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相棒 Season7 DVD-BOX 1(5枚組) |
[総合評価] |
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【著 者】 | ||||
【出版社】 ワーナー・ホーム・ビデオ | ||||
発行:2009年10月 | ISBN: | |||
定価:14,900円(5%税込) | 450min. |
【本の内容】 |
第1話 還流〜密室の昏迷(2時間スペシャル) 脚本:輿水泰弘/監督:和泉聖治 ゲスト:津川雅彦 西岡コ馬 四方堂亘 織本順吉 ほか 第2話 還流〜悪意の不在 脚本:輿水泰弘/監督:和泉聖治 ゲスト:津川雅彦 西岡コ馬 四方堂亘 織本順吉 ほか 第3話 沈黙のカナリア 脚本:徳永富彦/監督:東 伸児 ゲスト:眞島秀和 大沢 健 磯部 勉 ほか 第4話 隣室の女 脚本:岩下悠子/監督:長谷部安春 ゲスト:佐藤仁美 湯江健幸 ほか 第5話 顔のない女神 脚本:渡辺雄介/監督:近藤俊明 ゲスト:清水美沙 日下由美 ほか 第6話 希望の終盤 脚本:櫻井武晴/監督:長谷部安春 ゲスト:蟹江一平 水橋研二 松田賢二 ほか 将棋指導:金井恒太 伊藤真吾 第7話 最後の砦 脚本:櫻井武晴/監督:近藤俊明 ゲスト:金山一彦 鈴木浩介 ほか 第8話 レベル4〜前篇 脚本:輿水泰弘/監督:和泉聖治 ゲスト:袴田吉彦 大路恵美 ほか 第9話 レベル4〜後篇・薫最後の事件 脚本:輿水泰弘/監督:和泉聖治 ゲスト:袴田吉彦 大路恵美 ほか ◆内容紹介 警視庁特命係の杉下右京と亀山薫が活躍する刑事ドラマシリーズ第7章のBOX第1弾。 |
【レビュー】 |
人気刑事ドラマ『相棒』Season7(2009)の前期分を収めたDVDボックス。この中の第6話「希望の終盤」が将棋を題材としたストーリーになっている。(レンタル版ではSeason7の#4に収録) ・シリーズ全体の概要は Wikipedia をご覧ください。 ●【ストーリー】(第6話「希望の終盤」) 将棋のタイトル戦・龍馬戦(りゅうば戦)第7局の朝、対局場の庭で挑戦者の西片名人(西片)の遺体が見つかった。死因は屋上からの転落死であり、屋上には別人物の足跡が発見された。事件の真相を解明するため、「相棒」が動く。 防犯カメラの映像を確認したところ、西片の旧知である大野木が出入りする姿が確認された。どうやら西片と面会したらしい。また、年齢制限が迫った西片の奨励会最終戦で、退会が決まっていた大野木が「二歩」を指して反則負けしたため、西片の四段昇段が決まった過去も判明した。 ●【登場人物】(第6話「希望の終盤」) ・杉下右京(すぎした・うきょう)〔水谷豊〕:主人公。常に冷静沈着で、ルールに厳しい。 ・亀山薫(かめやま・かおる)〔森脇康文〕:右京の相棒。 ・西方幸男(にしかた・ゆきお)〔水橋研二〕:龍馬戦の挑戦者。29歳の年齢制限ギリギリで奨励会を卒業したあと、別人のように勝ちまくり、35歳で名人・王将の二冠を持つ。かなり神経質な性格で、奨励会同期だった畑にしか取材させない。第七局の朝、遺体で発見された。 ・村田隆(むらた・たかし):19歳で龍馬・竜王・王座の三冠王。西片の死により、龍馬を防衛。西片の部屋から村田の指紋が発見された。 ・大野木亮(おおのぎ・りょう)〔松田賢二〕:西片の奨励会同期。年齢制限で退会後、真剣師に。 ・山名悟(やまな・さとる):五段。今回の第七局では記録係だった。 ・里見二三一(さとみ・ふみかず):九段。第七局の立会人。 ・畑一樹(はた・かずき)〔蟹江一平〕:将棋新聞社の記者。西片の奨励会同期。年齢制限で退会した。 さて、なるべくネタバレは避けつつ、感想を。 「動機」については、将棋に没頭したことがある人なら理解できるのではないだろうか。薫が「それくらいのことで…」と言ったとたんに、(ある人物が)「“それくらいのこと”じゃない!!」というセリフがとても印象的だった。(妻にも感想を聞いてみたかったが、残念ながら未視聴である…) 「二歩」については、「非常に初歩的なミス」と強調されていたが、読みに没頭しているほど生じやすいミスなので、大野木が二歩を指してしまったときの心理の揺れをもう少し描いてほしかったな。「わざとじゃない!!」だけではちょっと弱い。わたしはリアル将棋で二歩を指したことはないが、指しそうになったことはあるし、24では指そうとしたことが何度もある(システム上指せないので、「あれっ、なんで指せないんだ!」と叫んでました)。 以下は雑多な感想。 ・対局場の「寿々屋旅館」は実在しないが、「ビジネスホテル寿々屋」というのはあるらしい。 ・西片と大野木の手つきはちょっと微妙。もう少し練習を。 ・西片vs大野木戦の戦型は、右四間飛車。将棋新聞が映ったシーンで一時停止して並べてみたが、中盤の一部が映っていないため、全体を再現できず。orz ・棋譜を数秒なぞっただけで、後手が二歩を指したことが分かる右京さんってすごい! ・DVDに収録されている「スペシャルコンテンツ」を先に見てしまわないように。ネタバレはないが、重要人物が絞り込めてしまうので。 ・将棋監修の金井恒太四段が西片の対局の回想で出てました。伊藤真吾四段は気づかなかった、すみません。 なんだかんだいって、非常に細やかな作りは非常に良かった。また、このストーリー(というか動機)は、将棋界を舞台にしなければできないだろう。脚本(櫻井武晴)や演出(長谷部安春)に拍手。 なお、レンタル版では第6話と第7話がセットになっています。もう旧作扱いになっているので、安価で借りられます。(2011Jan12) |