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◆「棋士と扇子」 収録揮毫一覧(棋士名アイウエオ順)

棋士名 揮毫 備考(読み方・意味など)
青野照市 「凌雲之志」 高い雲を上回る志
「道無古今」  
有吉道夫 「闘志」  
「不忘初心」  
淡路仁茂 「不倒」  
五十嵐豊一 「静心」  
石田和雄 「盤上没我」  
石橋幸緒 「勇猛精進」 目標に向かってまっしぐらに突き進む
「善戦者不怒」 戦い上手な者は先を争ったり、夢中になって我を忘れたりはしない
板谷進 「忍」  
井上慶太 「一手入魂」  
上野裕和 「残心」 敵の反撃に備える心の構え
浦野真彦 「臥雲」 がうん。雲に横たわる
大内延介 「玄妙」  
大山康晴 「助からないと思っても助かっている」  
「夢」  
「和」  
「一歩千金」  
「変化無限」  
「竜虎」  
「勝負と人生」  
「王将」  
「静思万考」 静かに心を落ち着けて、さまざまに考える
「寿」  
「己勝」  
「出門各有道」 門を出ればさまざまな道がある
「棋楽歳月」  
「忍」  
「福寿龍鳳」  
「不忘敬」 敬う気持ちを忘れない
「静観」  
勝浦修 「徐急」 急げ、でもゆっくりと
加藤一二三 「直感精読」  
「心技」  
「練達」  
加瀬純一 「地下水明」  
北村文男 「将棋人生」  
木村一基 「氣」  
木村義雄 「徐如林疾如風」 しずかなるころ林のごとく、はやきこと風のごとし。「孫子」より。時期に応じての行動指針。「風林火山」は武田信玄の旗印
「愈究而愈遠」 いよいよ究めれば、いよいよ遠し
桐山清澄 「清白」  
櫛田陽一 「静心」  
久保利明 「軽快」  
剱持松二 「後生可畏」 こうせいおそるべし。後輩は年若く気力が強く、学を積むに従っていかなる力量を発揮するかわからない
郷田真隆 「涼風」  
「風雲」  
「清新」  
小林健二 「鍛錬千日勝負一瞬」  
「清心」  
斎田晴子 「澄心」  
阪田三吉 「馬」  
佐々木慎 「闘魂」  
佐瀬勇次 「忍耐」  
佐藤康光 「凛」 りりしい。きりっと引き締まっている
「天馬行空」 自由奔放に振舞い、何ものにもとらわれることのないたとえ
「研鑽」  
「坐忘」 ざぼう。雑念を去って我を忘れる。無我の境地
「蛍窓」 学問・研究に励むこと。蛍を集めた光で勉学した中国の故事から
「雄大」  
真田圭一 「心月」  
島朗 「清心」  
「感性」  
「青雲の龍」  
「前心」 前向きに生きる
「一寧」 やすらか。穏やか
清水市代 「必成」  
「一歩」  
杉本昌隆 「新風」  
鈴木大介 「向上一路」  
「決断」  
関根金次郎 「福寿」  
関根茂 「考楽」  
芹澤博文 「八段ノ上 九段ノ下」 九段になったとき、それを謙遜して書いた。八段では上位のほうかもしれないが、九段では下のほうだ
先崎学 「天衣無縫」  
「初王手目のくすり」  
高島一岐代 「攻の群雄」  
高橋道雄 「蓋世」 世をおおいつくす。気性などが大きくすぐれていること
「勇気」  
高橋和 「夢」  
高村佐知子 「自琢」 じたく。自分を磨く
高柳敏夫 「至道無難」 「盤寿」(81歳)を祝う会の記念
滝誠一郎 「平常心」  
蛸島彰子 「夢追いてまた夢」  
田中魁秀 「気迫」  
田中寅彦 「勝負」  
「雲従龍風従虎」  
「龍虎」  
谷川浩司 「浩然」 心などが広くゆったりしている
「光速」  
「則天去私」 天を手本として私心を去る(夏目漱石の語)
「温故知新」 昔の物事を極め、新しい知識・見解を得る
「自我作古」 我よりいにしえを作る。自分が将来の手本となる
「竜驤虎視」 竜のように登り、虎のようににらむ。天下を合わせ呑む志
「春風駘蕩」 春のそよ風が吹き、のどかな気候
「飛翔」  
「気宇広大」 心が広い
「静慮断行」  
「澄心」  
「浩然の気」  
「月下推敲」 さまざまに考えを練る
「橘中之楽」 きっちゅうのたのしみ。将棋(囲碁)を指す楽しみ
「仁明謙恕」 へりくだって人を思いやる
