(オリジナル版) zoom |
NHK将棋シリーズ 武者野勝巳のこれなら実力初段 1 |
[総合評価] A 難易度:★★★ 見開き2問2答 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 中級〜上級向き |
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【著 者】 武者野勝巳 | ||||
【出版社】 日本放送出版協会 | ||||
発行:1996年2月 | ISBN:4-14-016080-2 | |||
定価:971円 | 215ページ/19cm |
(MYCOM文庫版) zoom |
MYCOM将棋文庫SP これなら実力初段 読みの感覚・次の一手 |
[総合評価] A 難易度:★★★ 見開き2問2答 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 中級〜上級向き |
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【著 者】 武者野勝巳 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2006年1月 | ISBN:4-8399-1970-4 | |||
定価:1,050円(5%税込) | 376ページ/16cm |
【本の内容】 | ||||||
※ページ割はオリジナル版のものです。 ・次の一手問題=計156問(解説付きは144問)
あなたの棋力分析/卒業応募問題=12問/卒業応募問題解答用紙/応募要項 |
【レビュー】 |
棋力診断を主眼とした次の一手問題集。 普通、次の一手問題といえば、局面を有利に導く好手・妙手を答えるものである。つまり、すでに「自分が良い」局面が用意されている。一方、実戦では漠然とした局面もあれば、自分の方が悪い局面もあるし、その判断も自分でしなければならない。雑誌の次の一手で棋力認定を受けた人が実際に道場に行っても通用しないことが多いのは、さまざまな力がつかないところに原因がありそうだ。 本書も次の一手形式を取っているが、問題のパターンを「読み」「必至」「形勢判断・大局観」「序盤」「中盤」「終盤」の6種類に分類し、さまざまな角度から棋力分析ができるようになっている。各問題の正解率をレーダーチャートにすることで、自分の長所・短所がどこなのか視覚的に分かるようになる。 ※右図は、わたしの棋力を本書で分析したレーダーチャート。p124〜127の「棋力の傾向分析」によれば、これは「バランス型」で、 「このような人はまれで、たいていは表がゆがんでいます。それによって長所短所が浮かび上がってくるのです。バランス型で全体の得点が高ければ、弱点が少ない理想形というわけです。このような方は、すでに初段は卒業といってよいでしょう。」 とりあえず初段は卒業らしい。しかし、弱点が少ない一方、長所がないとは…orz 必至については少し自信を持っており、Chapter7くらいまでは全問正解だったが、そのあと続けて外し、結局このレベルに落ち着いてしまった。 また各問題は「モニター方式」によって棋力分析の精度を高めている。これは、全国の道場で初段で指している人に実際に解いてもらい、その正解率と比較して、棋力判定するというもの。従来は出題者が適当に「これは初段クラスの問題だな」と決めていたので、誰もがやれそうでやれなかった工夫。平均で約50%以上あれば“実力初段”。 単に棋力分析ができるというだけでなく、解説やミニ講座もかなり充実している。 初段を目指している人、また初段以上を自負しているが弱点を抱えている人にはオススメの一冊。(2007Dec22) |