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■女流棋士 石橋幸緒物語 〜サッちゃんの駒

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女流棋士 石橋幸緒物語 〜サッちゃんの駒
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女流棋士 石橋幸緒物語
〜サッちゃんの駒
[総合評価] B

絵:A
ストーリー:A
構成:B
キャラ:B

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【まんが】 北崎拓 【自戦記】 石橋幸緒
【出版社】 小学館
発行:2008年4月 ISBN:978-4-09-387784-8
定価:1,050円(5%税込) 195ページ/19cm


【本の内容】
・【巻頭カラー】さっちゃんメモリアルフォトアルバム=4p(13カット)
まんが・
サッちゃんの駒
(1)お相手お願いします
(2)運命の出会い!
(3)ヒミツの特訓
(4)サチの決意
(5)わたしの生きがい
(6)あきらめない
104p
自戦記・
サッちゃんの思い出の対局
(1)第21期女流王将戦第5局(1996.06.29) vs清水市代女流王将
(2)レディースオープントーナメント'95(1995.06.05) vs中井広恵女流五段
(3)第49期王座戦1次予選(2000.09.11) vs渡辺明四段
(4)第1回朝日杯将棋オープン戦(2007.07.20) vs森けい二九段
(5)第18期女流王位戦第5局(2007.11.05) vs清水市代女流王位
79p

・サッちゃんのごきげんdeコラム=5p
・サッちゃん思い出詰め将棋=2p

◆内容紹介
難病を克服して、女流棋士とのトップに立った石橋幸緒女流王位の半生を、漫画と棋譜で再現!! 生まれてから3年間口からものを食べることができず、病院と養護学校を行き来していた作者の苦悩と喜びがここにある!


【レビュー】
石橋幸緒女流王位(出版時)の半生を描いた漫画+自戦記。漫画部は「小学六年生」2001年4月号から10月号まで掲載された「さっちゃんの駒」を収録したもの。石橋の生誕から、19歳で初タイトル(女流王将)を獲得するまでを綴っている。

石橋は、未熟児+腸閉塞の状態で生まれ、「3日もつかどうか」の命だった。一命は取り留めたものの、

 ・「3歳までに3回の大手術」
 ・「体中あちこちにチューブをつけられて寝ているだけの生活」
 ・「栄養はチューブで直接体内へおくられている薬だけ」
 ・「自分の口でなにも食べたことがない、なにも飲んだこともない」
 ・「4歳まで一歩も病院のベッドからおりたことはない」
(以上、すべて第1話より)

すでにここまで読み進めた時点で、3歳の娘を持つ私にとっては信じられないようなつらい生活である。

 ・「生まれてこのかた何百本も点滴を入れてきたわたしの体には、新たに点滴を入れられるところはあまり残っていない」(第5話)

その後、ある程度体力のついた石橋は、偶然に、むしろ運命的に将棋教室の門を叩いた。そしてそこの席主の娘が、あの清水市代だったという。

石橋のがんばる姿もさることながら、母の強さも見所だ。体が弱い石橋を献身的に守る一方で、石橋の心の支えとなっている将棋のことであれば「殺しさえしなければ、強くなるためになにをしてくださってもかまいませんから。」(第4話)など、かなり衝撃的な“強さ”である。

なお、石橋本人・母ともに容姿がかなり美化されているのはご愛嬌。北崎氏の画がよかったということで。(本人たちも前書きで認めています)

後半は自戦記5局。思い出の対局を綴ったもので、手の解説はかなり少なく、ほとんどはエッセイ調。女流王将を獲得したのが1999年で、漫画が描かれたのが2001年であるが、自戦記は基本的に現在28歳の「LPSA(日本女子プロ将棋協会)理事・石橋幸緒」の目で書かれている。

小学中学年〜高学年の人にぜひ読んでほしい内容だと思う。全ての漢字がルビ付きなので読むのは問題ないが、薄めの本なのに\1,050の価格設定はちょっとハードルが高いかも…。(2008Oct15)


【他の方のレビュー】(外部リンク)
Amazon.co.jp: カスタマーレビュー
マーク・ダーシーの日記
所沢のこいぬまのホームページ




【関連書籍】

[ジャンル] 
将棋コミック
[シリーズ] 
[著者] 
石橋幸緒 北崎拓
[発行年] 
2008年

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