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マイコミ将棋BOOKS 相振り飛車 基本のキ |
[総合評価] A 難易度:★★★☆ 図面:見開き4枚 内容:(質)A(量)A レイアウト:A 解説:A 読みやすさ:A 上級〜有段向き |
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【著 者】 藤倉勇樹 | ||||
【出版社】 毎日コミュニケーションズ | ||||
発行:2007年9月 | ISBN:978-4-8399-2587-1 | |||
定価:1,449円(5%税込) | 224ページ/19cm |
【本の内容】 | ||||||||||||||||
・【コラム】(1)思い出の詰将棋
(2)相振り飛車との出会い (3)衝撃の一手 |
【レビュー】 |
相振飛車の定跡書。 近年流行している相振飛車を基本から解説した本。「基本から」といっても初心者向けではなく、相振飛車をあまり指したことがない有段者クラスが対象だ。 なんといってもp7にある「飛車を振る筋と囲いの相性」の一覧表がすごく分かりやすくて秀逸。金無双・美濃囲い・矢倉と対向飛車・対三間・対四間・対中飛車との相性を、◎○△×とコメントで表現してある(「穴熊は形により評価が異なるため評価なしとする」とのこと)。特に第2章-(10)までは、この相性を実際の戦型で説明していく感じになる。この相性自体は他書でも解説されているものだが、表にまとめたのが大きい。 第2章の後半は穴熊、第3章は相振飛車としてはやや特殊な部類に入るものがメイン。そして第4章ではポイントチェックとして、囲いの基本的な攻め方のおさらいと補足が書かれている。 個人的には、第1章-(1)で囲いと(敵の)飛車の位置の相性をつかんだ後は、途中を飛ばして第3章-(20)と第4章から読むのがオススメ。先に囲いの攻め方を頭に入れた上で他の項を読むといいと思う。 近年は相振飛車の本もたくさん出ているので迷うが、一冊で多くの戦型を効率よくこなしたい人は本書を選ぼう。(2008Jan15) ※週刊将棋で棋士が連載していた戦法講座が単行本化される場合、たいてい自戦記を追加してページ増量されるが、本書の場合はほぼ全ページが講座で好感度高し。 |