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■相振り飛車の定跡

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相振り飛車の定跡
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将棋必勝シリーズ
相振り飛車の定跡
[総合評価] C

難易度:★★★☆

図面:見開き4枚
内容:(質)B(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
中級〜上級向き

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【著 者】 鈴木大介
【出版社】 創元社
発行:2002年9月 ISBN:4-422-75082-8
定価:1,200円 222ページ/19cm


【本の内容】
第1章 後手中飛車編 ・先手は三間飛車
(1)△4五銀型 (2)△6二玉型
・復習問題=6問
24p
第2章 後手四間飛車編 ・先手は向飛車
(1)△4四銀型(には美濃囲い)
(2)△5四銀型(には▲5六銀+金無双)
・復習問題=8問
44p
第3章 後手三間飛車編 ・後手の超急戦
(1)▲3七歩型(→作戦負け)
(2)▲3七歩保留型(△石田流/△矢倉くずし)
・復習問題=8問
66p
第4章 後手向かい飛車編 ・強敵の△向飛車
(1)▲向飛車型(→先手難局)
(2)▲三間飛車型(▲2八銀/▲4八銀/△棒金型)
・復習問題=10問
84p

◆内容紹介
本書では、ふだん定跡書にあまり載らない対中飛車戦をはじめ、人気の高い対四間飛車戦や対三間飛車戦、またプロ間でいちばん多く指される対向かい飛車戦と、相振り飛車で起こるすべての戦法を著者のオリジナル作戦を含めて解説した。


【レビュー】
相振飛車の定跡書。後手の振り場所によって、著者がもっとも有力だと思う対策を解説。

第1章では「対中飛車」が載っているのが珍しい。プロでは実戦例の少ない形だが、アマ二段くらいまでは「中飛車一本槍」という人も多いので、案外現れる戦型だ。対して、一応の結論を出してしまおうというのが本章。中飛車の攻撃を必要以上に恐れず、適宜反撃する…という指し方は参考になったが、後手の不自然な位置の金を目標に角を切ってハイオシマイ、それで結論、というのはちょっと疑問を感じる。

第1章がそんな感じだったので「こりゃちょっと雑な本かな…?」とも思ったが、第2章以降は比較的まとも。細かい変化までは解説しないが、コツやポイント中心なので分かりやすい。また、対三間飛車での矢倉や、対向飛車での特殊な矢倉の組み方は、特に相振飛車初級者にはとても参考になると思う。

解説は大雑把だが分かり易く、示唆に富むキーワードも多い。以下メモ。

 ・対中飛車には三間飛車で十分。(8p)
 ・対中飛車以外は、向飛車がもっとも使いやすく有力。(31p)
 ・相振飛車の場合、中飛車<四間飛車<三間飛車<向飛車(140p)


各章末の復習問題は、ホントに本文で書かれたことそのままの復習で新しい内容ではないので、別になくても良かったかも。「復習+本文で書きそびれた事」の方がよかったなぁ。

タイトルの「定跡」を期待して読むとイマイチだが、「指南書」と思えばまずまずかと。(2006Jul24)



【関連書籍】

[ジャンル] 
相振飛車
[シリーズ] 
将棋必勝シリーズ
[著者] 
鈴木大介
[発行年] 
2002年

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