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第十八期竜王決定七番勝負 激闘譜 渡辺明 VS 木村一基 |
[総合評価] D 難易度:★★★☆ 図面:見開き2〜3枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:A 中級以上向き |
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【編 者】 読売新聞社 | ||||
【出版社】 読売新聞社 | ||||
発行:2006年2月 | ISBN:4-643-06003-4 | |||
定価:1,785円(5%税込) | 182ページ/19cm |
【本の内容】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【竜王】渡辺明 (防衛) 【挑戦者】木村一基七段
・「“竜王の重み”今までにないプレッシャー」(竜王 渡辺明)=3p |
【レビュー】 |
竜王戦の観戦記。読売新聞に掲載された観戦記から主要なものをピックアップ。 若き竜王・渡辺に挑戦したのは、“勝率7割男”木村一基。久々に“羽生世代”(羽生、佐藤康、森内)の絡まないカードで、フレッシュな顔ぶれ…であるが、あまりフレッシュな感じがしない。木村がタイトル初挑戦ながらすでに33歳だったこと、渡辺がまだ21歳でありながら貫禄十分だったから…かも。 ともに「横歩取り△8五飛戦法」の使い手ということで、「8五飛対決」が予想された。しかしフタを開けてみれば、8五飛は1局も出ず。互いに牽制したというより、渡辺が意識的にバラエティに富む戦法を選択したのが大きな理由。 「受けの木村vsバランスの渡辺」で好勝負が期待されたが、スコアは意外なほど一方的。しかし内容的には見ていて面白いものだったと思う。第2局こそ渡辺の一方的な圧勝で終わったが、他の3局は両者の持ち味が良く出ていたと思う。互いにミスも出て名勝負とは言いがたいが、「強烈な個性のぶつかり合い」がいい。 ただ、棋書としては相変わらず物足りないなぁ…。今回から装丁が再変更され、各局のエピソードが巻末にまとめられるようになったが、棋書としてのレベルアップは特にない。(2006Jul06) |