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■達人の道 米長邦雄達人戦勝局集

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達人の道
米長邦雄達人戦勝局集
[総合評価] B

難易度:★★★☆

図面:見開き2〜3枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:B
解説:A
読みやすさ:A
中級〜有段向き

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【著 者】 米長邦雄
【出版社】 毎日コミュニケーションズ
発行:2004年3月 ISBN:4-8399-1448-6
定価:1,365円(5%税込) 224ページ/19cm


【本の内容】
1993年 (第1局) 対△内藤國雄九段(観戦記・東公平)
(第2局) 対△丸田祐三九段(東公平)
(第3局) 対△大内延介九段(東公平)
 
1994年 (第4局) 対▲佐藤大五郎九段(東公平)
(第5局) 対▲西村一義八段(東公平)
(第6局) 対△内藤國雄九段(団鬼六)
 
1996年 (第7局) 対▲真部一男八段(東公平)
(第8局) 対△森けい二九段(東公平)
(第9局) 対▲田丸 昇八段(東公平)
 
1997年 (第10局) 対△青野照市九段(東公平)  
1998年 (第11局) 対△有吉道夫九段(東公平)
(第12局) 対▲中原誠永世十段(東公平)
(第13局) 対▲加藤一二三九段(東公平)
 
1999年 (第14局) 対▲有吉道夫九段(東公平)
(第15局) 対△青野照市九段(高橋呉郎)
 
2000年 (第16局) 対▲森けい二九段(東公平)  
2001年 (第17局) 対▲内藤國雄九段(東公平)  
2002年 (第18局) 対△谷川浩司九段(東公平)  
2003年 (第19局) 対▲島 朗八段(東公平)
(第20局) 対△桐山清澄九段(池崎和記)
 

【エッセイ】武蔵と将棋/ベンハー/テスト結果/サービス/加藤一二三さんへのエール/仲裁/動かぬ記録係/モテ方のコツ/秀行/言葉/タマちゃん/先生/紫綬褒章

◆内容紹介
昨年(2003年)12月に現役引退した米長邦雄永世棋聖の、富士通杯達人戦の勝局とエッセイを集めた実戦集。93年に第1回が開催された40歳以上・八段以上の選抜メンバーによる将棋界唯一のシニアトーナメント戦である富士通杯達人戦は、その熟達の技を堪能できる棋戦として人気があった。著者の現役引退を機に、勝局20局を収録して珠玉のエッセイと共にお送りするファン必携の書。


【レビュー】
達人戦の観戦記集。米長邦雄永世棋聖の、達人戦での勝局全20局を収録。

富士通杯達人戦は、40歳以上・八段以上の棋士10人によるシニアトーナメントである(創設当初は50歳以上)。『週刊朝日』主催、富士通(株)協賛(富士通杯達人戦HP)。持時間は3時間、決勝のみ公開対局でNHK杯に準じた持時間となる。非公式戦であるがゆえに、ファンサービスの感じられる戦いが多い。

本書に収録されているのは、達人戦で米長が勝った将棋のみ、全20局。勝局だけに絞っているので、観戦記中で前後のつながりのないこともあるが、気にならないレベル。ベテラン同士の戦いなので、研究のぶつかり合いという展開は少なく、どちらかといえば見ごたえのある力の勝負が多い。

最初は自戦記だと思っていたので、本書を手にとってちょっとガッカリした…。でもすぐ気を取り直して、観戦記として読むことに。20局中17局が東公平氏の担当なので、「米長と東公平が好きなら買い」。どっちかが嫌いなら要検討(笑)。わたし自身は、東公平氏の観戦記は良質だと思う。

なお、カバー写真は、現役最後の対局(2003年12月12日、vs郷田真隆八段、王将戦)。観戦記の初出はすべて「週刊朝日」誌、エッセイはすべて米長邦雄HPから。エッセイは米長流のユーモアが利いていて面白い。ただ、このレビューを読んでいる方はおそらく米長HPもチェック済みだと思うので、既視感があるかも。

米長自身も危惧するように、達人戦は非公式戦なので棋譜が散逸する可能性がある。余裕のある方は、コレクターズアイテムとして入手しておいた方がいいだろう。(2004Aug06)



【関連書籍】

[ジャンル] 
観戦記
[シリーズ] 
[著者] 
米長邦雄
[発行年] 
2004年

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