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■決断の一手!

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決断の一手!
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決断の一手! [総合評価] C

難易度:★★★★

見開き1問
内容:(質)A(量)B
レイアウト:A(2色刷)
解答の裏透け:B
解説:B
上級〜有段向き

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【著 者】 中原誠
【出版社】 日本将棋連盟
発行:2008年7月 ISBN:978-4-8197-0010-8
定価:1,470円(5%税込) 208ページ/19cm


【本の内容】
・決断の一手100問

◆内容紹介
中原誠十六世名人が自然流の極意を伝授する、次の一手集。自身の実戦に現われた場面から、できるだけ明快な「次の一手」がある局面を集め、AとBの2択方式にして全100問出題。対戦相手の寸評付き。


【レビュー】
中原誠の実戦から取材した次の一手問題集。

本書に載っている問題は、週刊誌『サンデー毎日』に長年にわたって連載された「自然流この一手」から撰集したもの。掲載時期は平成8年(1996)〜平成16年(2004)。同様の問題集は何冊か出ていて、たとえば連載タイトルと同名の『自然流この一手』(1994)や『中原の「次の一手」』(1976)などがある。(しかし、「名人戦主催問題」で日本将棋連盟と毎日新聞社の関係が悪化した影響で、連載は2007年8月で打ち切りとなった)

次の一手問題は、見開き1問で、問題図が中央にあり、上部にヒントが3行。問題図の下にA/B二択の選択肢がある。すべて中原の実戦からの出題で、実際に中原が指した好手を当てるのもあれば、「こう指すべきだった」という手を当てるものもある。

ほとんどの問題図の下部に「自然流の極意」と書かれているが、「自然流」は単に中原の棋風を示した言葉であり、自然な手が正解とは限らない。むしろ、読みが入った異筋の手が正解であることも多かった。わたしはだいたい1〜2分くらい考えて答を確認していたが、前半は7割くらい正解できたものの、後半は横歩取りの対局が多いせいか、3割以下しか正解できなかった(涙)。

問題図下のイラストなお、問題図の下部にはすべてのページで右図のイラストが挿入されている。「微妙なイラストだなぁ…」と思いつつ、「ひょっとしたらパラパラ漫画になっているのかも!」と期待したものの、やっぱり全部同じイラストでしたorz

フキダシの中は9割弱は「自然流の極意」と書かれているだけだが、たまに対戦相手の寸評が入ることがある。寸評のある棋士は、谷川浩司、藤井猛、米長邦雄、島朗、森内俊之、脇謙二、羽生善治、加藤一二三、佐藤康光、高橋道雄、郷田真隆、渡辺明の12名。基本的には褒めているが、加藤対策で「耳せんをして対局に臨んだこともあります」(p139)には笑った。どうせなら全員の棋士の寸評をしてくれたら良かったのに…。せめてその対局の印象をもっと書くとか、もっと棋書としての作りこみをしてほしかったと思う。(2008Oct31)



【関連書籍】

[ジャンル] 
次の一手問題集
[シリーズ] 
[著者] 
中原誠
[発行年] 
2008年

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