わりはない。 |
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▲は、△91龍をやることがないのでとりあえず駒を取っただけと見たようだ。▲52とで後手玉に迫る。 しかし、△91龍には秘密の狙いがあった。 |
左美濃攻略の第一歩。玉のコビンをこじ開ける。 △75桂! 捨て駒を打って玉のコビンをこじ開ける手筋は、左美濃攻略に限らずよく使うので覚えておきたい。 |
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▲同歩 △65角! | |
▲88玉 △87香! ▲79玉 △89香成! ▲同銀 △77桂! ▲59桂。(左図) |
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−−−−△87馬! ▲78金 △49龍!(左図) |
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▲87金 △52龍 ▲68角 △69龍 ▲88玉 △89龍 ▲77玉 △78銀! ▲76金 △87龍 ▲66玉 △65金! ▲同金 △同歩 ▲同玉 △64歩(左図)まで。 △には、52のと金が迫るヒマはなかった。 |
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▲としては、左図の局面が問題だったわけである。 △は角桂香では受けはない。唯一の狙いの△75桂〜65角さえ封じておけば、▲の勝ちだった。 左図で▲66歩で、 △から有力な攻めはない。あとは、▲42馬〜52と でいい。 ▲42馬に△51金なら、▲同馬△同銀▲同飛成でいい。角角桂香では依然として速い攻めも受けもない。 今回の実践例も、広い意味でトン死と言って良いと思う。 |
たまには「勝って覚えられれば一番いい」 |
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美濃囲いは堅い。手数がかからない割には堅い。どんな囲いでもそれ以上の勢力で攻めれば落ちるのだが、少なくとも居飛車船囲いよりは堅い。 居飛車船囲いvs振飛車美濃囲いの戦いでは、飛角銀桂を互角に交換できれば(さばければ)、振飛車有利と言われる。寄せ合いになったときに、美濃囲いに抵抗力があるということだ。 ならば、堅さには堅さで対抗すればいいではないか。そうして、居飛車左美濃囲いと居飛車穴熊が生まれた。10数年ほど前、これらの登場でプロの振飛車使いは駆逐されかけた。近年は、四間飛車藤井システムの流行で、プロの実戦ではあまり指されなくなっているが・・・。しかしアマの間では、今なお有効な振飛車対策である。 美濃囲い≒左美濃、見た目はよく似ている。が、攻略法は全く異なる。 例えば、美濃囲いは、左上図から簡単に攻略できる。 一段目に飛車を打ち込み、▲62銀が急所の一着。銀のタダ捨てだが、△同金▲71角(王手)△92玉▲62角成で寄り。以下△61銀打なら、▲71角としておいて、次の▲82金や61飛成(取れば▲93銀からの詰み)を狙う。 このほかにも美濃囲いの崩し方はいろいろあるが、それは別の機会に・・・・。 ところが、左美濃には、この崩し方は通用しない。 左下図から▲42銀△同金▲31角としても、王手ではないので、△41金くらいで攻めは途切れてしまう。このあと▲41同飛成△同銀▲22金はさすがに無理筋。 このように、左美濃は、美濃以上に横からの攻めに強い。(さすが美濃より手がかかっているだけある!) 通常、振飛車側の方が圧倒的にさばけているということは少ない。ということは、左美濃の弱点を知らずに、同じように横から攻め合いをしていては、いつも一手負け。何とか別の方法を考えなければならない。どうするか? |
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そこで左美濃には、横と玉頭の両方から攻めるのが有効になる。 左図はよくある場面。お互いに比較をさばき合って、桂香を持った形。振飛車側の形や持駒が微妙に違うだけでも、異なる攻め方が必要になるが・・・ |
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▲35桂で玉のコビン(斜め上)をこじ開けるのが急所。△22玉なら23香が厳しい。 ▲35桂△同歩▲45角。(←左図)
ただし△の持駒に金か銀があれば、△34銀(金)で受かってしまうので注意。△34銀▲35歩△45銀▲同歩では、さすがに足りない。 |
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左上図から△22玉▲23香△31玉▲21香成△同玉▲33桂で左図。
今回は、うまくいった例の一つであるが、左美濃攻略には、玉頭かコビンから攻めることを常に頭に入れておこう。 |
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