zoom 将棋タウンさんthx! |
おもしろゲーム将棋 異次元で遊べ! |
[総合評価] A 難易度:− 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A すべての将棋ファン向き |
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【著 者】 湯川博士 【編】 週刊将棋 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1991年9月 | ISBN:4-89563-555-4 | |||
定価:980円 | 302ページ/21cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||
・【ゲーム将棋博物館】(1)ここせフィニッシュ
(2)大雨もり (3)命のと金 (4)こんなのもある(反射角/お友達将棋/天竺将棋/コイン将棋/パックマン将棋/インベーダー将棋/ほか) |
【レビュー】 |
変則将棋の紹介本。 将棋の駒を使った遊びといえば、ルールを知らない人なら「はさみ将棋」「まわり将棋」「山崩し」「将棋倒し」などがある。しかしこれらは、本将棋のルールとは全く無関係なゲームである。本書で紹介しているゲーム将棋は、あくまでも「将棋の駒の動きを利用した変則将棋」である。 「運命ゲーム」:運の要素が大きいジャンルで、初心者でも楽しめそう。 「ミステリーゲーム」:推理の要素があり、「軍人将棋」が好きな人向き。 「脳細胞破壊ゲーム」:もっともスリリングなジャンルで、本将棋では考えられないような妙手・驚愕手が飛び出す。 「最終兵器ゲーム」:一方だけが駒を大量に落とす代わりに、超強力な駒を与える。“少数精鋭vs大軍”の戦い。 「電光石火必殺ゲーム」はあっという間に勝負が付くもの。 「フェアリー詰将棋」:特殊ルールの詰将棋。 変則将棋のおもしろいところは、本将棋の棋力差が縮まるor吹っ飛ぶところ。「八方桂」などは慣れないうちは予想外の悪手・妙手が飛び出す。しかし指す人が多ければ、将棋系ゲームの一ジャンルとして立派に成立しそうだ。他方、運の要素が大きい「じゃんけん将棋」などは、超初心者vs高段者でも十分楽しめる。もちろん、宴会や合宿の余興にもピッタリだ。 「ある程度の駒の動かし方が分かれば、幼い子どもと親が一緒に遊べる。あまり楽しいので、子どもが『お母さんもう一回もう一回』とせがむこと必至だ。」(60p) 入門時に六枚落ちや八枚落ちで教えるよりも、よほど将棋好きになりそう。(手加減もしやすいし!) 本書では、簡単なルール説明をしたあとは、ほとんどすべて実戦譜の解説。ある程度感覚に慣れたら、「あとは自分でやってみなさい」というスタンス。普通の棋書ならダメ出しだが、本書に限ってはこの構成で十分面白い。 |