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第三十三期将棋名人戦 全記録 ──中原名人苦闘の防衛── |
[総合評価] B 難易度:★★★ 図面:見開き1〜2枚 (写真挿入あり) 内容:(質)A(量)C レイアウト:C 解説:A 中級以上向き |
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【編 者】 朝日新聞東京本社学芸部 | ||||
【出版社】 朝日ソノラマ | ||||
発行:1974年9月 | 0076-003011-0049 | |||
定価:1,200円 | 188ページ/22cm/H.C. |
【本の内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【名人】中原誠 (防衛) 【挑戦者】大山康晴
・【解説】居飛車振り飛車、攻防の急所=22p |
【レビュー】 |
名人戦の観戦記。 第32期で加藤を4−0で撃退した中原。脅威の強さを見せつけたが、今期は事情が違っていた。あまり調子がいいとはいえなかったようだ。一方で、一時は無冠になった大山が復調し、中原当人から「十段」を奪取。今期名人戦の大方の予想は「いい勝負」というのが大勢を占めた。 さて、相手が大山なのでやっぱり振飛車シリーズである。対して中原は位取り系を3回採用したが、いずれも満足のいく結果とはならなかった。かくして最終戦、中原は3七桂の速攻をかける。(やはり中原は桂を使った攻めが似合う、と思う。)中原の攻めは成功したが、決め手を与えない大山の指し回しと、遅いようで速い中原の寄せが非常に印象に残った。今期はかなりの好勝負だったと思う。 観戦記の質やレイアウトは第31期とほぼ同じ。「投了のあと」はあるときとないときがあるが、投了図の解説はしてある。インタビューは無くなったが、かわりに座談会が催された。(ただし大山抜き…)(2003May24) |