棋譜再現アプレット 徹底比較

1.
いろいろなアプレットの紹介
2.
重さ比較
3.
機能比較
4.
総評


 
1.いろいろなアプレットの紹介

勝田将棋盤 ホームページ:http://www.katsuda.net/ksb/
 
Kifu for JAVA(柿木) ホームページ:http://www02.so-net.ne.jp/~kakinoki/
 
棋譜2HTML ホームページ:http://members.jcom.home.ne.jp/j.b1087/jskifu21/kifu2html.html
 
Kifu Viewer ホームページ:http://www8.shogi.gr.jp/~mori/kifu/

※現在はなくなっているようです(2003/10/03)

KIFU Player ホームページ:http://hp.vector.co.jp/authors/VA013744/
 
京大将棋盤 ホームページ:http://village.infoweb.ne.jp/~fwnx1558/KUSC/

※現在はなくなっているようです(2003/10/03)

Ban ホームページ:http://www04.u-page.so-net.ne.jp/ta2/okinoi/

※現在はなくなっているようです(2003/10/03)

ES将棋盤 ホームページ:http://www.geocities.co.jp/Playtown-Yoyo/8204/

2001/8 分岐棋譜・棋譜保存(Copy&Paste)に対応



 
2.重さ比較


(1)ファイルサイズ比較

ファイルサイズは、ダウンロードにかかる時間に影響します。サイズが大きいほどダウンロードにかかる時間は長く、閲覧者はイライラします。高速回線が普及すれば、多少大きなファイルでも問題ありませんが。
また、ホームページ容量には限りがあるので、ファイルサイズが大きいと容量を圧迫することになります。
  勝田 柿木 棋譜2 KV KP 京大 Ban ES
ファイルサイズ
[KB]
本体
(JAR|Class)
19.0 57.0 0
HTMLに含まれる
28.3 19.3 16.5 26.7 12.7
画像・音声
(駒|盤|駒台|ボタンなど)
1.5 31.0 203.0 38.3 33.1 45.2 0
本体に含まれる
6.7
HTML
(1棋譜あたり)
@6 @0.5 @16.0 0.3
(複数棋譜を1つのHTMLで扱える)
@0.3 @6 @0.5 @6
棋譜
(1棋譜5KBとして)
0
HTMLに含まれる
@5 0
HTMLに含まれる
@5 @0.5
(特殊棋譜)
0
HTMLに含まれる
@1.0
(特殊棋譜)
0
HTMLに含まれる
1棋譜あたりの
必要サイズ[KB]
棋譜のみ掲載 26.5 93.5 219.0 71.9 53.2 67.7 28.2 24.7
10棋譜掲載 8.1 14.3 36.3 12.0 6.0 12.2 4.17 8.0
100棋譜掲載 6.2 6.4 18.0 6.0 1.3 6.6 1.8 6.3
1棋譜を閲覧するときの
ダウンロード時間
(最速時)[sec]
33.6kbps 6.3 22.2 52 17.1 12.7 16.1 6.7 5.4
64kbps 3.3 11.7 27 9.0 6.7 8.5 3.5 2.8
1Mbps 0.2 0.7 1.8 0.6 0.4 0.5 0.2 0.2
1棋譜を5KBとして計算しています。(棋譜ファイルサイズは、手数やコメントの量によって変わります)

1棋譜あたりの必要サイズをグラフにするとこうなります。棒が短いほど軽いです。





(2)起動時間

実際に棋譜が見られるまでの時間は、ファイルサイズだけに依存するのではありません。Javaを起動したり、画像を読み込んで展開したりする時間がかかります。この項では、全てのファイルをハードディスクから読み込んで起動したときの時間を比較します。前項のダウンロード時間とあわせて、棋譜閲覧者の待ち時間の参考にして下さい。
  勝田 柿木 棋譜2 KV KP 京大 Ban ES
起動にかかる時間[sec] 低速 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 100
中速 6 7 2 5 調査中 6 6 6
高速 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中
低速・中速・高速はパソコンの速さを示します。ここでは、以下のマシンスペックで測定しました。
低速(1995年頃の汎用PC)=CPU:Pentium120MHz|RAM:40MB|HDD:750MB
中速(1999年頃の汎用PC)=CPU:K6-2 380MHz|RAM:256MB|HDD:10GB
高速(2001年頃の汎用PC)=持ってないので調べて下さる方募集!(笑)
ブラウザ:Microsoft Internet Explorer 5.01
なお、JAVAをいったん起動すると待ち時間は短くなります。
起動時間はほとんどJavaの起動の時間のようです。棋譜2HTMLだけはJavaScriptを使っているため(JavaAppletではない)、表示時間が少し速くなります。なお、Javaの起動時間は、PCの性能だけでなく、使っているブラウザがの種類やバージョンによっても異なります。





