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プロフェッショナル仕事の流儀
コミック版 「勝負」に挑む者たち 棋士 羽生善治 サッカー日本代表 中澤佑二 騎手 武豊 |
[総合評価] D (羽生編のみの評価) 絵:A ストーリー:B 構成:B キャラ:- |
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【著 者】 NHK「プロフェッショナル」制作班 | ||||
【出版社】 イースト・プレス | ||||
発行:2009年12月 | ISBN:978-4-7816-0263-9 | |||
定価:630円(5%税込) | 187ページ/15cm |
≪「医療」の現場に立つ者たち≫ 2009年12月 |
≪「信念」の男たち≫ 2009年12月 |
≪「勝負」に挑む者たち≫ 2009年12月 |
≪食の追求者たち≫ 2010年1月 |
【本の内容】 |
・「直感は経験で磨く」
棋士・羽生善治=60p/羽生善治の道具『扇子』=1p ・「未来は、変えられる」 サッカー日本代表・中澤佑二=60p/中澤祐二の頭脳『思考』=1p ・「挑み続ける者に、限界はない」 騎手・武豊=60p/武豊の道具『ムチ』『鞍』=1p ◆内容紹介 それぞれの道で「トップ」に立った男たち。競争激しい「勝負」の世界で、彼らが易々と頂点に立ち続けられているわけはない。「結果」がすべての世界を生き抜いてきた、彼らの知られざる「流儀」とはなんなのか。 (「はじめに」より抜粋) 3人のプロフェッショナルの番組を作っていて、気づいたことが二つあります。ひとつは、彼らほどの超一流のプロでも、日々、悩んだり迷ったりすることがあるということ。そしてもうひとつは、華やかな表舞台よりも、日々の地味な積み重ねの中にこそ、彼らを一流たらしめているものがあるということです。 |
【レビュー】 |
NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル
仕事の流儀」を漫画化した本。テーマが似た3人ずつが一冊に収められている。 本書に収められているのは、羽生善治(棋士)、中澤祐二(サッカー)、武豊(騎手)の3人。それぞれ完全に独立しているので、一人ずつ紹介していこう。 【羽生善治編】 2006年7月13日放送「直感は経験で磨く」。漫画は工藤奏一郎、画力A。 20代前半で七冠を達成した後、目標が見えなくなり、羽生に迷いや怖れが生じる。そんな中、加藤一二三、内藤、有吉といった大ベテランが若手相手にガチンコで戦っている姿を見て、羽生は自分のあるべき姿に気づく。 羽生が35歳のときに取材したもの。朝日オープンの藤井vs羽生で、羽生が飯島流引き角戦法を試したときの将棋などが出てくる。 【中澤祐二編】 2009年3月17日放送「『成長』という名の勝利がある」。漫画はながいのりあき、画力C。 サッカーを始めたのが非常に遅かった中澤。恵まれた体格を頼りに、人の2倍3倍の練習をこなし続け、ついに日本代表のキャプテンにまで上り詰める。しかし中澤の「成長」はそこで終わらない。 「才能がなかったのを努力でカバーした」というのが大筋だが、「人の数倍練習しても故障しない身体」そのものが天性の才能なのだと思います……。 【武豊編】 2008年12月2日放送「挑み続ける者に、限界はない」。漫画は沖田龍児、画力B。 国内では10代からずっと第一人者である武だが、世界とのレベル差を痛感し、凱旋門賞に挑み続ける。 同世代の「天才たち」として、武豊・イチロー・羽生はよく比較されているが、将棋に「世界」があったら羽生もこんな感じだったのだろうか。 一回分は、TV放送とDVDでは43分(オープニングやスタジオ映像も含むので、取材映像はもう少し短い)であるが、漫画では10分程度。そのせいか、「630円にしては内容が薄いなぁ…」というのが正直な感想。一回ごとに漫画家が違うせいか、画力と構成力によっても読み応えが違うような気がした。本書で言えば、羽生編はそれなりだったが、中澤編はダラダラしてる感じがした。 発売日にコンビニに並んでいたので衝動買いしたが、同じ内容ならDVDをレンタルして観た方が満足できると思う。(2010Jan08) |