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マイナビ将棋文庫SP ひと目の石田流 |
[総合評価] A 難易度:★★ 〜★★★☆ 見開き1問 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:C 解説:A 中級〜上級向き |
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【著 者】 長岡裕也 | ||||
【出版社】 マイナビ | ||||
発行:2014年7月 | ISBN:978-4-8399-5246-4 | |||
定価:1,188円 | 384ページ/16cm |
【本の内容】 |
第1章 石田流三間飛車の基本 第2章 △5三銀型持久戦 第3章 △6三銀型持久戦 第4章 △6三銀型急戦 第5章 角交換型 第6章 相振り飛車 第7章 相三間飛車 第8章 後手番での石田流 ◆内容紹介 基本変化をしっかり解説!ひと目で石田流が分かる本 将棋上達の絶対条件と言われるのが、得意戦法を1つ持つことです。戦法に親しみ、「攻めの形」と「守りの形」を覚えると、自ら局面をリードできるようになります。 本書で取り上げているのは、石田流と呼ばれる積極的な振り飛車です。「定跡ナビゲーター」長岡五段が、駒組みの注意点や仕掛けのタイミングなどを、初級者でも分かるよう丁寧に解説しています。 美濃囲いの堅陣と、敵陣を一瞬で切り裂く破壊力を併せ持つ石田流をあなたのものにしてください。 |
【レビュー】 |
石田流を次の一手形式で解説した本。 本書では、超序盤の基本事項から、乱戦・持久戦・急戦・相振飛車まで、石田流模様から派生するあらゆる戦型について、次の一手形式でマスターしていけるようになっている。 本書は、「次の一手形式の講座」と考えよう。本書では、「まず○○を考えてみる」というように、最善手が正解とは限らず、深く読むとダメな変化が解答になっていることもあるので、正解数にはこだわらなくてよい。問題図には60字程度のヒントが付いているので、必ずヒントを読んでそれに沿った指し手を考えるようにしよう。 各章の内容を簡単に紹介していこう。戦型のイメージは箇条書きで、難易度は解いたときのイメージを数字で示してみた。 第1章 石田流三間飛車の基本 第1問〜第20問、計20問 難易度=★2〜★3 ・升田式の駒組み ・8筋の飛ぶつけ ・5筋で1歩交換してから8筋逆襲 第2章 △5三銀型持久戦 第21問〜第40問、計20問 難易度=★2.5〜★3.5 ・石田流本組vs居飛車穴熊 ・後手から仕掛ける手段はあまりない ・▲9七角のラインに△5三銀がいるので、後手の駒組みが難しい 第3章 △6三銀型持久戦 第41問〜第60問、計20問 難易度=★3〜★3.5 ・石田流本組▲9七角型vs居飛穴△6三銀型 ・▲3七角型 第4章 △6三銀型急戦 第61問〜第90問、計30問 難易度=★3.5 ・△棒金 → ▲7七角型で捌く ・△二枚銀 → 6筋を堅く守っている → 薄いところを攻めるかダイヤモンド美濃 第5章 角交換型 第91問〜第120問、計30問 難易度=★3.5〜★4.0 ・4手目角交換 ・△4五角or△6五角の筋に注意 ・角交換振り飛車 or 角交換型中飛車へ。三間飛車にはこだわらない 第6章 相振り飛車 第121問〜第150問、計30問 難易度=★3.5 ・4手目△4四歩 → すぐ7筋歩交換 → ▲9七角型で後手の駒組みを牽制 ・4手目△5四歩 → 角道を止めてすぐ7筋歩交換がオススメ 第7章 相三間飛車 第151問〜第174問、計24問 難易度=★3.5 ・相振りのうち、相石田流 →先手の速攻は無理。駒組みして▲7七桂型からの仕掛けをうかがおう。 第8章 後手番での石田流 第175問〜第180問、計6問 難易度=★3.0〜★4.0 ・2手目△3二飛 → 乱戦になるかも ・4手目△3二飛 → これも乱戦になるかも ・4→3戦法 → 手損ながら穏やか 石田流という戦型は、変化が相当多岐にわたるため、「石田流初心者がこの一冊で石田流マスター」とまではいかないが、すでに実戦で石田流を試し始めている人ならば、「あ、そうか!あのときは妥協しちゃったけど、こういう感じで指せば良かったのか」と感じる局面がたくさん登場する。石田流の経験局数が30局〜100局くらいの方にはかなり響く本だと思います。 ※誤字・誤植等(初版第2刷で確認): p296 ×「9七の角をラインの確保すること」 ○「9七の角のラインを確保すること」 |
【関連書籍】 |
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