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■初級者 将棋上達の方程式 囲いの公式

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初級者 将棋上達の方程式 囲いの公式
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初級者 将棋上達の方程式
囲いの公式
[総合評価] B

難易度:★★

図面:見開き4枚
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A
解説:B
読みやすさ:A
初級向き

【著 者】 屋敷伸之
【出版社】 日本将棋連盟
発行:2008年5月 ISBN:978-4-8197-0084-9
定価:1,365円(5%税込) 207ページ/19cm


【本の内容】
第1章 居玉の不安定さ 16p
第2章 囲いの必要性 16p
第3章 囲いの手順 38p
第4章 金銀の連携 20p
第5章 バランス 30p
第6章 理解度チェック 次の一手問題60 62p
付録 囲いのバリエーション 19p

◆内容紹介
囲いは、将棋を指す上でとても大切です。囲いを正しく知ることは、守りだけではなく攻めにも役立ちます。本書は、図面を豊富に使用し、目で見て理解できるようになっています。さらに復習用次の一手問題が60問、無理なく一から囲いの基礎が身につきます。


【レビュー】
初級者向けに囲いを解説した本。駒の動きとルールはすでにきっちり把握していて、「今まで自己流で指していたが、ちゃんと本で学ぼう」という人向けだ。

【第1図】通称・無敵囲い第1章では、「居玉」が金銀に守られて堅いように見えて、実はもろいことを解説。玉頭のと金が大きなプレッシャーになること、飛角で王手されやすいこと、桂で両取りをされやすいこと、王手飛車を喰らいやすいことなど、さまざまな居玉の欠点を解説していく。後半はいわゆる「無敵囲い」(右図)の弱点にも言及。(『ハチワンダイバー(8)』の巻末おまけマンガによれば、「将棋初心者の一部がなぜか辿り着くと言われている」だそうだ(笑))

第2章は、美濃囲い、矢倉囲い、穴熊囲いなど代表的な囲いの形と特徴を簡単に解説。しかし「囲いの必要性」と銘打つからには、第1章と絡めて「居玉の弱点が解消されている」ことにもっと触れてほしかった。

第3章は、三大囲いである美濃・矢倉・穴熊の囲い方を1手ずつ紹介。これ以上ない、というくらい多くの図面を使っているので、脳内で指し手を追うことが難しい初級者でもついていけるはず。ときどき2手進むこともあるが、特に問題はないだろう。初級者は、この囲いの手順を完全に暗記するまで盤に並べるべし。

第4章は、金銀の連携について。たとえば矢倉囲いは、初心のうちは金銀の連結があまり良くないように見えて、堅いと思えないものだ。それで金銀を逆にしてみたりするのだが、そうするとどういう弱点が生じるか、というところにページを割いている。ここまでは『中原の将棋教室』(中原誠,池田書店,1974)など他書でも見たことはある。本書で面白いと思ったのは、悪形にしてしまったときの整形の仕方にも触れているところ。これは強くなっても使えるテクニック(序盤に乱戦で悪形になることもある)なので、好形の感触と同時に記憶しておこう。

第5章はバランスの話。玉側の桂香を動かすことの利点と欠点や、堅さと広さのバランス感覚、相手の攻撃形に合わせて囲いを決めること、など。

第6章は、理解度チェックの次の一手問題が60問。ただし、ほとんどは第1章〜第5章の復習問題なので、目新しい筋は少ない。この章で全体の3分の1を占めるので、どうしても本全体の分量は少なく感じられる。

付録では、三大囲い(美濃・矢倉・穴熊)以外の、プロでもよく見られる18種類の囲いを、1つ1ページ(2図面)でダイジェスト的に解説。さらに囲いに興味がある人は、『序盤戦!!囲いと攻めの形』(横田稔,高橋書店,1990)を参照されたし。

同様の難易度・コンセプトで作られた『羽生の法則(5) 玉の囲い方』(羽生善治,木屋太二/協力,日本将棋連盟,2006)に比べて、囲いの意義などをちゃんと言語化して解説しているので、初級者が囲いのことを知りたければ本書のほうがオススメ。ただし、第6章を除くと実質的な内容は130ページくらいなので、ちょっと物足りなさを感じるかも。(2008Sep15)



【関連書籍】

[ジャンル] 
仕掛け・序盤の手筋
[シリーズ] 
将棋上達の方程式
[著者] 
屋敷伸之
[発行年] 
2008年

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