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一手決断・将棋戦法(2) 加藤流矢倉+中飛車破り |
[総合評価] C 難易度:★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)B(量)C レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:B 初級〜中級向き |
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【著 者】 加藤一二三 | ||||
【出版社】 筑摩書房 | ||||
発行:1985年12月 | ISBN:4-480-67002-5 | |||
定価:780円 | 206ページ/18cm |
【本の内容】 | ||||||||||||
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【レビュー】 |
矢倉▲3七銀戦法と、対中飛車▲3八飛戦法の解説書。 「矢倉▲3七銀戦法」(下左図)は、別名“加藤流”ともいわれ、現代でも矢倉のど真ん中にある戦法。ただし、現在の▲3七銀戦法は、▲2六歩を突いていないのが主流。加藤は昔から▲3七銀をよく指していて、森下システム全盛期にもかたくなに▲3七銀を指していた。 非常に変化が広いため、「○○という変化もある、△△もある」という具合に、解説が散漫になっている。これは戦法の性質上、しかたのないことだが、もう少し変化を絞った解説をしてほしかった。 一方、もう一つ解説されている「対中飛車▲3八飛戦法」(下右図)も加藤の代名詞ともいえる戦法。こちらの方はかなり明快な解説で分かりやすい。この戦法が必勝戦法のように思えてくるくらい。 それにしても、なぜこの2戦法が同じ本に収められているのだろう。確かに、どちらも立派な“加藤流”ではあるが…。(読む前は「“矢倉中飛車”破り」の本かと思ってた。)(2005May14) |