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森信雄の勝ちにいく!詰将棋ドリル(3) 三手詰めよりやさしい!簡単五手詰め |
[総合評価] A 難易度:★★★ 見開き6問 内容:(質)A(量)S レイアウト:A 解答の裏透け:A 解説:C 中級〜向き |
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【著 者】 森信雄 | ||||
【出版社】 山海堂 | ||||
発行:2007年4月 | ISBN:978-4-381-02261-5 | |||
定価:1,260円(5%税込) | 143ページ/21cm |
【本の内容】 |
この本の上手な使い方/知っておきたい詰将棋のルール=計2p ドリル・詰将棋問題(・5手詰=411問 ↓( )内の数字は問題数です 持駒:金(48)/金金(24)/金銀(24)/金桂(27)/金香(6)/金歩(3)/飛(18)/飛飛(9)/飛角(12)/飛金(24)/飛銀(12)/飛香(6)/銀(18)/銀銀(21)/銀桂(3)/銀香(3)/角(12)/角角(3)/角金(18)/角銀(3)/角桂(6)/角香(9)/角歩(3)/桂(21)/桂桂(9)/香(6)/歩(18)/なし(33)) ◆内容紹介 詰将棋で終盤力を鍛えるためのドリルシリーズ第3弾。三手詰めまでなら自信がある、五手詰めになると難しくて解けない、そんな人に最適の五手詰め問題411。五手詰めを「瞬時に解く」直感力が身につく1冊。 |
【レビュー】 |
5手詰のみの詰将棋問題集。 本書は「森信雄ドリル」の第三弾。シリーズ共通のレイアウトで、1ページに詰将棋の問題図が3問ずつあり、2ページ後(めくった次のページ)に答えが載っている。 本書の詰将棋は、持駒別にまとめられているのが特徴(著者曰く「史上初」らしい。そうだっけ?)。同じ持駒で似た手筋を使うことも多いので、このまとめ方はなかなか面白い。なお、持駒を打っていくだけという持駒3枚の問題はない。盤上の駒も有効活用する考え方を養える。 問題のレベルは、5手詰としては標準的。10段階でLv.3〜Lv.7くらい。森信雄の5手詰といえば、『なめたらあかん三手五手』(2003)のような、大駒乱舞や不安定な詰め上がりのものを想像するが、本書の5手詰はかなり「フツー」。9割がたの問題は、『5手詰ハンドブック』(浦野真彦,2004)と似た感じで、反復練習に適している。ただし、最後の方の「持駒:歩」や「持駒:なし」の問題では、打歩詰め打開やテクニカルな問題も出てくる。 解説はほとんどなし。今回は一応、40〜50字程度の解説が載っているが、手順をなぞっているだけのものもある。 一応、「5手詰をなんとか解けるレベル」くらいの人でもやれると思うが、間違えたときに解説が必要なレベルだと苦しい。メインターゲットは「5手詰ならたいてい10秒以内に解ける有段者」だろう。このレベルの人が反復練習をするにはとてもいい教材で、「ドリル」の名にふさわしい。コストパフォーマンスもいいと思う。 なお、タイトルで「三手詰めよりやさしい!」と書いてあるが、これはウソ……というより、かなり大げさなキャッチコピー。「“難解な三手詰め”よりは少し易しい」ぐらいである。また、内容紹介には「三手詰めまでなら自信がある、五手詰めになると難しくて解けない、そんな人に最適」とあるが、そのレベルだと挫折率90%以上だろう。「5手詰ならだいたい解ける自信がある」という人には最適だと思う。『5手詰ハンドブック』『5手詰ハンドブック(2)』のどちらかをやり遂げたかどうか、を判断基準にするといい。(2007Aug11) ※私のレベルでは、全411問(答え合わせコミ)で一日約20分×7日=約140分。詰まった問題が10問くらい、間違えた問題が5問くらいでした。 |