zoom 別表紙 |
ヤング・レジャー(36) 内藤国雄の 詰将棋傑作集 ハンディ版 |
[総合評価] B 難易度:★★★☆ 見開き1問 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解答の裏透け:B 解説:B 中級〜向き |
('82版) |
|
【著 者】 内藤国雄 | ||||
【出版社】 ひばり書房 | ||||
発行:1984年8月 | 2076-313627-7108 | |||
定価:680円 | 223ページ/18cm |
【本の内容】 |
詰将棋=計194問(1手詰〜17手詰) ◆内容紹介(まえがきより抜粋) 本書は、一般の詰将棋集とは異なって、できるだけ実戦的状況に近いようにしたいと思いました。 (1)手数の短いものから並べるのが一般ですが、故意にそのやり方を外しました。 (2)易しいものから難しいものへ、これが普通です。しかし本書はそういう配列法をやめました。 (3)形と手順は、特に実戦に生じそうなものばかりを選びました。 本書をご覧になるときは、実戦のような緊迫感を持って問題に臨んでいただきたいものです。 |
【レビュー】 |
1手詰〜17手詰の詰将棋問題集。 わたしは「超初心者向けの1手詰と、有段者クラスの二桁手数物を一冊の本にまとめるべきではない」と思っている。対象棋力が不明瞭で、どの棋力の人も一冊を楽しみ切ることができないからだ。実際、同じ内藤国雄の『九級から一級までの詰将棋』(成美堂出版,1992)には厳しい評価を付けている。 ただし、本書の場合は別。多くの詰将棋本では、問題が手数の短い物から並んでいるが、本書では、手数がまったくのランダムであり、ヒントに手数表示もない。手数で詰め上がりを想像できないため、実際の読みと解図力をフル活用させる必要がある。ランダムになっていれば1手3手でも決して簡単ではなく(特に1手詰は詰め上がりが意外な物が多い)、テンションを維持して挑戦することができるし、「手数が増えたからやる気が失せて放棄」(←ありがち。)ということも少ないと思う。 本書の詰将棋は内藤らしく、軽快で筋の良い物が多い。終盤力を上げるのには適している。ただし前述のように手数表示がないので、全問を解き切るにはある程度の実力が必要。(2004Jul16) |