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■上級者の力

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上級者の力
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週将ブックス
上級者の力
[総合評価] C

難易度:★★★☆

見開き1問
内容:(質)B(量)B
レイアウト:A
解答の裏透け:B
解説:C
中級〜上級向き

【編】 週刊将棋
【出版社】 毎日コミュニケーションズ
発行:2009年2月 ISBN:978-4-8399-3137-7
定価:1,449円(5%税込) 224ページ/19cm


【本の内容】
第1章 寄せの手筋(第1問〜第55問)
第2章 しのぎの手筋(第56問〜第81問)
第3章 中盤の手筋(第82問〜第106問)

◆内容紹介
本書は週刊将棋の「段・級位認定次の一手問題 上級位クラス」を「寄せ」「しのぎ」「中盤」のテーマに分けて収録したものです。
読んで理解しやすいように、図面を多く用いて解説してあります。解答はすべて三択になっていて、どれかが妙手順を含む正解手になっています。中終盤の力をつけて、皆様の実戦に役立ててください。


【レビュー】
次の一手問題集。週刊将棋誌に掲載された上級位クラスの問題(2004年1月14日号〜2006年2月15日号)をまとめたもの。

姉妹書の『初段の力』(2008.12)と同様、候補手が三択で表示され、代わりにヒントはなし。今回の並び方は正解率順ではなく、ランダム。問題のレベルは『初段の力』と大差はないと感じた(つまり、問題自体のレベルは『二段の力』(2007.12)とも大差ない。『二段〜』は選択肢がない代わりにヒントがある)。

他には掲載時の正解率が添えられている。正解率をヒストグラムにしてみた。
正解率ヒストグラム

選択肢があるためか、全体的に正解率は高め。

第1章は寄せの問題。基本的には「自陣がZ(ゼット)」または「○○Z」(特定の利きを持つ駒を渡さなければ、自陣は絶対詰まない)で敵玉を寄せる問題になっている。なぜか2問だけ「詰めろ逃れの詰めろ」があった。※1

第2章はしのぎの問題。26問中、およそ半分が「王手の対応(合駒or逃げ方)」を問う問題で、3割が「詰めろ逃れの詰めろ」をかける問題。残りはとにかく受け切る問題だが、1問だけ「自陣Zで寄せる」が混じっていた。『初段の力』にたまに出てくる「逆王手」「合駒請求」はなし。

第3章は中盤の問題。7割は「駒得を狙う」で、残りはだいたい「捌きを狙う」だ。

全体的に、問題のレベルは初段〜二段クラス並で、解答・解説のレベルもやや高めに設定されているので、初段を目指すくらいのレベルの人には難しく感じられると思う。ある一定のレベルに達するまでは、将棋世界系の問題集(例えば『初段コース問題集』(2009.10)の方がオススメだ。すでに有段者で、数をこなしていきたい人は、本書も選択肢の一つとしてどうぞ。(2011Feb25)

※1 ^ このシリーズでは、「詰めろ逃れの詰めろ」の問題は通常「しのぎの手筋」のカテゴリに含まれている。
※誤字・誤植(初版第1刷で確認)
p206 ×「(2)△4四同飛は▲5五角▲7三金左▲4四角…」 ○「(2)△4四同飛は▲5五角7三金左▲4四角…」



【関連書籍】

[ジャンル] 
次の一手問題集(実力養成系)
[シリーズ] 週将ブックス
[著者] 
週刊将棋
[発行年] 
2009年

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