(3)動きの軽快さ

アプレット上で駒を動かすとき、軽快に動くかどうかも重要です。クリックと同時に駒が動けば快適ですが、そうでない場合もあります。なお、この評価は数値化するのが難しいので、わたしの主観で書いてあるので、参考程度にご覧下さい。
  勝田 柿木 棋譜2 KV KP 京大 Ban ES
快適な動作?
◎|非常に快適
○|快適
△|少々重い
×|重く感じる
低速
中速
高速 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中
低速・中速・高速はパソコンの速さを示します。
低速(1995年頃の汎用PC)=CPU:Pentium120MHz|RAM:40MB|HDD:750MB
中速(1999年頃の汎用PC)=CPU:K6-2 380MHz|RAM:256MB|HDD:10GB
高速(2001年頃の汎用PC)=
持ってないので調べて下さる方募集!(笑)
ブラウザ:Microsoft Internet Explorer 5.01

PCの性能が違っても、動きの軽さにはほとんど影響がありませんでした。


 
3.機能比較 一覧表

  勝田 柿木 棋譜2 KV KP 京大 Ban ES
一手進む
一手戻る
○|できる
×|できない
最初or最後への移動 ○|できる
×|できない
× ×
任意の手数への移動 ○|できる
×|できない
× × × ×
コメント表示 ○|できる
×|できない
× × ×
ヘルプ ○|あり
×|なし
× × × × × ×
盤面の回転 ○|できる
×|できない
× × × × ×
(V3.0で対応?)
棋譜保存 ○|できる
△|できる(面倒)
×|できない
× ×
(Copy&Paste)
× × ×
(Copy&Paste)
自動再生 ○|できる
×|できない
×
(速度変更可)
× × × ×
複数棋譜 同一アプレット上で
○|扱える
×|扱えない
× × × × × × ×
分岐棋譜
(柿木形式V4)
○|扱える
×|扱えない
×
(V3.0で対応)
×
(対応未定)
×
(対応未定)
×
(対応未定)
×
(対応未定)
×
(対応未定)
駒落ち ○|全て対応
×|平手のみ
解像度
(デフォルト)
  450x340 580x460 調査中 500x400 500x450 520x400 350x300 586x400
KIFファイル ○|そのままOK
△|要コンバート
×|使えない
× × ×
「BanEditer」で入力
対応ブラウザ   【Win】
NC4以上
IE4以上
【Mac】
NC4以上
IE4以上
【Win】
NC4.06以上
IE4.01以上
【Mac】
IE4.5以上
調査中 調査中 調査中 調査中 調査中 調査中
特記事項                  



 
4.総評


「ウェブ上で棋譜を公開する」ことが棋譜再現アプレットの一番大事な目的です。現在、ウェブ上ではKIF形式が棋譜の標準とされています。よって、実用に値するアプレットは【勝田将棋盤】【柿木Kifu for Java】【棋譜2HTML】【Kifu Viewer】の4つといえるでしょう。

残念ながら完璧なアプレットはありませんので、、目的に応じてアプレットを使い分ける必要があります。

【勝田将棋盤】は、ファイルサイズの軽さと軽快な動作がウリ。盤面の回転もうれしい機能。ただ、機能は相当絞られているし、任意の手数には移動できないので、とにかく棋譜を見てもらいたいときに使うと良いでしょう。Ver3では分岐棋譜に対応するので、好みで柿木と使い分ければ吉。

【柿木Kifu for Java】は、多少重い分、多機能。分岐棋譜が使えること、棋譜保存が出きるので、研究変化を公開したいときに向いています。また、棋譜やコメントの訂正は、元のKIFファイルを修正するだけで済むので、作成者にとって非常に使いやすいのも大きな利点です。

【Kifu Viewer】は、複数の棋譜を同一アプレットで扱えるので、「名人戦七番勝負」「○○将棋大会激闘譜」「羽生vs谷川百番勝負」など、シリーズものの棋譜をまとめて載せるときには非常に便利です。操作が直感で分かりにくいので、閲覧者のために操作法を書いてあげた方がいいでしょう。作成者にとっては使いやすいアプレットです。

【棋譜2HTML】はあまりメリットがないようですが、唯一JavaScriptを使っているので、第一表示が速いです。合計の表示時間は長いですが徐々に表示されるので、意外と閲覧者のストレスは少ないのです。見栄えが良いという利点と棋譜保存ができないという欠点を組み合わせると、新聞社が棋譜の第一掲載権を持つ、タイトル戦の中継などには最適でしょう。


2001年5月16日追記
今年になって新しく登場した【ES将棋盤】を使って驚きました。ファイルサイズが勝田より軽く、しかも勝田で不満だった点を解消しています。見栄えも柿木に劣りません。今後、勝田&柿木の二大勢力に割って入り、三大勢力になる可能性が大でしょう。

◆有用な情報
勝手に将棋トピックス内の「棋譜再生プログラムの歴史(2003年10月06日)」(2004/5/1)
将棋タウン内の「将棋に関するミニ感想 2004年4月28日分」(2004/5/1)