2.6KB

<< 直前のページへ戻る

■血涙十番勝負

< | No.0142 | >

トップページ > 棋書ミシュラン! > 血涙十番勝負

zoom
血涙十番勝負 [総合評価] C

難易度:★★★☆

図面:見開き0〜2枚
内容:(質)B(量)C
レイアウト:B
解説:C
上級〜有段向き

Not found at Amazon.co.jp

【著 者】 山口瞳
【出版社】 講談社
発行:1972年 0093-125770-2253 (0)
定価:880円 290ページ/20cm
ハードカバー
(文庫版)
血涙十番勝負(講談社文庫)
講談社文庫
血涙十番勝負
 

【著 者】 山口瞳
【出版社】 講談社
発行:1980年7月 ISBN:4-06-131636-2
定価:380円 272ページ/15cm
文庫本
(文庫版)
血涙十番勝負
zoom
中央公論文庫
血涙十番勝負
 

【著 者】 山口瞳
【出版社】 中央公論新社
発行:2002年9月 ISBN:4-12-204087-6
定価:686円 311ページ/16cm
文庫本


【本の内容】
第1番 ●vs八段 二上達也 26p
第2番 △vs九段 山田道美 28p
第3番 ●vs二段 蛸島彰子(平手) 24p
第4番 ○vs八段 米長邦雄 24p
第5番 ●vs十段・棋聖 中原誠 20p
第6番 ●vs八段 芹沢博文 32p
第7番 ●vs六段 桐山清澄 28p
第8番 ●vs名人・王将・王位 大山康晴 26p
第9番 ○vs八段 原田泰夫 36p
第10番 ○vs五段 山口英夫 29p
解説 米長邦雄 11p

「もし僕が飛落ちで二上八段に勝つならば、幸田露伴、菊池寛以来の快挙ではないか?」文壇きっての将棋数寄であった著者が、当代の名だたるプロ棋士相手に挑んだ真剣十番勝負。巨匠・大山康晴から、中原・米長ら"若武者"たちまで。江分利満氏の奮闘を、軽妙洒脱な文章で綴ったユニークな自戦記。


【レビュー】
血涙十番勝負飛車落ちの個人実戦集。「小説現代」誌に掲載されていたのを単行本化したもの。タイトルを見ただけでは、なんの十番勝負なのか分からない(笑)ので、書店では将棋コーナー以外に並べられていることがある。

実はわたし、著者の山口瞳という人をよく知らない。サラリーマン小説家として名を馳せた人らしいが、なにせこの本でさえ初版は30年前。わたしはまだ生まれていないので、知らないのも無理はない?ネット書店で検索したら、150件以上もヒットしたのでびっくりした。

飛車落ちでは下手の戦法は右四間飛車、というのが一般的。ただ、右四間飛車は仕掛けたら一気に攻め切らなければならないので、ポイントを稼いでいく棋風の人にはつらいところ。引き角定跡もあるが、これもなかなか大変だ。本書での山口氏の飛車落ち対策は、「瞳流▲6五歩位取り戦法」(右図)である。これは、じっくりと陣形で優位に立ち、上手を手詰まり状態に持っていき、にらみ倒して勝つという指し方(「決定版駒落ち定跡」274pより)。定跡からは外れやすいが、位の力が強い。押したり引いたりが好きな人にはピッタリの戦法である。

ただ、この戦法が優秀なのは間違いないのだが、残念ながら山口氏の勝率は良くない。米長の評によれば、山口将棋は重厚でプロ好みの棋風だが、それが災いして終盤の決め所で安全勝ちを目指して転ぶときがある、とのこと。確かに終盤で手が伸びなかったり、逆に暴発して駒損しながら攻めて切れ模様という将棋が多かった。

また、この山口氏、前日になぜか酒を飲んでしまう。それもかなり深酒を。わたしにはとても信じられないが、とにかくそういう人である。本文中にもそんなことがたくさん書いてあって、読み物としてはなかなか面白かった。一方、棋譜の解説そのものはかなり少なく、棋書としては今ひとつか。飛車落ちで右四間ではどうしてもプロに勝てない、という人には一読の価値あり。(2003Mar05)



【関連書籍】

[ジャンル] 
駒落ち実戦集
[シリーズ] 
[著者] 
山口瞳
[発行年] 
1972年 1980年 2002年

< | >

トップページ > 棋書ミシュラン! > 血涙十番勝負


Copyright(C) 1999-2017 【将棋 棋書ミシュラン!】 All Right Reserved