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藤井システム | [総合評価] A 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 有段〜高段向け |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:1997年6月 | ISBN:4-89563-683-6 | |||
定価:1,200円 | 207ページ/19cm |
(文庫版) |
MYCOM将棋文庫(1) 藤井システム 升田幸三賞受賞戦法 |
[総合評価] A 難易度:★★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 有段〜高段向け |
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【著 者】 藤井猛 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2002年11月 | ISBN:4-8399-0881-8 | |||
定価:700円 | 207ページ/16cm |
【本の内容】 | ||||||||
・コラム=3/システムチャート付き |
【レビュー】 |
四間飛車vs左美濃の定跡書。 従来、左美濃(天守閣美濃)は四間飛車に対して好成績を収めていた。互いに横から攻め合ったとき、8七玉型が一路遠く、寄せ合い勝ちをすることが多かったからだ。急戦で良し、四枚美濃で持久戦でも良しという左美濃は中庸派の居飛車党にかなり好まれてきた。 その左美濃に対し、四間飛車側の決定版ともいえる対策が本書の内容。左美濃対策に限定して深く解説。いわゆる「対左美濃の藤井システム」である。基本的に、「△7一玉型で待機+△3二銀型で、玉頭の歩を早めに伸ばす」というもの。居飛車党としては、この態勢を取られそうなときは左美濃にしづらい。近年は居飛穴対策で△4三銀を早めに上がることもあり、そのカラミで左美濃が指されることもあるが、わたしも△7一玉型に対し左美濃に組んで良い思い出はない。逆に、四間党の人には必須知識。 本書では、細かいゆさぶりから手得を狙ったり、微妙な形の違いで成否がまったく異なる局面があったりと、かなり難しい。しかし解説は丁寧なので、繰り返し読めば理解できると思う。なお、後に出た『居飛車穴熊撃破 必殺藤井システム』(藤井猛,日本将棋連盟,1997.08)を先に読んでおいた方が、理解が早まるだろう。 棋譜では「△7一玉型藤井システムの命運をかけた一局」が特に印象深かった。有段者なら必読の一冊。 |