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達人の道 米長邦雄達人戦勝局集 |
[総合評価] B 難易度:★★★☆ 図面:見開き2〜3枚 内容:(質)A(量)B レイアウト:B 解説:A 読みやすさ:A 中級〜有段向き |
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【著 者】 米長邦雄 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2004年3月 | ISBN:4-8399-1448-6 | |||
定価:1,365円(5%税込) | 224ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||
【エッセイ】武蔵と将棋/ベンハー/テスト結果/サービス/加藤一二三さんへのエール/仲裁/動かぬ記録係/モテ方のコツ/秀行/言葉/タマちゃん/先生/紫綬褒章 |
【レビュー】 |
達人戦の観戦記集。米長邦雄永世棋聖の、達人戦での勝局全20局を収録。 富士通杯達人戦は、40歳以上・八段以上の棋士10人によるシニアトーナメントである(創設当初は50歳以上)。『週刊朝日』主催、富士通(株)協賛(富士通杯達人戦HP)。持時間は3時間、決勝のみ公開対局でNHK杯に準じた持時間となる。非公式戦であるがゆえに、ファンサービスの感じられる戦いが多い。 本書に収録されているのは、達人戦で米長が勝った将棋のみ、全20局。勝局だけに絞っているので、観戦記中で前後のつながりのないこともあるが、気にならないレベル。ベテラン同士の戦いなので、研究のぶつかり合いという展開は少なく、どちらかといえば見ごたえのある力の勝負が多い。 最初は自戦記だと思っていたので、本書を手にとってちょっとガッカリした…。でもすぐ気を取り直して、観戦記として読むことに。20局中17局が東公平氏の担当なので、「米長と東公平が好きなら買い」。どっちかが嫌いなら要検討(笑)。わたし自身は、東公平氏の観戦記は良質だと思う。 なお、カバー写真は、現役最後の対局(2003年12月12日、vs郷田真隆八段、王将戦)。観戦記の初出はすべて「週刊朝日」誌、エッセイはすべて米長邦雄HPから。エッセイは米長流のユーモアが利いていて面白い。ただ、このレビューを読んでいる方はおそらく米長HPもチェック済みだと思うので、既視感があるかも。 米長自身も危惧するように、達人戦は非公式戦なので棋譜が散逸する可能性がある。余裕のある方は、コレクターズアイテムとして入手しておいた方がいいだろう。(2004Aug06) |