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山口恵梨子(えりりん)の女流棋士の日々 (1)〜(3) |
[総合評価] B+ 絵:B+ ストーリー:なし 構成:A キャラ:A |
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【著 者】 さくらはな 山口恵梨子/協力 | ||||
【出版社】 竹書房 | ||||
発行:2020年11月 | ISBN:978-4-8019-2461-1 | |||
定価:1,100円(10%税込) | 128ページ/21cm |
【本の内容】 |
第一局 女流棋士・山口恵梨子女流初段 第二局 女流棋士の育ち方 第三局 女流棋士ハロウィンナイトに潜入 第四局 えりりんの休日 第五局 対局のちょっとした決まり事 第六局 将棋の師匠との思い出 第七局 将棋会館に見学に行こう 第八局 女流タイトル戦を見学 第九局 記録係のお仕事 第十局 めざせ女流棋士 えりりんの青春 第十一局 ついに女流棋士に 第十二局 すごいよ! 将棋の解説名人 第十三局 プロに習える指導対局 第十四局 女性棋士と女流棋士 第十五局 勝負の世界のライバルは誰!? 第十六局 勝敗を左右する“勝負めし” 第十七局 コロナ禍での過ごし方 第十八局 祝!! YouTubeチャンネル開設 第十九局 えりりんの恐怖体験 ◆内容紹介 将棋のプロである女流棋士。最近ではテレビ番組やネット番組で目にすることが多くなってきた。しかし、将棋の対局以外に、彼女たちがどんな仕事をしてどんな生活を送っているのか? そんな謎に包まれた職業、女流棋士の日常に密着。将棋連盟所属で活躍する山口恵梨子女流二段の対局、イベント、取材などの様々な仕事から、旅行や食事、学生時代の過ごし方などのプライベートな日常まで、そのすべてを追ったコミックエッセイ。 |
【レビュー】 |
山口恵梨子女流二段を取材したマンガ。 本書は、7年前に将棋に興味を持った漫画家・さくらはな。が、女流棋士のマンガを描いてみたいと思い立ち、ツテがあった山口恵理子女流二段(えりりん)に取材・インタビューを何度も行い、等身大のえりりんを描いた作品となっている。 わたしはあまり将棋番組を観ていないので、山口さんのことをほとんど知らなかった。公式プロフィールや対局結果、一般的な情報などは下記のページで見られる。 山口恵梨子(女流棋士データベース|日本将棋連盟) 山口恵梨子(Wikipedia) これらの情報は後で見ることにして、[本書での山口さん]を抜粋してみよう。 ・愛称は「えりりん」 (※本書のタイトルにもあります) ・二つ名は「攻める大和撫子」 ・口癖(?)は「アーヤッチャッタヨー」 ・取材時〜現時点でアラサー ・大盤解説では解説の棋士にタックル ・対局中のおやつはワイルド ・父はアマ四段で、わが娘を女流棋士にしようとしていた ・母はビデオ魔で応援魔 ・師匠は堀口弘治七段(面倒見が良い) ・気遣い良し(ただし天然風味入り) ・ゲーム大好き(特にポケモン) ・体調が悪くても来てくれる ・褒められて伸びるタイプ ・裁断機とコピー機は苦手 ・交渉事は得意(ただし天然風味) ・料理は本の1ページ目のメニューを作る ・将棋めしは大事 ・振り駒は手の中で8回振ると先手が出る ・エゴサーチは控えめにする ・霊感はちょっとある ・杉本和陽(現四段)には、勝ったことがある…はず ・対局中は優劣によって表情には出ない…はず 〔短評〕 ・「扇子」の話はクソワロタw 戸辺先生、それはいかんよ! ・「正座クッション」の話も思わずブハッ! そっちに話行くかー! ・女流棋士を目指しながら学校生活を送ることのリアルって、思ったより大変なんですね… 〔総評〕 本書では、さくらはな。さんのシンプルながら可愛い絵柄と、山口さんのプチ天然な性格やエピソードがピッタリマッチしていて、とても楽しく読めました。 対局中はまるで雲の上か異世界の住人のように感じる棋士・女流棋士のみなさんも、盤を離れればみんなひとりの人間なんだなー、というのがすごく伝わってきて、親近感というか、動いてるえりりんをあまり見たことがないのにファンになりそうです(笑)。 123pで1,100円とちょっと値段はお高めですが(そこが少しだけ評価に響いてます。この内容で200pならAですね)、本書が売れたら2巻が出るらしいです(p128参照)。個人的には、他の女流棋士や男性棋士のみなさんもこのノリでマンガにしていただきたいので、売れてほしいですね。 ※誤字・誤植等(2020/11/29DLのVerで確認): p008 ⇒『本当にあった愉快な話』という雑誌の略称が「本愉」だそうで、誤植ではないようです。(2021Jan13修正、あさねぼうさん、名無しさん情報thx!) p062中央のコマ ×「譜号」 ○「符号」 (2021Jan13追記、あさねぼうさん情報thx!) p089中段左のコマ ×「初の女流棋士」 ○「初の女性棋士」 (2021Feb10追記、あさねぼうさん情報thx!) |