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MYCOM将棋文庫SP 将棋・ひと目の手筋 初段の壁を突破する208問 |
[総合評価] A 難易度:★★ 〜★★★ 見開き1問 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:C 解説:B 初級〜上級向き |
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【編】 週刊将棋 【監修】 渡辺明 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2006年8月 | ISBN:4-8399-2133-4 | |||
定価:1,050円(5%税込) | 432ページ/16cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||
( )内の数字は問題数です。
◆内容紹介(MYCOMホームページより抜粋) |
【レビュー】 |
級位者向けの手筋問題集。 問題はすべて部分図を使った次の一手形式。「初段を目指す人なら、完全に読み切れなくても、まずそこに目が行ってほしい」という必修の手筋問題ばかりを集めている。 各問には★がつけられているが、これはよくある難易度表示ではなく、「実戦出現度」を示している。頻出のものは★×5、あまり出ないものは★×2になっている(なぜか★×1はなかった)。実戦出現度は、ほぼ重要度とイコールである。すなわち、★×5・4は初級者・中級者でも必ずマスターすべきもの、★×3・2は上級者・有段者ならひと目でそこに目が行くべきものである。 ただし、監修の渡辺竜王が解けずに答えを見て唖然としたという第171問のような問題もあるので、完全に全問マスターを目指す必要はない。特に受けの問題(「詰めろを防ぐ」「高等テクニック」)は難しいものもあるので、「初級向けなのに解けない…」などと悲観する必要はない。全208問をすべてひと目で解けたなら、間違いなく三段はあるだろう。 また、あくまでも手筋問題なので、次善手でもよい問題もあるが、解説はシンプルで少なめなので、「○○でもよい」ということは書かれていない。自分の解答と答えが違った場合は、あまり突き詰めず、「ふーん、こっちが本筋かぁ」と素直に受け入れておくのがよいと思う。 これで「ひと目シリーズ」三部作をすべて読み終えた(…と思ったら、これを書いた今日、MYCOM-HPで『将棋・ひと目の寄せ』が発表されてた…orz)。いずれもコストパフォーマンスがよく、級位者にとって読んで損のない問題集だったと思う。特に「〜手筋」「〜端攻め」は、形で覚えてしまったほうが良いのでオススメだ。(2008Jul04) ※製本のミスなのか、わたしが購入したものはp4とp5が上部でくっついていた…orz ※渡辺竜王が解けなかったという第171問は右図。有名な必至図と酷似しているが、8九桂がないのでまだ必至ではない(ヒントにも書いてある)。通常は、△8七銀成以下と△7九馬▲9八玉△8九銀不成の2つの詰めろが同時に受からないため必至とされる。あまりにも有名な図なので、ほとんどの有段者はこの図をひと目見て必至だと思うだろうし、実際渡辺竜王もそう思ったそうだ。わたしも、全208問中、この第171問だけがひと目で分からなかった。これがひと目で解ければ渡辺竜王以上?(笑) ちなみにこの型で本当に必至が掛かっている問題が第195問に登場する。違いを比較すべし。 ※第170問と第204問もかなり似ているが、第170問は受けが利き、第204問は必至。第170問は2通りの詰めろだが、第204問は3通りの詰めろが受からない。 |
【他の方のレビュー】(外部リンク) ・山の医者 日々の祈り ・棋書解説&評価委員会 ・Amazon.co.jp: カスタマーレビュー |