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■力戦!相振飛車の戦い

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力戦!相振飛車の戦い
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激闘シリーズ第3弾!
力戦!相振飛車の戦い
[総合評価] A

難易度:★★★★

図面:見開き3〜5枚
内容:(質)A(量)S
レイアウト:B
解説:B
上級〜有段向き

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【編】 日本将棋連盟書籍編集部 
【出版社】 日本将棋連盟
発行:1983年3月 ISBN:4-8197-0059-6
2076-11023-5892
定価:1,800円 238ページ/23cm/H.C.


【本の内容】
基礎講座編 ・相振飛車の考え方
 (1)二枚金対二枚金の戦い
(1.△3五銀の変化 2.△1二香の変化 3.先手の積極策)
 (2)二枚金対美濃の戦い(△2四飛の変化)
20p
二枚金vs二枚金編 第1番〜第40番(40局) 82p
二枚金vsその他編 第41番〜第65番(25局) 52p
美濃囲いvs二枚金編 第66番〜第80番(15局) 32p
美濃囲いvsその他編 第81番〜第91番(11局) 24p
その他vsその他編 第92番〜第100番(9局) 20p

【次の一手】ここでどう指す=30問
【記録】相振飛車のベスト10(対局数・勝星・勝率)/年間対局数と平均手数/相振飛車の囲い分類/同一カードの対局記録/相振飛車対局ベスト4/全棋士個人別成績表
【棋士の横顔】山中和正七段/長谷部久雄八段/小阪昇五段/森安秀光八段(1)(2)(3)/米長邦雄九段/伊藤果五段/菊地常夫五段/丸田祐三九段/大野源一九段/西村一義七段/北村昌男八段/佐藤大五郎八段/山口英夫六段/松田茂役九段/内藤国雄九段(1)(2)/花村元司九段/山口千嶺七段/大内延介八段/芹澤博文八段/南口繁一八段/脇謙二四段/滝誠一郎六段/桐山清澄八段/森安正幸五段/北村文男五段/若松政和五段/福崎文吾七段/高島弘光七段/板谷進八段
【相振飛車トピックス】棋王戦裏話/中原名人の相振飛車/谷川八段の相振飛車
【その他コラム】第26期王将戦/第30期棋聖戦/名匠塚田、最後の順位戦/リーグで7局の相振飛車/昭和54年度名挑リーグ戦/大山、三度目の正直ならず/北村、棋戦初優勝/第1期棋王戦/第31期棋聖戦/第6期棋王戦/森安、三度目の新人王

◆内容紹介(推薦の言葉から抜粋)
私(大内)も振飛車党で、しかも相振飛車を数多く指しているが、見方によっては居飛車の将棋と共通するところがある。つまり彼我の飛車が左に変わっているだけだから、将棋盤を裏返してみた発想と考えられる。
最近は居飛車の技術の発展とともに振飛車の指し方も多様化してきたが、相振飛車もまた従来見られるような単純な力将棋から脱皮して、幅広い戦法をなしてきた。玉の囲い方にしても、二枚金・矢倉・穴熊・美濃と作戦的にも奥行きが広いものになった。


【レビュー】
相振飛車の棋譜解説集。

基礎講座編は相振飛車の定跡の解説。一般の定跡書ならおよそ60ページ分に相当するが、さすがにちょっと古い上に、本書の実戦棋譜でこの定跡どおりに進むものはほとんどないので、使える度は微妙。「このような知識を前提にして戦われていた」ということが分かれば十分だと思う。

あとは実戦棋譜解説100局。1978年〜1982年のプロ実戦からピックアップしている(一部除く)。なぜかB級1組の棋士がやたら多い(笑)。見開きに1局で、棋譜・図面数枚・ショート解説付き。

解説の量は将棋年鑑の倍くらいで、週刊将棋の銀河戦の解説と同程度。数人で分担しているらしく、解説の質にはややバラツキがある。ポイントを的確にまとめたものもあれば、解説になっていないようなものもある。

また、空きスペースには次のようにさまざまなことが書かれている。
 ・「次の一手ここでどう指す」…相振飛車での実戦次の一手。だいたい初段レベル。
 ・「記録」…相振飛車に関するさまざまな記録。
 ・「棋士の横顔」…相振飛車をよく指す棋士の紹介。結構失礼なことが書いてあることも(笑)
 ・「相振飛車トピックス」「コラム」…相振飛車のエピソード

相振飛車は囲いや飛車の位置などが多彩なので、定跡知識よりも相振り独特の手筋や感覚の方が実戦に役立ちやすい。わたしはもともと相振飛車が苦手で、定跡書を何冊か読んでもなかなか指せるようにならなかったのだが、本書の100局を並べたことで相振飛車の感覚や呼吸が身につき、相振飛車を好んで指せるようになった。他の戦型でもそうだが、たとえ解説がショボくても、100局も並べるといろんなことが分かってくる。

なお、ちょっと前の週刊将棋に「一昔前は相振飛車の囲いといえば金無双ばかりだった」と書いてあったが、このころにはすでに若手棋士を中心にさまざまな囲いの工夫が見られる。現代でもきっと役に立つと思う。(2007Apr30)



【関連書籍】

[ジャンル] 
棋譜解説
[シリーズ] 激闘シリーズ
[著者] 
日本将棋連盟書籍部
[発行年] 
1983年

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