※下記のページ数は、オリジナル版のものです。
第一部 |
新人類の鬼譜 |
恐るべき子どもたち/羽生にはかなわない/無表情な天才
/羽生の試練/村山少年の天才ぶり/先崎学には美学がある
/女性棋士の感情/勝負の「思いやり」/付き合いが悪い
/島朗六段の生活と意見/今年の将棋界はどうなる?
/急所の勝負運/反射神経と持ち時間/チャンスの処方
/名人の器/情報の功罪/いじめの構図/世代の明暗
/交代劇の一瞬/ここ一番でなぜ負ける/日浦五段の突っ張り
/自己表現も技のうち/ある種の頼りなさ/将来を占う |
128p |
第二部 |
運命の棋譜 |
美しき敗者/どん底からの脱出/大雪の日の名人挑戦者決定戦
/大山の強味と弱味/大悪手の瞬間/土壇場のひらめき
/敗戦はこやしならず/なんとなく不気味/羽生は強い
/インテリのひ弱さ/第十期名人戦
木村対升田
/木村名人の残したもの/大山流の現実主義/新人類の強さ
/名勝負、大山対中原戦/大山必敗を招いた「錯覚」
/米長大ポカの「原因」/地蔵様の情報処理能力
/人が悪くないと勝てない |
60p |
第三部 |
待ったをしたい棋譜 |
第一局〜第二十四局 |
72p |
◆内容紹介(あとがきより抜粋)
第一部は(中略)昭和63年5月号より開始し、平成元年3月号で終わった。奇しくも、平成を代表する棋士になるであろう羽生善治のデビュー時代から、棋界最高の位である竜王位を獲得するまでの期間と重なった。あらためて読み返してみると、その恐るべき早熟ぶりに驚かされる。
第二部は(中略)陣屋事件などよく知られた話に、一局の勝敗と運命とのかかわりという視点から、わたしなりの新解釈・書かれざるエピソードを加えた。
第三部は(中略)連載時「新人類の鬼譜」と対になるよう書いたものだが、プロが大悪手を指した場面の、心のありようを書いてみたかった。対局者の心理は、大ポカをやったとき、よく判るからである。
※「小説新潮」誌に連載された「新人類の鬼譜」「運命の棋譜」をまとめたもの。
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