第1章 |
大山康晴の時代 |
・大山康晴 勝負に徹した巨人
・山田道美 その1 大山の厚い壁
・山田道美 その2 我が道を往く
・山田道美 その3 研究の限界
・二上達也 その1 二番手の強さ
・二上達也 その2 無事を貫く力
・丸田祐三 その1 三段跳びの才
・丸田祐三 その2 小太刀の名手
・丸田祐三 その3 秘めた対抗心 |
|
第2章 |
特別書き下ろし |
・真部一男 その1 孤高の棋士
・真部一男 その2 敗北の美学
・〈追悼〉真部一男
・森下 卓 駒得は裏切らない |
|
第3章 |
将棋界を支えた棋士たち |
・高柳敏夫 その1
棋界一の名門
・高柳敏夫 その2 正常なる異常
・原田泰夫 その1 正座を貫く
・原田泰夫 その2 駒音高らかに
・原田泰夫 その3 鮮やかな引き際
・森安秀光 瞬時の輝き
・勝浦修 名三役の切味 |
|
第4章 |
現役棋士を語る |
・森けい二 剃髪の名人戦
・南芳一 無口な男の謎
・深浦康市 相性を生かす
・屋敷伸之 お化けの牛歩 |
|
第5章 |
我が師 |
・小堀清一 将棋学徒の泪 |
|
◆内容紹介
「本書に登場するのは、戦後の復興期以後の将棋界を内部から支えた人達である」(本文より)
大山、升田が表舞台で活躍し、加藤治郎、丸田祐三、原田泰夫といった人達が将棋界内部をしっかり支えていた、それが昭和の将棋界だったと著者は言っています。大山十五世名人は盤外戦術も駆使して山田道美、二上達也といった若手の前に立ちふさがり、丸田祐三は類稀なる事務処理能力で、棋界の帳簿を握っていました。
まだ日本が貧しく、将棋界の制度も確立されていなかった時代、そこには将棋界全体にも影響する個の力がありました。
本書ではその時代を実際に見てきた老師・河口俊彦七段が当時の人間模様を鮮やかに描いています。
さらに、特別書き下ろしとして加えた真部一男九段、森下卓九段編を追加。屋敷伸之九段、深浦康市九段といった現在のトップ棋士にまで筆は及びます。
本書で、将棋と時代に翻弄されながら個を貫いた15人のプロ棋士の人生に触れてみてください。
|