「危所遊」 きしょにあそぶ。危ない場面に出会っても、それを楽しむゆとり
「明鏡止水」 邪念がなく、静かに澄んだ心境
田丸昇 「昇竜飛天」  
千葉幸生 「素直」  
塚田泰明 「気合」  
「夢想」  
「遊心」  
「華美」  
「原点回帰」  
土居市太郎 「柔能制剛」 柔よく剛を制す
富岡英作 「挑戦」  
「奪取」  
豊岡孝弘 「着眼大局 着手小局」 考えは全局を見て、着手は細心の注意で
内藤國雄 「千里同風」 千里先でも同じ風が吹く。天下がよく治まっていること
「動中静」  
「以心伝心」  
「大自在三昧」  
「自在」  
「静勝三昧」 内藤九段談「あまり深い意味はなく、好きな字句を並べました」
中井広恵 「志在千里」  
長沢千和子 「人生は一局の将棋なり」  
中原誠 「山高水長」 山高く水長し。風景の良い形容から、高く清らかな人品にたとえる
「自然流」  
「一誠」  
「静遠」  
「平歩青天」 よい天候の道をのびやかに歩む
「道法自然」 道は人為の加わらない自然を根本とする
「五風十雨」 5日一度風が吹き、10日に一度雨が降る。転じて天下太平なこと
「自知者明」 自らを知るものは明らかなり。自分をわきまえている者は明らかな人である
「万事塞翁ヶ馬」 人生の禍福は予測できない
「只楽」 いま現在を楽しむ
「無心」  
「駒に聴き盤に遊ぶ」  
中村修 「柔軟」  
西村一義 「玉の守りは金銀三枚」  
長谷部久雄 「静観」  
花村元司 「心雅」  
「転進」  
羽生善治 「風」 平成5年五冠達成記念
「決断」 五段でNHK杯戦優勝、羽生18歳で初の扇子
「泰然」 落ち着いて物に動じない
「一歩千金」  
「青山緑水」  
「忘機」 企みの気持ちを忘れる。迷いを去り、煩悩を残さない
「修養」  
「明鋭」  
「泰然自若」  
「到力」 持てる力を全て出し切る
「鉄心石腸」 鉄や石のように堅固な精神
「清正見知」 清く正しい目で見て、心に悟る
「洗心」  
「平静」  
「得欣」 喜びを得る
「爽」  
「一道」 その道一筋
「端虚」 心にわだかまりを持たない
「剛毅」 意志がしっかりしていて物事に屈しない
「玲瓏」 美しく冴えた音をたてる。照り輝く
「七冠王」 平成8年、全タイトル独占、空前の七冠王に
「一意専心」 一つのことのみに心を用いる
「気迫」  
林葉直子 「気楽に一局」  
「人生強く逞しく勝負」  
原田泰夫 「三手の読み」  
「正々堂々」  
「心手雙暢」 しんしゅそうちょう。心境も手腕も共に上達する
「味とふくみを楽しむ人生」  
「独座大雄峰」 一人大雄峰に座る。森羅万象を受け入れ闊達自在なあり方をいう
「騰々任天真」 とうとうと天真に任す。おおらかに運を天にまかせる
「三徳」  
「祥雲」  
「玄妙 自在」  
広津久雄 「変化無限」  
深浦康市 「英断」  
福崎文吾 「心眼」  
藤井猛 「創志」  
「時哉」 ときかな。いまがその時だ、と自覚して研鑽する
「涓滴」 けんてき。水のしたたり。わずかな力でも続けて努力すれば、やがては実を結ぶ
「究悟」 道を究めて悟る
「勇楽」  
「心眼」  
「清昴」 せいこう。清く高い
二上達也 「不動心」  
「道天地将法」  
「棋楽而不知老」  
「不将不迎應而不蔵」 したがえず、おもねらず、そしてかくさず
「必至」  
「妙機天来」  
「静慮断行」  
堀口一史座 「一瞬」  
前田祐司 「熟慮」  
升田幸三 「覃思」 深い思い
「新手一生」  
「手眼」  
松尾歩 「一歩」  
松下力 「修行無限」  
丸田祐三 「盤上天地」  
丸山忠久 「無極」  
「臨事無疑」 いったん事あれば、じたばたしない
「雲高気静」  
「虚心」  
三浦弘行 「克己」  
南芳一 「千変万化」  
「求活」  
宮田敦史 「静黙」  
村山聖 「大局観」  
森内俊之 「明澄」  
森 奚隹二 「一閃」  
森下卓 「覇気」  
「創造」  
森安秀光 「勁草」 けいそう。強い草。節操の強い人物にたとえる
森安正幸 「順義」  
矢内理絵子 「果敢」  
屋敷伸之 「情熱」  
