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■谷川浩司の実戦将棋道場 <応用編> 無敵!四間飛車戦法

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谷川浩司の実戦将棋道場 応用編
zoom
シミュレーション将棋ブックス
王位と誌上対戦!
谷川浩司の実戦将棋道場 <応用編>
無敵!四間飛車戦法
キミは谷川王位に勝てるか!
[総合評価] B

難易度:★★☆
  〜★★★☆

見開き1〜2問
(ゲームブック形式)
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A(2色刷)
解答の裏透け:なし
解説:B
読みやすさ:A
中級〜上級向き

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【監修】 谷川浩司 【構成・文】 湯川博士
【出版社】 学習研究社
発行:1988年2月 ISBN:4-05-102694-9
定価:680円 272ページ/15cm


【本の内容】
・ゲームを始める前にこれだけは知っておこう=6p
・プロローグ=4p
・谷川浩司王位(の紹介)=1p
・実戦将棋道場(本編)=250p
・さくいん(守り方について/攻め方について/将棋用語)=3p
・特製キーホルダー応募カード=1p
・【ウンチクコーナー】(1)一手目は大駒の道を開く (2)玉の囲い方 (3)振り飛車は覚えやすく強い (4)相手の棋風を知ろう (5)四間飛車の得意なプロ (6)美濃囲いは飛車の攻めに強い (7)飛車先の歩を切る三つの得 (8)飛車は自陣にいろ (9)歩の突き捨てで速攻だ (10)遠見の角に名手あり (11)玉は角道をさけろ (12)歩は「攻め」に使いたい (13)振り飛車の切り札 (14)「攻防の手」を多く指そう
・【修行コーナー】(1)振り飛車 (2)駒組み

◆内容紹介
将棋クラブのキャンプに参加したキミは、山小屋で谷川浩司王位と知り合った。霧が晴れるまで将棋を指すことになったが、相手は天才と呼ばれるプロ棋士だ。将棋ファンのキミにとってこんなに光栄なことはない。谷川王位の居飛車戦法に対してキミは、振り飛車で対戦。キミの一手で勝負が決まる!!


【レビュー】
ゲームブック形式の次の一手問題集。『入門編』とほぼ同時発売の続編。

●ストーリー:
将棋部の「キミ」は、部の山岳合宿(なぜ将棋部で山に…)で仲間とはぐれてしまう。濃霧の中、やっと山小屋を見つけたキミは、そこで何と谷川王位に出会う!霧が晴れるまで将棋を指すことになり、、キミは平手で挑戦する。上手はもちろんガチンコではなく、下手の棋力を試すような指し方をする。下手は四間飛車を選択、上手の鷺宮定跡に対し、キミは角交換から自陣角▲4六角を放ち、7筋攻めを敢行する。キミは谷川王位に勝つことができるか?


基本的なスタイルは『入門編』とほぼ同じ。扱う戦型は「▲四間飛車vs△鷺宮定跡」で9筋の突き合いが入る形。

●前作と同じ点
・いろんな箇所で二択の選択肢があり、選び方によって勝ちと負け(バッドエンド)が決まり、棋力判定が得られる。
・全ての漢字にルビが振ってあるわけではないので、対象年齢はだいたい小4〜小5以上。
・裏表紙折り返しについている「応募券」を3枚(=シリーズ3冊分)を集めて送ると、応募者全員に将棋駒キーホルダーがもらえる。

●前作と異なる点
・「応用編」ということで、基本ルールはかなり圧縮されている。
・本書では、序盤は相手(後手)の手を読む問題もある。勝手読みをしないようにする練習。
・判定できる段級が4級〜二段とワンランクup。(前作は6級〜初段だった)
・本書では、『入門編』と比べてページがバラバラに配置されているので、ページをめくる回数がかなり多い。

分岐は下図のようになっている。各分岐で二択。なお、指し手を全部書いてしまうとネタバレになるので割愛した。選択肢の順番(どちらの選択肢を上に書くか)は適当に散らしてある。



今回は自陣が美濃囲いなので、選択によっては「光速の寄せ(美濃崩し)」を何度も体感することがある。また、敵陣は舟囲い(発展型)なので、横からと縦からを複合させた攻めで崩すようにしよう。自陣は美濃囲い特有の「ゼット」になっていることが多いので、その場合は緩みなく攻めよう。

基本的な感想は『入門編』と同じになるが、再掲しておく。

一局の中で何度も選択を迫られるような「実戦感覚」で読んでいけるのが魅力。また、定跡書とは違って、上手は詰まなくても頓死を狙ってくるので、正確な読みも鍛えられる。いろいろな勝ち方、負かされ方を体験できるのも良い。

このスタイルの分岐型ゲームは、すべての選択肢を見たくなるのが常。そのため、自然とつまずいた箇所を何度も読むことができる。場合によっては、前回と同じ失敗をすることもあるが、「またやっちまった!」と悔しい思いをすれば、次こそは正解を選ぶことができるはず。

このように、無意識のうちに感想戦・検討を繰り返せるようになっているのである。すべてのページをコンプリートする頃には、あなたは香一枚くらい強くなっているだろう。


『入門編』『応用編』にはあまりこだわらず、やってみたい戦型で選べばよいだろう。(2011Nov26)

※誤字・誤植等(初版で確認):
No.93の▲8三角に△8二飛は、△7三飛の間違い?△8二飛なら▲7四角成があって、馬は死なない。



【関連書籍】

[ジャンル] 
次の一手問題集(定跡習得系)
[シリーズ] 
谷川浩司の実戦将棋道場
[著者] 
谷川浩司 湯川博士
[発行年] 
1988年

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