※本書は、将棋世界増刊号『名人、羽生善治。』(1994.08)がベースです。
第1部 |
名人奪取編 |
第52期名人戦七番勝負第1局〜第6局 |
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第2部 |
タイトル戦・棋戦決勝編 |
第3期竜王戦七番勝負(対谷川浩司二冠)
第16期棋王戦五番勝負(対南芳一棋王)
第40期王座戦五番勝負(対福崎文吾王座)
第34期王位戦七番勝負(対郷田真隆王位)
第6期竜王戦七番勝負(対佐藤康光七段)
など |
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第3部 |
一般棋戦編 |
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◆内容紹介
「ただのタイトル戦ではなかった。ただの対局でもなかった。ただの勝負でもなかった。名人戦はやはり名人戦だった」(名人戦自戦記より)
初タイトル竜王を19歳で手にした羽生善治は将棋界を席巻し始めた。南棋王、福崎王座、谷川棋聖、郷田王位を破り中原以来の五冠を達成。
しかし順位戦では苦しんだ。C級2組に2年、C級1組に2年、B級2組に2年。
羽生はこう振り返っている。
「順位戦で好成績を挙げながら、昇級できないときの絶望感というのは特別のものだ。1年間の努力が文字どおり、水泡に帰してしまうのである。それに比べたら、いくら大金が懸かっているといっても、目標のはっきりしているタイトル戦の方が、はるかに気楽に伸び伸びと指すことができる。順位戦は勝っても負けても苦しく、タイトル戦は、勝っても負けても楽しい」
次々にタイトルを獲得していた裏で人知れず苦労し、時には絶望も味わった羽生だが、平成4年から一気にスパート。第51期順位戦でB級1組を1期で通過すると、初参加のA級順位戦でいきなり名人挑戦権を獲得した。
そして、第52期名人戦。超人気棋士の米長と天才羽生という将棋ファン大注目のカードが実現する―。
本書には羽生善治が初めて竜王を獲得してから名人位に上り詰めるまでの全棋譜278局が解説付きで収録されています。
羽生名人20代前半の快進撃と、順位戦での苦悩、そしてついに念願叶う名人獲得の瞬間を目撃してください。
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