序章 |
基本図まで |
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第1章 |
基本図から▲4六銀 |
第1節 ▲4六銀△4五歩▲3七銀△5三銀に▲4六歩△同歩▲同角の変化
第2節 △5三銀に▲4八飛
第3節 △5三銀▲4六歩△同歩▲4八飛に△4四銀右
第4節 ▲4八飛に△9四歩 |
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第2章 |
基本図から▲2六歩 |
第1節 本書基本図から▲2六歩の変化
第2節 基本図から▲2五歩の変化 |
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第3章 |
基本図から▲1六歩 |
第1節 本書基本図から▲1六歩
第2節 基本図から▲4六銀の変化 |
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・【コラム】(1)将棋コンピュータソフトとの付き合い方 (2)対局前の過ごし方
◆内容紹介
本書は、数十年にわたって続いた矢倉の基本形▲4六銀・3七桂型を根底から覆し、矢倉戦法を百花繚乱の戦国状態に陥れた張本人・塚田泰明九段が「矢倉△4五歩反発型」について解説したものです。
現在プロ間ではこの△4五歩反発型が非常に優秀であるため、▲4六銀・3七桂型は使えないことが当たり前になっており、すでに早囲いなど他の形が模索されています。
本書にも書かれている通り、▲4六銀に対する△4五歩自体は昔からあった手です。しかし、この歩を突くと後手が苦しくなる、という結論に達したのが2009年。その前提のもとに▲4六銀・3七桂型が矢倉の主戦場になり、いわゆる銀損定跡や91手定跡といった研究が進みました。
そのような状態の中で、それでも△4五歩はあるのではないかと秘かに研究を続けていたのが本書の著者である塚田泰明九段です。準備を整え2013年の6月に遂に△4五歩と突いて、勝利を収めます。その後△4五歩反発型の優秀性が見直され、矢倉の景色は一変してしまいました。しかし、長い間▲4六銀・3七桂型に親しんできた多くのアマチュアファンにとって、「なぜ△4五歩反発型で▲4六銀・3七桂型は滅んだのか」はきちんと説明されないまま、「謎」として残っているのが実情ではないでしょうか?その謎の解明を△4五歩復活の口火を切った塚田泰明九段本人が解説したのが本書です。
△4五歩反発型の基本コンセプトは「後手番でも攻め合う」ことだと塚田九段は言っています。本書では▲4六銀に対する△4五歩の反発はもちろん、▲4六銀に代えて▲2六歩とした場合、▲1六歩とした場合も詳細に解説、すべての場合において後手番でも攻め合いで互角以上になることが明らかにされています。
本書を読めば、「なるほど、そういうことだったのか」と納得でき、矢倉戦法の理解が一層深まるはずです。
矢倉の今を解明する一冊、本書を読まずして現代矢倉は語れません。
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