「想念」  
山下カズ子 「自琢」 自分を磨く
山田道美 「たどり来ていまだ山麓」  
山本真也 「不羈」 ふき。羈はたづな。束縛されない。非凡
米長邦雄 「丙火」 火が勢いよく燃えさかるさま
「惜福」 福を得てもぜいたくせず、他人にも福を分け与える
「富貴在天」 富や出世は天命によるもので人の力ではいかんともしがたい
「日月無心」  
「左馬」 ウマの逆さでマウ(舞う)、巾着の形なので金がたまる、左から馬に乗れば怪我はしない、など縁起の良い字とされる
「ともに勝つ」  
「大道無門」 道は無象無形で人を拒否する関門もないが、参入もしがたい
「三年の艾」 よもぎが三年も採られずに生えている。転じて世の中が平和に治まっていること
脇謙二 「気魄」 きはく
渡辺明 「希望」  


◆共同揮毫

棋士名 揮毫 備考(読み方・意味など)
谷川浩司
羽生善治
「飛翔・普遍」 百番指し記念
石田和雄
中田章道
「知・足」 中田六段昇段祝賀記念
村山聖
山ア隆之
「大局観・流水」 山アの四段昇段祝賀記念
大山康晴
加藤治郎
「棋・文」 将棋ペンクラブ創立記念
加瀬純一
松田茂役
「勢・静山」  
林葉直子
米長邦雄
「努力・左馬」  
島朗
羽生善治
「紀・風」 第2期竜王戦記念
羽生善治
谷川浩司
「青雲・洗心」 第3期竜王戦記念
谷川浩司
森下卓
「魅・覇」 第4期竜王戦記念
谷川浩司
羽生善治
「聖・極」 第5期竜王戦記念
羽生善治
佐藤康光
「雅・志」 第6期竜王戦記念
佐藤康光
羽生善治
「調和・玄遠」 第7期竜王戦記念
羽生善治
佐藤康光
「華・麗」 第8期竜王戦記念
羽生善治
谷川浩司
「離・雅」 第9期竜王戦記念
谷川浩司
真田圭一
「澄・風」 第10期竜王戦記念
谷川浩司
藤井猛
「夢・楽」 第11期竜王戦記念
藤井猛
鈴木大介
「素・直」 第12期竜王戦記念
藤井猛
羽生善治
「青眼・大局」 第13期竜王戦記念
藤井猛
羽生善治
「静心・平常」 第14期竜王戦記念
中原誠
大内延介
「静・動」 第34期名人戦記念
中原誠
森奚隹二
「神・魂」 第36期名人戦記念
中原誠
米長邦雄
「如水・丙火」 第37期名人戦記念
谷川浩司
森安秀光
「翔・道」 第42期名人戦記念
谷川浩司
中原誠
「澄心・天楽」 第43期名人戦記念
中原誠
大山康晴
「心・月」 第44期名人戦記念
中原誠
米長邦雄
「流水・無心」 第45期名人戦記念
中原誠
谷川浩司
「只楽・研鑽」 第46期名人戦記念
米長邦雄
谷川浩司
「内平・外成」 第47期名人戦記念
谷川浩司
中原誠
「松風・水月」 第48期名人戦記念
中原誠
米長邦雄
「無倦・日月」 第49期名人戦記念
中原誠
高橋道雄
「以・伝」 第50期名人戦記念
中原誠
米長邦雄
「桂・馬」 第51期名人戦記念
米長邦雄
羽生善治
「飛耳・長目」 第52期名人戦記念。遠方のことをよく見聞きする耳目。物事の観察に鋭敏なこと。
羽生善治
森下卓
「空・雲」 第53期名人戦記念
羽生善治
森内俊之
「阿・吽」 第54期名人戦記念
羽生善治
谷川浩司
「一・遊」 第55期名人戦記念
谷川浩司
佐藤康光
「創・甦」 第56期名人戦記念
佐藤康光
谷川浩司
「倶・歓」 第57期名人戦記念
佐藤康光
丸山忠久
「牽・建」 第58期名人戦記念。牽は前に引く、の意
丸山忠久
谷川浩司
「撥・興」 第59期名人戦記念。撥は治める、ひらくなどの意
丸山忠久
森内俊之
「濶・遠」 第60期名人戦記念。濶は闊の俗字。広い。心持ちが広くおおらか。
羽生善治
佐藤康光
「決断・日新」 第51期王将戦記念
羽生善治
森下卓
「信・仁」 第22期棋王戦記念
羽生善治
三浦弘行
「気・念」 第67期棋聖戦記念
屋敷伸之
郷田真隆
「青・雲」 第69期棋聖戦記念
郷田真隆
谷川浩司
「和・裕」 第70期棋聖戦記念
木村義雄
大山康晴
升田幸三
「運・在・天」  
大山康晴
中原誠
米長邦雄
「夢・現・幻」  
大山康晴
内藤國雄
有吉道夫
「王将・自在・夢」  


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