Chapter 1 |
ゴキゲン中飛車 |
菅井新手△2四歩
▲4六銀△4四銀対抗形
超急戦、稲葉新手▲3三香 |
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Chapter 2 |
石田流 |
菅井流4手目△3二飛
後手石田流
先手石田流VS後手銀冠 |
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Chapter 3 |
角道オープン四間飛車 |
▲2四歩△2二歩型
△4五歩反発型
向かい飛車+筋違い角 |
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Chapter 4 |
向かい飛車 |
ダイレクト向かい飛車▲6五角型
菅井流2手損居飛車
久保流急戦向かい飛車 |
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Chapter 5 |
先手中飛車 |
久保流5筋7筋位取り中飛車
第3回電王戦第1局 菅井竜也五段VS習甦
▲6六銀△6四銀対抗形 |
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Chapter 6 |
相振り飛車 |
西川流▲8五歩型四間飛車
先後同形、相金無双
後手△4四角型向かい飛車 |
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Chapter 7 |
昭和の定跡 |
山田定跡
鷺宮定跡
▲4五歩早仕掛け
棒銀戦法 |
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◆内容紹介
本書は2人のカリスマ棋士、久保利明九段と菅井竜也五段が22の振り飛車のテーマ局面について意見を述べ合い、互いの見解について語り合ったものです。
「菅井五段は序盤の知識は豊富だし研究熱心。彼との対戦は、私にとってもメリットが多かった。」(久保利明)
「以前から憧れて目標にしていた久保利明九段と一緒に本を出すことができて、感激しています」(菅井竜也)
互いの実力を認め合う二人の見解はときに同調し、ときに対立します。久保九段が「考え方の微妙な食い違いが面白いと思うのでその辺りを読んでほしい」(まえがきより)というように、相手を信頼しているからこそ飛び出す率直な意見のぶつかり合いは読んでいて面白く、もちろん将棋の研究としての興味深さも一級品です。
本書ではゴキゲン中飛車、石田流、角道オープン四間飛車、向かい飛車、先手中飛車、相振り飛車、昭和の定跡と7つの章に分けて、それぞれの戦型のテーマ局面を研究しています。
ゴキゲン中飛車における菅井新手△2四歩から始まり、久保流急戦向かい飛車、第3回電王戦第1局菅井竜也五段VS習甦、西川流▲8五歩型四間飛車などなど、まさに振り飛車最前線の話が満載です。
ゴキゲン中飛車の章では以下のような印象的なフレーズも。
(菅井五段)「みんなが超速をやってくれるのなら、自分は毎回ゴキゲン中飛車をやってもいいです」
(久保九段、超急戦について)「居飛車を持ったら▲5八金右とは上がりたくないね。将棋を指したいから」
最後の昭和の定跡では山田定跡について久保九段が菅井五段に定跡講座をする場面もあり、微笑ましいながらも久保九段の知識の豊富さや菅井五段の指摘の鋭さに驚かされます。
とにかく最初から最後までどこを取っても面白く、目の離せない一冊です。振り飛車党だけでなく、すべての将棋ファンの皆さまに読んでいただければ幸いです。
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