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王様殺人事件 | [総合評価] A 難易度:★★★☆ 図面:見開き7〜8枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:B 解答の裏透け:− 解説:S 読みやすさ:A 入門詰キスト向き |
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【著 者】 伊藤果 吉村達也 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1996年11月 | ISBN:4-89563-653-4 | |||
定価:970円 | 237ページ/18cm |
(文庫版) |
MYCOM将棋文庫SP 王様殺人事件 極上の詰将棋ミステリー |
[総合評価] A 難易度:★★★☆ 図面:見開き7〜8枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:B 解答の裏透け:− 解説:S 読みやすさ:A 入門詰キスト向き |
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【著 者】 伊藤果 吉村達也 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2004年10月 | ISBN:4-8399-1611-X | |||
定価:840円(5%税込) | 248ページ/16cm |
【本の内容】 | ||||||||
◆内容紹介(MYCOMホームページより) |
【レビュー】 |
“異常感覚”伊藤果の詰将棋作品集+推理作家・吉村達也の解説集。 従来の詰将棋本は、「見開き左ページに問題図、めくって右ページに解説」というのがお決まりのパターンだった。しかし、これだと短編でも長編でも解説の量はあまり変わらない。さまざまな紛れのある作品の解説を無理に1ページに圧縮してしまうと、その詰将棋の持つ魅力が半減してしまう。 そう考えていた吉村と伊藤が意気投合し、「解説1ページ枠にとらわれない詰将棋作品集」を作り上げた。それが本書。伊藤が詰将棋を提供し、文章を吉村が担当。詰将棋を「問題」ではなく「鑑賞すべき作品」とし、図面の直後から語りが始まる。軽い小品のときは図面と解説あわせて1ページだが、長編や含みの多い作品は5〜6ページを解説に割く。単なる解説ではなく、吉村の筆が冴えていて読み物として非常に面白い。なお、“犯人”伊藤果のコメントはあえて入れなかったようだ。 伊藤果の詰将棋は本人も認める(?)“異常感覚”。上級者には打ちにくい重〜い手や、金がソッポに行く順が大好き。「詰将棋は指し将棋上達にも役立つ」とよく言われるが、上達のためなら伊藤果モノは解かない方がいいかも(笑)。その他、「移動合い」、「合駒請求問題」、「打歩詰打開の大駒連続不成」も多数。この手の問題はわたしにはつらかったが、吉村の解説が楽しいので面白く読めた。個人的に好きなのは、「連続不成の銀のダンス」モノ。ちょこまか動く銀がとてもコミカルでした。 7手詰でもあっぷあっぷのわたしでも、とても楽しんで鑑賞することができた。自力で解けたのは数問だけだったけど(^_^;)
詰将棋でこれほど面白く読めたのは『秘伝大道棋』(湯川博士,MYCOM,1990/2001)以来。おっと、大道棋は厳密には詰将棋じゃないので本書が初めてか? |