第四十五期将棋名人戦 全記録 |
[総合評価] C 難易度:★★★☆ 図面:見開き1枚 内容:(質)A(量)C レイアウト:A 解説:B 読みやすさ:B 中級以上向き |
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【編 者】 毎日新聞社 | ||||
【出版社】 毎日新聞社 | ||||
発行:1987年9月 | ISBN:4-620-50445-9 | |||
定価:2,500円 | 235ページ/22cm/H.C. |
【本の内容】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【名人】中原誠 (防衛) 【挑戦者】米長邦雄
・第45期名人戦挑戦者決定リーグ・米長邦雄九段予選譜9局=63p |
【レビュー】 |
名人戦の観戦記。 45期挑決リーグは、桐山・谷川・米長が6勝3敗で並ぶ激戦。パラマス式のプレーオフを勝ち上がったのは米長。米長は前半戦は2勝3敗で折り返し、挑決リーグ中に十段を失う(『第25期将棋十段戦』(1987)参照)など、決して本調子ではなかった。しかし後半の連勝で混戦に持ち込み、まさに「泥沼流」で名乗りを上げた。ちなみに降級争いも3勝6敗で4人が並ぶという大混戦だった。 七番勝負に挑んだ米長は出だし2連勝。「ついに米長名人誕生か」と期待が高まったが、連敗したあとは第4局で大逆転負けを喰ったあとは、ついに流れを取り戻すことができなかった。 米長は2連勝のあとの4連敗で、第37期の再来となってしまった。4度の挑戦で、いずれも中原に跳ね返されている。一時は四冠を保持した米長だが、名人に縁がないのか…? 今期は七番勝負の他に、挑決リーグとプレーオフの10局も収録されている。戦型が偏っているが(相矢倉と相掛かりばかり)、いずれも質の高い熱戦で、並べる価値は十分。ただ、定価が第44期から一気に700円もアップしたのはいただけない(>_<。)…そういえばこのころバブル景気が始まったんだっけ。(2004May14) |