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羽生善治の実戦驚きの一手最強100題 将棋の必勝手筋がグングン身につく!どんどん強くなる! |
[総合評価] D 難易度:★★★★ 見開き1問 内容:(質)B(量)B レイアウト:A (2色刷り) 解答の裏透け:C 解説:C 上級〜有段向き |
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【著 者】 森けい二 【監 修】 羽生善治 | ||||
【出版社】 日東書院本社 | ||||
発行:2011年3月 | ISBN:978-4-528-01519-7 | |||
定価:1,365円(5%税込) | 221ページ/19cm |
【本の内容】 |
第1章 【攻めの手筋】第1問〜第20問 第2章 【攻めの好手】第21問〜第40問 第3章 【受けの好手】第41問〜第60問 第4章 【急所の一手】第61問〜第80問 第5章 【驚きの一手】第81問〜第100問 ・あとがき=5p(羽生の柔軟な発想について) ◆内容紹介 羽生名人の「次の一手問題集」第2弾。上級者はもちろん、初・中級者でも楽しめるステップアップ式。今日から実戦で使える最強手筋をマスター! |
【レビュー】 |
実戦を題材にした次の一手問題集。 「森けい二著、羽生善治監修」のパターンの問題集はいくつか出版されている。森と羽生のつながりは、森が過去に戌年生まれの研究会、通称「戌研」を主催しており、羽生がそれに参加していたことから。 本書の次の一手問題は、すべて羽生善治の実戦が題材。最善手が正解というわけではなく、基本的には羽生が指した手が正解となる。問題図の状況説明や、出典(元になる棋譜)は特に記載されていない。 第1問〜第60問は選択肢(三択)、第61問〜第100問は選択肢なしで一行ヒントが添えられている。わたしが解いてみた限りでは、三択か否かで難易度はあまり変わらなかった(正解率は70%くらい)。 解説は各問で100〜150字程度。三択のときは正解は65〜80字くらい、不正解の2つで40〜80字くらい。解説は良く言えば簡素、悪く言えばショボイ。以下はいずれも解説がショボイ例。 p34「▲6二角成は損な手だ。」 p76「▲2七角成は筋悪だ。」 p88「▲1六角にはいろいろな受けがありそうだ。」 同様な内容の『必勝!次の一手200題』(森けい二,羽生善治監修,日東書院本社,2010.01)と比べ、問題数が半分なのに解説の質がさほど上がっていないため、あまり褒める要素が見当たらない。 強いて言えば、第5章の「驚きの一手」は羽生の柔軟な発想が顕著に現れているので、鑑賞する価値はあると思う。 棋譜が付いているならもう少し評価を上げてもいいが…ううーん。(2011Apr11) ※誤植・誤字等(初版第1刷で確認): p18(第5問解説) ×「(B)の▲7二も手筋だが」 ○「(B)の▲7二とも手筋だが」 p101(第45問問題図) 問題図の△1一玉と△1二香が逆。本来は居飛穴ではない。問題図では後手玉が穴熊に収まっており、解説にあるような勝ち方はまったく通用しない。 p146(第66問解説) 「飛車を取られて王手角取りはあるが」 どういう手順で王手角取りになるのか不明。仮に捨て駒などから王手角取りがかかった場合は、解説にあるような▲5五角の切り返しは無効と思われる。 p148(第67問解説) ×「実戦は▲7四飛に対して」 ○「実戦は▲5三銀に対して」 p160(第73問解説) 馬に角を合わせて消すのが問題の主眼だが、正解手順では▲2八同飛に△3七角で千日手になる。実際には羽生が後手なので千日手でも問題ないが、問題図は先後逆表記になっており、実際は後手であることの説明はない。 p170(第78問解説) ×「△4三同金と取るのも、▲6三金以下の詰み」 ○「△4三同金と取るのも、▲6二金以下の詰み」 |