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森内優駿流棋本ブックス 寄せの棋本戦術 詰め・必死・手筋のトレーニング |
[総合評価] S (A?) 難易度:★★★ 見開き1〜3問 内容:(質)S(量)A レイアウト:C 解説:A 読みやすさ:B 中級〜有段者向き |
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【著 者】 小暮克洋 【監 修】 森内俊之 | ||||
【出版社】 主婦と生活社 | ||||
発行:1997年10月 | ISBN:4-391-12081-X | |||
定価:900円 | 191ページ/19cm |
【本の内容】 | |||||||||||||||
◆内容紹介 |
【レビュー】 |
実戦用の詰め・必死・囲い崩しの解説書。 この分野では『寄せの手筋168』(1988)や『光速の寄せ』(1995-96)シリーズなどの良書があるが、それらの本でも実戦詰め手筋の解説量は少ない。本書はその「実戦詰め手筋」を大幅に強化し、かつ詰め(ゼロ手スキ状態)・必死(1手スキ状態)・囲い崩し(2手スキ以上)をバランスよく解説している。問題としては比較的易しめだが、実戦では見落としやすい筋も多い。『〜168』と同様、実戦で頻出する形ばかりなので、二度三度と繰り返していくと良い。パッと見で分かるようになれば、勝率はグンとアップするのは間違いない。 構成は、類似形の4問がセットで1テーマになっている。そのうち最も基本的な1問を2ページを使って解説し、残りの3問を2ページに収めている。複数の解答がある場合もしっかりと解説されているのが良い。どの問題も余分な駒を省いて部分図にし、スッキリしている。また、変な配置の物はほとんどないのもマル。 ただし、本書にはレイアウト上の問題が3つある。一つ目はフォント。ベースは明朝体だが、「一」「二」「三」などの横棒部分が細く、少し読みづらい。二つめは、図面。大型図面には二文字の駒形が使われているが、非常に見づらい。これは森内優駿流シリーズに共通の仕様で、わたしがなかなかこのシリーズを読む気にならなかった主因でもある。三つめは、問題図の前に解答が載ってしまっていること。ページをめくったときに目に入ってしまう。意識して右手で隠すようにすればなんとかOK。 ただ、これらのマイナスを差し引いても、実戦派の人には十分トライする価値はある。「初級者から四・五段格の人たち向けに、一生使える」(まえがき)という看板に偽りなし。マスターしちゃったら一生使うのは無理かな?(笑) (2004May20) |